テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~   作:モニカルビリッジ

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この時代のハーフエルフ

ブフランフェ道

 

 

 

カオス「アオスブルフがあれば氷と火の術者がいなくてもいなくていいんですか?」

 

 

オサムロウ「武器に属性付与が付けられることは知っておろう?

 そしてそのアオスブルフがエルブンシンボル以上に装着者の潜在的力を引き出す能力があることも。

 ソナタ等が一つの属性しか扱えないのはその一つの属性のマナ濃度が濃すぎるからだ。

 魔術を習い出した初心者によく見られる傾向だ。

 ソナタ等は少々事情は異なるがマナが一つの属性に染まっている。

 

 

 それならマナをそれぞれの属性に還元する一歩手前で武具にマナを極少量に抑えて流すのだ。」

 

 

アローネ「極少量に………ですか?

 それでは満足に力を発揮出来ないのでは?」 

 

 

オサムロウ「それを補うのがアオスブルフだ。

 それはマナを収束して力を高める効能がある。

 クリティアの作品でエルブンシンボルの上位互換と言うのならこれまでの作品同様そこは変わらんだろう。」

 

 

 どうやらクリティア族の長老達はこれまでにも同じような武具の開発を多く持っているようだ。オサムロウも前まではクリティアと同じ街で椅子を並べてテーブルを囲んでいた者同士だったということでクリティアの事情には通じているらしい。

 

 

オサムロウ「属性付与に関しては武具に六属性縁のマナを発する鉱石を職人のところに持っていけば増設してもらえるだろう。

 武具は一つの属性しか付与できないためソナタ等に一つ追加される程度だが手はひとつより二つ打てた方がソナタ等には都合が良いであろう?」

 

 

タレス「確かにそうですけど鍛冶屋がありませんよ?」

 

 

オサムロウ「案ずるな。

 これから向かうカーラーン教会にもその手の職人はいる。」

 

 

ミシガン「カーラーン教会って武器も扱ってるの?」

 

 

オサムロウ「マテオと違ってダレイオスは何かと争い事が絶えんのでな。

 カーラーン教会にも戦闘を行える兵はいる。

 皆カーラーン教会出身者で成人してからも教会に貢献したい想いでそういう職に就いているのだ。」

 

 

カオス「…カーラーン教会って皆孤児とかそういった関係の人達ですよね?

 ダレイオスにも孤児なんていたんですか?」

 

 

アローネ「…タレスの話では部族の繋がりが強い方達のようですし親族でなくとも大切にする間柄なら孤児など出ないように思えますが………。」

 

 

タレス「ボクみたいな一族の唯一の生き残りでもいない限りいない筈ですけどね。」

 

 

 カオス達の疑問はここまでの情報を総合するともっともな疑問である。九の部族達はお互いが睨みあってはいたが同族間ではとても同族意識が高く他者には威嚇を同族には手厚い親しさを持つ部族達だと聞いていたが…。

 

 

オサムロウ「ソナタ等の疑問は分かる。

 同族間で結束の堅いこの国で何故孤児などが存在するか………。

 答えは簡単だ。

 

 

 この国には“純血”でない者が生まれることがあるからだ。」

 

 

アローネ「…!

 それは…!?」

 

 

オサムロウ「“ハーフエルフ”だ。」

 

 

カオス「ハーフエルフ!?」

 

 

 カオス達はここでその名前が出てくることに驚愕する。

 

 

 ハーフエルフ、

 アローネの話に出てくる義理の兄が正しくその種族であることを…、

 しかし、

 

 

アローネ「このダレイオスにヒューマがいるのですか!?」

 

 

オサムロウ「ヒューマ?

 何だそれは?」

 

 

アローネ「……?

 ヒューマを知らない?

