テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~   作:モニカルビリッジ

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沸き立つ部族

サンフの洞窟 夜

 

 

 

「…アローネ=リムの推測通りなら確かに古代兵器の線よりも精霊の眷属説の方が信憑性は高いな………。」

 

「そんな技術があったならどこかの町工場とかでもそれっぽいものの話はあるよね………。

 けど今までの街にはどこにもそれらしいものなかったし…。」

 

「その古代兵器が復活したってことはないんだね?

 どこかの人達が今もどこか秘密の場所とかで作ってたりとかは…?」

 

「昨今までのマテオとダレイオスの覇権争いで名乗りをあげないと言うことは都市伝説組織大魔導士軍団は所詮都市伝説だけの存在だったということか………。

 …消滅に巻き込まれて消えた線もあったが最初からそんな奴等は存在していなかったのかもしれないな。

 全ては………精霊の仕業、それでゲダイアン消滅は説明がつく。」

 

 

 

「事情を知らぬ方に話したところで戯れ言と受け取られてしまうような意見ですが私達には精霊については関係者ということもあるので精霊の眷属という容疑者をあげることも可能です。

 今までゲダイアン消滅の原因が判明しなかったのはゲダイアン関係者が消失してしまったことの他に、

 

 誰も精霊という存在が実在することを知らなかったから………、

 それが理由だと思います。」

 

 

 

「…けどゲダイアンの周辺って放射能とかいうのが舞ってるんだよね?

 それはどう説明するの?」

 

 

 

「…強すぎる爆発は“強い毒”を生みます。

 殺生石の精霊からしてヴェノム消滅を願っていたようですからゲダイアン消滅の際の爆発は凄まじいものだったのでしょう…。

 放射能が発生してしまったのはその影響かもしくは……精霊自身が発しているか………。」

 

 

 

「精霊が放射能を………?」

 

 

 

「カオスの話では殺生石の精霊は何者かがその行方を追っている………とのことでしたよね?」

 

 

 

「…そうだね。

 そんな感じに言ってたけど………。」

 

 

 

「そして殺生石の精霊の眷属が同じくその何者かに追われていて見付かりたくないのであれば他者を寄せ付けないような術を施して何者にも不干渉を貫き通そうとしているのかもしれません。」

 

 

 

「!

 もしそうならゲダイアンには………!?」

 

 

 

「えぇ、

 そういうことでしょうね………。

 今もなおゲダイアンには………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 殺生石の精霊の眷属が眠っている可能性があります………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………それが真実だったとしたらその何者かにも精霊がゲダイアンにいることが分かっているんじゃないか?」

 

 

 

「そうでしょうね………。

 もう既に放射能の対策を立てて精霊の眷属を回収しようとしているのか………、

 あるいはもう回収してしまったか………。

 

 いづれにしても精霊の力は強大です。

 精霊の力を使えばヴェノムを含めたあらゆる病気や毒に類する物質、生物から身を守れるだけではなく大破壊も実現でき一度力を得てしまえばカオスのように人の身に余るマナを内包しても異常を来すことなく生活でき最終的には………、

 

 

 

 この星の全ての生物の頂点に君臨することが出来る………。

 何者かもそのことを承知しているのでしょうね…。

 だから精霊を探し求めている………。

 

 

 

 自らが世界の主となるために………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(………もしそんな力があればアインスの者であれば誰であろうとその力を欲する筈………。

 エルフであろうとヒューマであろうと………、

 ……ですがヒューマにはエルフのようにアブソリュートという延命方法は存在しなかったのでこの時代まで生き残りがいることは有り得ない………。

 

 精霊を追っているのは間違いなくエルフ側の誰か………。

 この時代に甦った私とカタス以外で一体誰が精霊を捜索して………?

 ………それにその何者かはどのようにして彼等精霊の存在を知って………?)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サンフの洞窟 翌朝

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「皆アンタ達に協力することを受け入れたよ。」

 

 

 

「え?

