テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~   作:モニカルビリッジ

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スラートに来訪者

王都セレンシーアイン 夜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………やっと帰って来たぁ~!!!」

 

「特に何も問題なく帰ってこれたね。」

 

「体調の方は大丈夫かミシガン?

 疲れが溜まったりしてないか?」

 

「へ?

 別にそんなに疲れてないけど?」

 

「ミーア族の集落に向かう時はヘトヘトになってましたね。」

 

「そのことはもういいでしょ!?

 もう弱音を吐いたりしないから!!」

 

「フフ…!

 ミストからここまででミシガンも大分逞しくなったのではないでしょうか?」

 

「何言ってるんだよアローネ………、

 ミシガンは元々逞しかったじゃないか。

 一緒にミシガンのアイアンクロー食らったろ?」

 

「あぁ………、

 あれはとても凄まじい威力でしたね………。

 ……確かにミシガンは始めの頃から逞しかったです。」

 

「ミシガンさんって凶暴な人なんですね。」

 

「昔はそんなでもなかったんだがな………。

 随分と見ない内にこんな風になってしまったのか………。

 人というのは時間を空けると別人に見えるとはよく言う話だがミシガンも変わってしまったものだ……。」

 

「…私は変わっちゃいけなかったの?」

 

「そんなことは言ってないだろ?」

 

「でも皆して私のこと過保護過ぎじゃない?

 私ってそんなにか弱い方じゃないんだけど………。」

 

「だから逞しくなったって言ったんだよ。」

 

「それって別に誉めてないよね?」

 

「……それにしても………、

 街の様子が変だな……。」

 

「!

 本当だ!

 前に来た時は夜でも暗かったのに今は明かりが付いてる!」

 

「ブルータルヴェノムを倒したことによってこの辺りも落ち着きを取り戻しつつあるんじゃないですか?

 今スラートが警戒すべきなのはヴェノムの通常種のみですしボク達がブルータルを倒してから結構経ってますからこの辺りのヴェノムは駆逐し終わったんですよ。」

 

「そんなに直ぐ出来ちゃうもんなの?」

 

「ヴェノムはスライム形態になってからの寿命は一日だ。

 ヴェノムが発生してから百年も生き長らえてきた連中のようだし彼等にとってはそこまで普通のヴェノムは脅威ではないんだろう。」

 

「まだマテオとダレイオスの決着が着いていないとはいえスラートの方達には束の間の安息を満喫出来る機会なのかもしれませんね。

 ………ではファルバンさんにもう二つ吉報を届けに行きましょうか。」

 

「そうだね。

 オサムロウさんとファルバンさんしか俺達の計画に賛成してくれてなかったしミーア族の集落周辺を荒らしていたクラーケンを倒したってこと聞いたらスラートの人達も俺達の計画に乗ってくれるよね。」

 

「それとワクチンじゃなくて術でヴェノムを祓えることもね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スラートの地中都市シャイド

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤ……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…やけに騒がしいな……。」

 

「ブルータルとその他のヴェノムがいないと言うだけでここまで賑やかになれるものでしょうか?」

 

「………何かあったんじゃないかな?」

 

「何かって何が?」

 

「分からないけど………、

 この騒がしさはちょっと普通じゃないでしょ………。」

 

「!

 族長の家の前に誰かいますよ?」

 

「スラートの人じゃない?」

 

「………いえ………、

 あれは………………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………幸先がよいな、オサムロウ」

 

「そのようだな。

 彼等とは別の仲間が既に他のヴェノムの主を討伐してくれておったとはな。」

 

 

 

「彼女にはもう少しクリティアの村に留まって欲しかったんだがにぇ………。

 研究者としての知識を豊富なようじゃったし是非クリティアの仲間になって欲しかったわよのぅ………。」

 

 

 

「彼等は彼等でそれぞれが信念のもとに動いているんだ。

 惜しい逸材だからといって引き留めたりするんじゃないぞ。」

 

 

 

「…はて?

 ソナタ等はこのワシに指図出来る立場じゃったか?」

 

 

 

「貴様……。」チャキ…

 

「止せオサムロウ。

 下らんことでカタナを抜くな。」

 

「………」

 

 

 

「フォッフォッフォッ……、

 では斬られん内においとまするとしようか。

 

 

 

 ………おや?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「こんばんは………。」」」」」

 

 

 

「!

 帰ってきていたのか。

 ソナタ等。」

 

「此度のミーア達の件御苦労であったな。」

 

 

 

「いえ………。」

 

 

 

「先程ミーアの使いがソナタ等の活躍を誇らしげに語っていたぞ?

