テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~   作:モニカルビリッジ

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全てはあの方のため…

スラートの地中都市シャイド 族長邸前

 

 

 

 カオス達がカーラーン教会に向かうことを決めて教会までの道を尋ねにファルバンの邸宅にまで行くとオサムロウが事情を聞いてきて応えるとオサムロウが同行を願い出てきた。カタスティアのことだけで同行しようとは彼にとったはカタスティアのことはそこまでのことなのだろうか。

 

 

カオス「オサムロウさんが俺達に着いてきてくれるんですか?」

 

 

オサムロウ「あぁ、

 我もカタスティア様のことが気にかかる。

 教会とは長らく連絡を取っていなかったのもあるのでいい機会だ。

 これから変わる世界のことを彼等にも話しておかねば。」

 

 

タレス「カオスさんを圧倒するほどの人が着いてきてくれるのは助かりますが………。」

 

 

アローネ「東の海岸を下見しに向かうのでは無かったのですか?」

 

 

 直前までオサムロウにも予定があった筈だ。それを急に変更してもいいのだろうか?下見も大事な仕事だとは思うが…。五人はそう思ったがオサムロウは何でもないことのように、

 

 

オサムロウ「下見程度なら他の者に任せても心配ない。大まかな位置は伝えてあるしファルバンが付いている。我がいなくとも大丈夫だろう。」

 

 

 大丈夫らしい。どうやら他の人に仕事を任せてでもカオス達に付いてくるつもりのようだ。しかしオサムロウには他の面でも付いてきてしまっていいのか疑問が浮かんでくる。

 

 

ウインドラ「下見なら他の者でも出来るにしてもダレイオス最強の剣士………スラートの防衛では欠かせない貴方が抜けることになってもよかったのか?ファルバン族長に引き留められたりはしなかったのか?カーラーン教会との連絡くらいならむしろそちらの方に他の者を向かわせるべきでは………。」

 

 

 オサムロウはかつてはこの上にある闘技場の覇者だった男だ。誰も彼に敵わなかったとさえ言われた彼がそう簡単に別行動が許されるとは思えないが…。

 

 

オサムロウ「問題ない。これでも多く仕事を受け持っていた身だ。多少の融通を通すぐらいなら出来る。それに我の立場はファルバンの補佐だ。補佐するほどの仕事が無ければ割りと自由に動けるのだ。」

 

 

ミシガン「仕事が無ければって………今ここまで来たところだけど皆凄い忙しそうだったんだけど。」

 

 

 補佐と言うのなら忙しい時なら仕事を手伝わなければならない立場だ。これから居住する場所を移すのなら多く人手が必要な筈だ。それをほっポリだしていいのだろうか。

 

 

オサムロウ「この場所はランドールに知られてしまったからな。ここにいてはいつまた襲撃に会うか分からん。だから皆で襲撃される前に荷物を整理して運び出しているだけだ。流石に荷物を運ぶだけの力仕事なら指揮をとるまでもなく皆でやってくれるだろう。」

 

 

タレス「まぁ、頭を使う仕事でないならそれもいいのでしょうが…。」

 

 

オサムロウ「……我が付いてくることが不服か?」

 

 

アローネ「いえ…、

 大変心強いことだとは思いますが…。」

 

 

オサムロウ「長らくスラートに世話になったとはいえ我は所詮余所者だ。

 腕を買われて留めてもらっているが我の力を当てにして何も出来ないという者がいては事だ。

 皆にもここらで我がいない事態にも慣れてもらわねばな。

 敵は個にして軍の力を持つバルツィエだ。

 奴等の俊足で戦場を駆ける戦法を相手にするには我だけでは守りきれん部分も多くなってくる。

 皆には我がいないものと想定して動ける心を養ってほしいのだ。」

 

 

 ダレイオスの民はどこの部族もバルツィエとヴェノムに白旗を挙げ戦闘を放棄して隠れることにした人達だ。その人達がまた戦うために武器を取ろうとしている。ブランクの長い者達にとっては先ず他人に頼らず自分の力を頼りに何かに挑める精神を鍛えるつもりらしい。

 

 

アローネ「そこまでしてカタスのことが気になるのですか?」

 

 

オサムロウ「…彼女には人の………、

 ………この時代で皆と共存出来る道を与えていただいた。

 居場所を提供していただいた大切な方だ。

 その方が今どういう状態にあるのか知っておきたいのだ。

 もしカーラーン教会でカタスティア様の足取りを掴めているのなら直接我がカタスティア様をお救いしたい。」

 

 

アローネ「………オサムロウさんはカタスとバルツィエの関係をご存知ですか?」

 

 

オサムロウ「…そう訊いてくると言うことはソナタ等も知っておるのだな………。

 バルツィエが彼女によって力を得た者達だということを。」

 

 

アローネ「………はい。」

 

 

オサムロウ「……我もある意味ではカタスティア様によって“刀”という力を得た者だ。

 

 

 バルツィエと我………。

 共にカタスティア様に大恩がある者同士だというのに我と奴等では方向性の趣旨を違えた。

 我は今でもカタスティア様のためならどのようなことにも取り組む腹だがバルツィエは与えられた力を自らの欲望のために行使しだした。

 それが暴走してカタスティア様の命が脅かされる事態に陥ってしまったのなら我はバルツィエを許すことが出来ない。

 奴等とは必ず決着をつける。

 

 

 だがその前にカタスティア様の存命と安全を確認してからだ。

 我はスラートとカタスティア様のために戦う剣だ。

 守るべき方を失ってしまっては我のこの刀に綻びが生まれる。

 与えていただいたこの刀に傷を作ってはサムライの名折れだ。」

 

 

 オサムロウのカタスティアへの忠義心は本物のようだ。ここまでカタスティアのことを想うのならカタスティアの危機を知って無事だという確証がえられないまま放っておくことが出来ないのだろう。カオス達も強い味方が同行してくれるのなら願ってもない上に土地勘のあるオサムロウならば仲間として迎え入れることも吝かではない。一先ずはカーラーン教会までという期間つきだが。

 

 

カオス「…じゃあオサムロウさんも一緒に行きましょうか。」

 

 

アローネ「貴方ほどの剣士が同行していただけるなら安心して進めますね。」

 

 

タレス「また戦術指南宜しくお願いします。」

 

 

ミシガン「オサムロウさんみたいな大人っぽい人がいたら何かあったとき迷わずに済みそうだね。」

 

 

ウインドラ「なにかと経験不足なメンバーだ。

 どうか年長者として俺も含めて指導してくれるか。」

 

 

オサムロウ「承った。

 ソナタ等のカーラーン教会までの旅路この元ダレイオスの剣士サムライがお伴致す。

 ヴェノム以外のことなら任せるがいい。」

 

 

 こうして俺達五人の主退治の旅に一時的にオサムロウが同行することになった。彼の経験と実力ならこの先の旅もぐんと楽に進めることが出来るだろう………。カオス達はオサムロウと共にカーラーン教会を目指すこととなった。

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