 それは………?」

 

 

オサムロウ「ハーフエルフとは九の部族の交わりによって生まれた存在だ。

 ミーアやスラート等の二つの部族の血を持ちどちらからも部族として認められなかった種…。

 そうした者達を引き取っているのがカーラーン教会だ。

 故にカーラーン教会はこの国では存在を認められているがあまり干渉を持とうとする部族はいない。

 半端な種族ほど争いの火種になることが多いのでな。

 それは一時的にダレイオス国家として纏まっていた時代でもそうだった。

 どっち付かずと言うのはこの国では差別の対象にもなり得たのだ。」

 

 

アローネ「ハーフエルフの………ご両親はどうなさっていたのですか?

 子供が生まれたと言うことは両親は愛し合って…。」

 

 

オサムロウ「そう常に愛のある話などないさ。

 人の見ていないところで強姦等も横行していてな。

 国境を簡易化した弊害でハーフエルフは次々と生まれてきた。

 そのどれもが仲のいい夫婦から生まれたのではない。

 殆どが無理矢理孕まされたりしてできた子供なのだ。」

 

 

アローネ「そんな…。」

 

 

オサムロウ「…中には本当に愛のあるペアもいるがな。

 そういった二人は部族から追い出されて同じくカーラーン教会へと向かうのだ。

 あそこは行き場を失った者達が最後に訪れる施設であるからな。

 カタスティア様はどのような出自でも受け入れを拒否しない。

 カーラーン教会は国家体制が無くなった現状で唯一の他部族の血が集まる場だ。

 と言っても混血がほぼ大半なのだが。」

 

 

アローネ「カーラーン教会は世界には必要な機関ですね。

 どれ程の時間が流れても人の世には混血による差別が問題に上がります。

 他と違う出自と言うだけで皆と違う扱いを受けてしまうのは。」

 

 

カオス「なんか分かる気がするな…。

 俺もミストではマナが無かったってだけでなくおじいちゃんの孫のクセにってよくからかわれてたから…。」

 

 

ミシガン「私の場合は逆に持て囃されてたなぁ…。

 お父さんが村長やってて私がその娘だからってんで凄い回りの人達から手厚い歓迎をいつもされてた。

 …私は普通に皆と接したかったんだけどね。」

 

 

アローネ「両親の立場や住んでいる場所、それから血筋、

 それだけで人はその人の内面を度外視して接しようとします。

 差別による根幹はその国の体制や歴史に根強く関係しているものですが………私はそれをどうにかして無くしたいです。」

 

 

オサムロウ「…ソナタの国でもそうした歴史の裏側を垣間見えてきたのだな。

 ヒューマとやらとエルフが交わって生まれた存在がハーフエルフなのか?」

 

 

アローネ「…私の国ではハーフエルフはそういうカテゴリーでした。」

 

 

オサムロウ「同じエルフ同士でもハーフエルフと蔑むこの国はいつしかその差別意識を解消できればよいのだがな。

 

 

 …そうした者達が多くいるせいかカーラーン教会は九部族の特徴を兼ね備えて高い技術を持つようになってな。

 鍛冶の技術もあるのだ。

 ソナタ等はそこで武具に属性付与の改築をするといい。」

 

 

ウインドラ「そうだな。

 俺もただの雷を纏わせる槍だけじゃ芸がない。

 試しに火でも纏わせてみるか。」

 

 

タレス「ではボクは風を。」

 

 

ミシガン「私はこの杖別に攻撃に使うようじゃないんだけどなぁ…。

 どうしよっか………。」

 

 

カオス「俺は………前と同じで氷でいいかな。

 アローネは?」

 

 

アローネ「………」

 

 

カオス「アローネ?」

 

 

アローネ「………失礼、

 少し考え事をしていました。

 私は………私は火を纏わせてみます。」

 

 

カオス「そう?」

 

 

 それから一行はカーラーン教会へと歩み出すことにした。オサムロウ曰くもう少しで到着するとのことだった。本来の目的の他にもやるべきことを見付け一行の足取りは好調に進んでいく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アローネ「………ハーフエルフ………、

 同じエルフ同士で………。

 

 

 そういう見方をすればカタスの御兄弟は全員ハーフエルフになりますね。

 

 

 ……だからカタスはカーラーン教会を設立したのでしょうか………?

 この時代のハーフエルフがカタスと同じような血を持つから………。」

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