 何でもクラーケンを討伐するだけでなくヴェノムを無害化する術を使えるようになったとか………。」

 

 

 

「もうそのことを知ってたんですね…。」

 

「ミーアの奴等は足が早いな………。」

 

 

 

「今その事でスラートの皆も騒いでおるのだ。

 ミーアの者達が昼頃にやって来てソナタ等に無害化の秘術を施してもらった話をした後にそれが真実であることを皆の前で証明しおった………。

 …これで皆もソナタ等の話に耳を傾けざるをえなくなったのだ…… 。

 今頃になって大慌てでダレイオス復交の準備に取り掛かっておるぞ。

 “ミーアとクリティア”に対抗心を燃やしてな。」

 

 

 

「そうですか………。

 これでダレイオス復興に箔が掛かれば………?」

 

「「「………?」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………クリティア………?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「フォッフォッフォッ………。」

 

 

 

「「「「「!」」」」」

 

 

 

「ソナタ等があの“賢女レイディー嬢”の助手の者達なのかえ~?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「レイディー嬢?」「レイディー?」「賢女…?」「助手………?」「ブフッ!!?」

 

 

 

「そうかそうか…、

 やはりこの街を訪れれば出逢えると思うておったわ。

 いやぁ~これはなんとも愉快愉快~!」

 

 

 

「………オサムロウさん、

 この人は………?」

 

 

 

「…そうだな。

 ソナタ等にも話しておくか。

 こちらの偏屈ジジィはこれからソナタ等が向かう予定だったクリティア族の者で、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 クリティア部族全てを統べる族長のオーレッドだ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「族長じゃない!!

 長老と呼べ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「……………………………………………………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇッッッ!!!!!!?」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……………………………………………………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………それで何でクリティア族の族長「長老と申した筈だが?」………長老がここにいるんですか?」

 

「そうだよ!

 ダレイオスって今どこの部族も自分達の土地から出てこなくなってるんじゃなかったの!?」

 

「それに先程のミーアとクリティアに対抗心を燃やしているとは何だ?」

 

 

 

「それについては「ワシが話してやるからお前さんは黙っておれ。」…。」

 

 

 

「…此度のヴェノムの主討伐の件ソナタ等には感謝しておるぞ賢女の助手達よ。

 ソナタ等の働きのおかげでダレイオス東陣営は少しずつじゃがヴェノムの主が現れる前の昔の状況に戻りつつある。

 真に深き感謝の意を示して………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ソナタ等に褒美を授けようぞ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……はい?」

 

「褒美とは一体………?」

 

「いきなり何だ?」

 

「急に話が飛んだ気がしますね………。」

 

「って言うか私達が倒したのってミーア族の周辺にいたヴェノムの主だよね?

 何でクリティア族の長老からご褒美なんて貰えることになるの………?」

 

 

 

「……なんじゃい………。

 この程度の話にもついていけぬと申すのか?

 ソナタ等はレイディー嬢の助手なんじゃろうて、

 彼女ならば話の節々をちゃんと拾いあげてみせるぞ?

 このぐらい助手なら読解せんか!」

 

 

 

「はっ、はぁ………?」

 

「どういうことでしょうか………?

 誰か理解出来ますか?」

 

「いえ………ボクにも何が何だか………。」

 

「今の会話だけで何を読解しろと言うんだ………。」

 

「このおじいちゃん、ちょっと変………。」

 

 

 

「………ハァ~、

 何じゃソナタ等は正式な助手ではなく助手のアルバイトじゃったんかぁ?

 そりゃあ流石に無茶を言ったか?

 すまんなソナタ等申し訳ない!

 ソナタ等にはレベルの高い要求じゃったようじゃな!

 フォッフォッフォッ!」

 

 

 

「…どことなくこの人レイディーさんのノリに近い気がするんだけど……。」

 

「奇遇ですね………私もそう思いました。」

 

「クリティア族は学者肌との噂ですし知能の高い人って自然とこうなってくるんじゃないですか?」

 

「とりあえずレイディー殿と知り合いと言うことは分かるが………。」

 

「レイディーって世界一口の悪い奴だと思ってたけど案外拮抗してるの多そうだね。

 クリティア族が皆こんな人達ならレイディー以上の人もかなりいそう………。」

 

「…結局何で俺達に感謝しているんですか?

 まだ俺達はクリティア族に何もしてませんよ?」

 

 

 

「そんなことはないじゃろ?

 ソナタ等の働きはクリティアに多大な影響を与えた。

 その影響もあってワシがこうしてソナタ等に会いに来たんじゃ。

 レイディー嬢に依ればソナタ等はダレイオスのヴェノムの主を駆逐してまわっている最中だとか………。」

 

 

 

「レイディーさんがそう言ったんですか!?」

 

「私達と別行動をとっていたレイディーが何故私達の動向を………?」

 

「あの人のことですからボク達がそうしてダレイオスをまわることを予測していたのかもしれませんね………。」

 

「俺達の動向をピッタリ当てて見せるとは……。」

 

「流石レイディーだ「真その通りじゃな!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「学者としての能力の高さだけでなく今後のダレイオスの情勢すら見切る聡明さに次いで………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ワシ等クリティア一同が手に負えんかったヴェノムの主“ジャバウォック”を倒していきおったんじゃからな。」

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