テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
スラートの地中都市シャイド 族長邸
「…………それは真の話か?」
「真の話であったなら何故前は嘘を………?」
「………俺はここにいる誰よりもアイツ等のことを家族のような友達だったと思っている。
他人が死んだならいざ知らずアイツ等が死んだ話をして俺はその後円滑に話を進められる精神を保つ自信がない………。」
「………失敬、
察するべきであったな………。」
「ソナタもまだ若いと言うことを失念していたな。
あまりにも武人としてのオーラを纏っているものだからそういうことに慣れているものだと………。」
「家族や友が死ぬことは多くてもその時その時の喪失感は常に新鮮だ。
決して友の死に慣れることなんてない。」
「………そうであるな………。」
「………ねぇ、
結局のところ、
今、誰がここに来ようとしてるの………?」
「………レイディーさんかな………?」
「その此方へ案内されている方は女性の方ですか?」
「む?
………いや、
“男”だ。
それもウインドラ………、
ソナタのようなマテオの騎士のような格好をした………。」
「…じゃあレイディーじゃないね………、
………誰?」
「俺と似たような格好をしている………?
………まさかトラビス達の誰かが生きてて………。」
「…残念ですけどあの場でユーラスがあの人達を見逃したとは思えません。
それだけでなくあの場にはヴェノムもいたのですからユーラスに見逃したとしてもヴェノムが………。」
「確かあの場にいたユーラスの部下の方達もワクチンが間に合わず感染していました。
……辛い現実を突き付けるようですがウインドラさん、
貴方の御友人の方々は皆あの場にて死亡しております。」
「…言われなくても分かってる。
俺が一番アイツ等が生きてる可能性が無いと言うことは分かってるんだ………。」
「……どうしてその人が俺達の仲間だと………?」
「それについてなんだが…………、
今このスラートの者達の中でソナタ等についての情報が横行していてな。
ミーア、クリティアに遅れを取らぬようにソナタ等の情報を詳しく皆に伝えたのだ。
ソナタ等が“大魔導士軍団”とやらを捜しにダレイオスへやって来てその当てが外れて大魔導士軍団は一旦諦め代わりにヴェノムの主を全討伐してダレイオスを復興させようとしているとな。
上の見張りの者達が言うにはそのソナタ等の仲間と思わしき者が北のクリティアの村の方角からやって来て“大魔導士軍団”がどこにいるのかを聞いてきたようだ。
見張りはそれを聞いてソナタ等が我とファルバンに話していた別行動を取っている仲間達がいるということを記憶していてその者がソナタ等の仲間と思ってここへ案内しているみたいだが………。」
「実際にはその部隊は既に壊滅………。
現状動いているのはここにいる五人と………。」
「クリティア族周辺地域を荒らしていたヴェノムの主を倒したレイディーさん一人だけです。
………俺達は………全部で六人しかいません………。」
「…何ということだ………。」
「だが逆に考えれば一人でヴェノムの主を倒すような猛者がいるということにもなるが………。
………今は先ずこの場に“何者”が来ようとしているのかを確かめねばな。」
スラートの地中都市シャイド 闘技場階段前
「………どうやらまだ彼の者は到着しておらんようだな。」
「ここの存在を知られる前にこの地中都市へ誘って良い輩かどうか………。
…間に合って良かった。」
「…早くその人がどんな人なのか上に行って確かめないと。」
「………どうかトラビス達の誰かであってほしいが………。
………………!!」ガチャッ!
「…あれ?
オサムロウ達………?
家で待ってる筈じゃ………?」
「連れてきたぜ族長。
あのバルツィエの変わり者達の仲間をよ。」
「おぉ?
………なんだやっぱりお前達かよ。
生きてやがったんだな。
隕石に降られてユーラスごと消えちまったと思ってたが誤報だったみてぇだな。
レサリナスであんだけ暴れてから逃げてってそのまま隕石の魔術で死ぬなんてつまらない死に方しやがったなと笑い飛ばしてたんが………、
こいつぁ、
デカイ獲物を釣り上げちまったか?」
「……は?
レサリナス?
ユーラス?
何言って………「ソイツから離れろォォォォォォォォォォッッッッ!!!!!!」!!!」
「もう遅いって…。」ザスザスッ!!
「………?」「…………ガフッ………。」ドサッ……
「ケヒヒ………。
一丁上がりッと。」
「……ラン……!!」「ランドーーーーーーールゥゥゥゥ!!!!!」ダダダダッ!!
ガキィィィィィンッ!!!
「うおっと!!?
テメェはサムライじゃねぇか!!
こんな地面に穴掘って何してんだよ?」
「貴様ァッ!!!
何故貴様がここにいる!!?」
「何故って………話が行ってないのか?
捜しに来たんだよ。
大魔導士軍団っていうそこのカオス達を隕石降らせて助けやがった連中をな。」
「オサムロウ!!」
「迂闊だった………!!
まさかもうバルツィエが攻め行って来るとは………!!?
それにコイツ………ランドールにこの地下都市の存在を知られてしまった!!
ファルバン!!
コイツはここで殺す!!
いいな!!?」
「構わん!!殺れッ!!
ソイツをここから逃がすでないぞ!!」
「承知ッ!!」
「ヒャァァァァッッッ!!
恐いネェェェッ!!!?
俺の親父達以上の上の世代のジジィ共を何人も殺ったサムライに狙われるなんて恐すぎて竦みあがっちまうぜ!!?」
「貴様………!!
たった一人でノコノコとやって来て生きて帰れると思っていないだろうな……?」
「テメェ等こそ俺達バルツィエの名を忘れてんじゃねぇだろうな?
俺達バルツィエの名は聞いただけで畏怖を抱くべき名なんだよ。
それがここに来て何だァッ?
バルツィエの名前を出そうと思ったら先にバルツィエの名を出された挙げ句親切に道案内だと……?
ザケんなよ!!
俺達バルツィエはテメェ等ダレイオスのゴミからは恐れられる存在だ!!
決してテメェ等と雑談するような間柄じゃねぇ!!!
………今一度叩き込んでやるよ。
………俺達バルツィエがどういう力を持った軍隊なのかをな!!!!」