 そんなにあっさり?」

 

 

 

「アンタ達の話が本当のことだってことも昨日の内に実証できたしね。

 説得という説得はしなかったよ。」

 

「最初の時点で俺とミネルバだけだったが皆同じ術にかかることによって集団心理が働いたんじゃねぇか?

 仲間が多ければ多いほど何かデカイことが出来そうな気になって立ち上がることに納得してくれたぜ。

 俺等にも一筋の希望の光が見えたんだ。

 今この光を失うことだけはあっちゃならねぇ。

 この先にドデカイ戦いが待っていようと恐いのはバルツィエだけだ。

 今までの状況からすればそれだけで何だか立ち上がれるだけの勇気が湧いてくるぜ!」

 

「…それで私達はこれから何をすればいいんだい?」

 

 

 

「え?

 ………どうすれば………いいのかな?」

 

「では先ずこの地方にいるヴェノムを駆逐して回っていただけますか?

 これから戦場になるかもしれない場所で不意のヴェノムは身動きに手間取り痛手を被りそうですので。」

 

「それとこの計画を浸透しやすくするためにもスラートのいるセレンシーアインに使いを出してくれないか?

 情報の共有化は大切だしな。」

 

「あと他の部族達がどの辺りで隠れ暮らしているか情報を探る部隊も編成してもらえるとこちらとしても助かります。

 今回はシーグスさんと偶々会えましたけどたった五人で一つ一つの部族の隠れ家を探すのは一苦労ですから。」

 

「あとね?

 その他にもなるべく他のヴェノムの主を見つけたら私達に教えてほしいな。

 皆はウイルスにかかることは無くなったけどそれでも普通のヴェノムと違ってヴェノムの主は私達でも苦戦するくらいだったからまだ皆には危険だと思うからね。

 戦うなら私達だけでいいし今数少ない味方をヴェノムの主で減らすようなことは避けたいから。」

 

 

 

「…偉く要求が多いね………。

 でも分かったよ。

 そうした方がいいってんなら従うさ。

 シーグス。」

 

「了解したぜ!

 早速他の奴等と今の指示通りに動けるよう調整してみるぜ!」タッ…

 

 

 

オーイミンナァ!!コレカラノハナシナンダガ…!!

 

オウヨ!マズナニスレバイインダ!!

 

テハジメニナ、センセーガタガコウシテホシイッテヨ!

 

ナルホド…ヨシワカッタ!オレガイコウ!

 

ジャアワタシタチハヴェノムヲカタヅケレバイイノ?

 

ソウダナ、ダイタイサンクミクライニワカレテトリクムカ?

 

ソレガイイ、ソウダイナケイカクダシゼンインデヤロウカ。

 

ザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワ……!!!

 

 

 

 

 

 

「…取りかかりが早いですね。

 こんな指示だけで直ぐに動くなんて………。

 それに」

 

 

 

「…この数年間で皆生きた心地がずっとしなかったんだよ。

 来る日も来る日もヴェノムに感染して死んでいく仲間達を見ていたら次は自分がそうなるんじゃいかと不安な夜を過ごしてきた………。

 そうした日々が過ぎ去っていく内に皆生きる希望を失っていってたんだ…。

 このままただヴェノムから逃れるだけの余生を送るしかないって日々の地獄の果てを夢に見ることもしばしば………。

 

 

 

 その境地に来て現れてくれた“希望の光”に皆大喜びなんだよ。

 長い間苦しめられてきたヴェノムの恐怖から解放されて皆生きる喜びを取り戻した。

 

 渇望してんのさ。

 これまでの死の不安の日常を払拭してくれる生への期待していた昔のような日常を………。

 私達ミーアは苦しんだ分それを取り戻す息を吹き返す何かがしたくてウズウズしてんだよ。

 

 

 

 ありがとねバルツィエの先生方………。

 ミーアを代表して御礼を言わせてもらうよ。

 私達に生きる力を与えてくれて………。」

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