テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~   作:モニカルビリッジ

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時代に乗る大波

サンフの洞窟

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………シーグスとミネルバの話は本当だった………。」

 

「ネーブルにカイクシュタイフからクラーケンが出てきたと思わしき痕跡はあったが辺り一面激しい戦闘の後クラーケンがどこかに移動したような体を引きずった形跡がなかった………。

 …まるでクラーケンがそこから消えたかのように何もなかった………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワ………。

 

ジャア………?

 

ミネルバトシーグスノハナシハ…?

 

ホントウノコト…?

 

………オレモチョットソレミテクル!!

 

オイ!ソトニハクラーケン………トハイカナクテモヴェノムガイルカモシレンゾ!?

 

ケドヨウスクライミニイククライハデキルダロ!

 

ミネルバトシーグスダケジャナクジカンサデクエントトルーフスラマデオナジコトイイダシタンダゾ!

 

コレハイチドミニイッタホウガイインジャナイカ…?

 

シカシ………!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「シーグス………ミネルバ………、

 お前達の気持ちが分かったわ………。」

 

「こんなこと突然起こっても直ぐに信じるのは到底出来ねぇ………。

 身をもって体験しねぇと…。」

 

 

 

「だろ?」

 

「私もシーグスから聞かされるまでは頭の中に上手く入ってこなかったよ。

 いきなりこんなことが起こりうるだなんて思いもしなかった。

 私達はこの先徐々に進化を続けるヴェノムウイルスによって“世界の終末”に突入していくとしか想像できなかった。」

 

「………なぁ先生方。」

 

 

 

「何ですか?」

 

「それより先生って何ですか?」

 

 

 

「先生は先生さ!

 ダレイオスが匙を投げ出したヴェノムウイルス問題を治療して見せたんだ!

 あんた達は俺達からすりゃ医者みてぇなもんだ!」

 

「…そうだね。

 私も先生と呼ばせてもらおうかな。

 それともこれから手下になるんだからボスの方がいいかな?」

 

 

 

「ボ、ボス!?」

 

「そんな大袈裟な………。」

 

「そういう呼び方に慣れてないんで名前で呼んでもらえるか?」

 

 

 

「それならそうすっけどよ………。

 

 

 

 でカオスさん方、

 俺達にかけられた術ってのは………どのくらい効力があるんだ?」

 

 

 

「効力時間ですか?

 それは………。」

 

「この術の大元は殺生石の精霊によるところだが今のところは………。」

 

「多分ずっとなんじゃないの?」

 

 

 

「「ずっと?」」

 

 

 

「だって私達の村の人達って十年前からこういう体になってるもん。

 これって怪我とかを治すファーストエイドとかと同じで一度かけたらそのまま効果が続くんじゃないの?

 ファーストエイドで治した怪我だってその後いくら時間経っても術の効力が解けて治した怪我が戻ったりしないでしょ?

 同じ箇所にまた怪我したら別だけど。」

 

「現段階では特にこの術はシャープネスやバリアーのような一時的な効果の術ではなく永続的に働き続ける術のようですよ。」

 

 

 

「そうか!

 そりゃよかった!!」

 

「じゃあ…!

 他の皆にあの術をかけてもらっても大丈夫なんだね!?」

 

 

 

「えぇ、

 では「バルツィエの兄ちゃん達!!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺にもルーフスラ達と同じ術をかけてくれないか!?」

 

「おっ、俺も頼む!!」

 

「俺も!!」

 

「あたしも!!」

 

「僕も!!!」

 

ザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワ……!!!!

 

 

 

「おっ、落ち着いてください…!

 分かりましたから!

 順番に……!!」

 

「ちょっとそんな大群で迫って来ないでよ!!?」

 

「ボクは術をかけられませんよ…!」

 

「術が使えるのはあっちの二人だけだぞ…!」

 

「俺も使えないんですって…!!」

 

ザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワ…!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…すっかり皆にも話が浸透しだしたようだな。」

 

「これでミーアがヴェノムウイルスの死の恐怖から救われる………。

 昔のように往来を自由に歩けるようになるんだ。

 これからドタバタと忙しくなるだろうね。」

 

「…ヴェノムには強く出れるようにはなったが皆が皆この後のバルツィエとの戦いに乗ると思うか…?」

 

「意見は………二分化するだろうね。

 術をかけてもらってもっと先まで環境を良善くしようか………保守的に回って弱小なら弱小らしく誰にも見つけられないような拠点でひっそりと暮らしていくか………。

 

 

 

 人が………生物が死ぬ原因は世界に多く沢山溢れてる………。

 弱肉強食だったり、不意の事故だったり、寿命だったり、生まれもった病魔に蝕まれたり、あるいは………、

 憎しみや殺人の狂気に憑かれた狂人によってだったり………。

 数え上げたらもっと細かい死の要因はあるんだろうけどそんなに数多くあるなかでも私達ミーアは次世代へのバトンを回してきた………。

 時には他部族とも傷つけ傷つけられて攻め滅ぼされずに生きてきたんだ………。

 

 

 

 ………けどそんな時代が紡がれてきた中で突然世界に割って入ってきたヴェノム………………。

 ……ヴェノムが現れてからは世界は………デリス=カーラーンは生物が極端に死にやすくなった星になった………。

 無数にあった生物の死因と含めてそれまでの何十倍も多く………。

 

 

 

 戦時化にありながらも種を存続させるために早期結婚出産を繰り返してきて人工増加傾向にあった世界の流れが止まってから百年………………。

 彼等のような存在の出現は………人工減少化どころか絶滅傾向にあるこの世界の終末の時の流れにブレーキをかけてくれる希望の光になる……。

 

 ………あのボウヤに一喝されて悪夢から覚めた気分だよ。

 このゴミのように人の死体が積み上がる世界で私達は随分と肉体だけじゃなく心まで蝕まれていたみたいだね…。

 あんな一人残されたアイネフーレのボウヤが果敢にマテオからダレイオスに架けて戦ってるってのに………。」

 

「……そうだよな………。」

 

「…あんな子供が絶滅しかけたアイネフーレをダレイオスごと復活させるって言ってるんだ。

 最弱とは言え数だけはまだアイネフーレに勝るミーアが遅れをとるわけにはいかないよ。

 なんたってスラートに続いて三番目のようだしね。

 でも話を聞いてるとスラートもあの子達に乗り気なのとそうじゃないので分かれてるみたいだ。

 あの術を体得した瞬間に立ち会ったのもどうやら私達ミーアが最初のようだし。

 …これは三番目と言ってもまだまだ大いに巻き返せるチャンスはあるよシーグス。」

 

「あぁ。

 上手いこと他の奴等をまとめあげてあの先生方に全力で協力してバルツィエに勝った際に先生方に取り次げれば領権政策で優位に立てそうだ。」

 

「…まだ勝ってもいないのに言うねぇ…。

 あの子達の話じゃまだ当分は先の話になると思うよ?」

 

「そのぐらい大きく出てもいいだろ?

 それぐらいあの先生方の力は強力だ。

 一人あたりの魔力も今のバルツィエの魔力を優に越えてやがる。

 あいつらを味方につけてその上他の部族達を再統合出来たとしたら負ける気がしねぇぜ。」

 

「………なんにしてもこれから大変になるよ!

 私達はヴェノムによって失った闘争心を取り戻していくところから始めないと。

 この時代が動き出す高波は………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 どの部族達よりも一番高く乗り上げてやろうじゃないか!」

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