テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~   作:モニカルビリッジ

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カタスティア信者

シュネー雪林道 西部

 

 

 

 次のヴェノムの主を倒すためカオス達六人はクリティアの村ヴィスィンを後にする。カーラーン教会から出発した時と違いクリティアの村で防寒着を調達したために一行等の足取りは軽快な様子だ。

 

 

ミシガン「ハァ~、

 やっぱりこんな寒いところじゃこのくらい着込まないと寒くてその場から動けなくなっちゃうよね~。」

 

 

 カーラーン教会からクリティアの村ヴィスィンに向かう道中で一番寒さに凍えていたミシガンがそんなことを言い出した。ミシガンですら寒さに文句を言わなくなったのだ。クリティアから拝借した防寒着はちゃんと機能しているということだ。

 

 

アローネ「それほどのその防寒着は暖かいのですか?

 私のローブは暖かさや寒さを感じなくなるように調節する物なのでそういった温度の感覚は分かりませんが………。」

 

 

ミシガン「アローネさんのローブは完全にアローネさんにしか対応してなかったからそれでいいと思うよ。

 その服はある意味じゃ完璧な“防寒暖着”だけどそういうのって逆に暑いところでの涼しさや寒いところでの暖かさを感じることができる出来ない仕様みたいだからね。

 この寒さの中でこの暖かさを感じることが出来ないだなんてアローネさん損してるなぁ……。」

 

 

アローネ「何ですかそれ………。」

 

 

タレス「ヴィスィンに到着する前に衣服の交換をするとお話してましたけどそれはどうなったんですか?」

 

 

ミシガン「あぁそれ!

 実際にやってみたんだよ!

 アローネさんのローブがどんな性能なのか知りたくてさ!

 

 

 そしたらさぁ!?

 何かアローネさんのマナを識別する術式とかいうのがあったみたいでさぁ!

 私がアローネさんのローブ着てみても意味なかったんだよ!?

 どういうことよそれ!?」

 

 

カオス「マナを識別する術式………?」

 

 

ミシガン「ローブの裏側に何か書いてあったんだよ!

 アローネさんが着ると文字が光だして効果が出るみたいだったんだけど私が来ても文字が光らずにローブがただのローブになっちゃうの!

 おかしくない!?

 このローブ、アローネさん限定でしか力が発揮されないなんてそれスッゴい理不尽だと思わない!?」

 

 

アローネ「ミシガン………、

 あまり私の服を引っ張らないで下さいよ………。」

 

 

 ミシガンのアローネに対する当たりが先程から強いのはそう言うことのようだ。要するに八つ当たりである。

 

 

ウインドラ「……個人対応の術式か………。

 それならさっきの指輪のように他人に使われて不利を被ることもなさそうだな………。」

 

 

タレス「その術式が解析出来ればこちらには有用な武器を作れて万が一敵に渡った時のためにロックがかかって武器としての力を発揮出来ないように出来ますよね?

 ………その技術をクリティアの人達にお願いして解析出来ないでしょうか?」

 

 

アローネ「わっ、私からこのローブを取り上げるのですか!?

 嫌ですよ!?

 これは今は見つかっていない義兄の形見のような物なのですから!?

 私からこのローブを取り上げないで下さい!」

 

 

 話の方向からアローネがローブを取り上げられそうな雰囲気を感じて狼狽える。確かにそれが可能ならアローネのローブをクリティアに預けることになるがその意見はアローネ以外のところから拒否される。

 

 

オサムロウ「何度も言うようだが一つの部族に力が集中してしまうのは良くない。

 クリティアにあまり突出した技術を与えすぎるとそれこそ第二のバルツィエ化に発展してしまう恐れがある。

 

 

 アローネのローブはこの時代から遥か昔の技術が栄えていた時代の物なのだろう?

 それこそ伝説の鍛冶士ドワーフが作ったとされる程の何世代も進んだ技術だ。

 そういった技術を提供するなら後の世に争いの原因とならないような機関に渡すべきだろう。

 例えばカーラーン教会とかな。」

 

 

アローネ「カーラーン教会ですか………?

 でもカーラーン教会にはカタスが長い間勤めているのですしこの程度の個人認証術式くらいならありそうなものですが………。」

 

 

オサムロウ「ならばやはり尚更カーラーン教会は信頼が置けると言うことだ。

 アローネの話ではカタスティア様はアローネよりも権力のあった王族であったのだろう?

 王族なら貴族よりも上位の技術を保有していた可能性が高い。

 その技術を持ちながらカタスティア様はこの三百年間一度も私欲の為に利用しているところを見たことがない。

 力を持っていてもそれを悪用しないという立派な方が納める組織ならカーラーン教会はどんなに力を付けたとしても信用できるだろう。

 いやカーラーン教会なら無条件で世界から信用されなければならないな。

 世界がカーラーン教会の色に染まってくれればいいのだが………。」

 

 

 オサムロウがまたカタスティアのことを持ち上げ始める。普段は真面目で気転が利き頼りになるオサムロウだがカタスティアのこととなるとどうにも話が長くなり目の前が見えなくなりそうな傾向にある。五人は少々オサムロウのイメージが変わり始めていた。

 

 

カオス「オサムロウさんって本当にカタスさんのことを尊敬しているんですね。」

 

 

アローネ「カタスの人柄の良さは分かっていますがここまで妄信的だと少し引いてしまいますね………。」

 

 

ウインドラ「教会にいる者は大抵はこんな感じだ。

 どこの教会に行ってもこんな感じの奴は見られるぞ。

 ………教会でのみの話だったらあまり気にする程でもなかったんだが旅の同行者にいるとなると………。」

 

 

タレス「命を救われたとかいう話どころの妄信具合ではありませんよね………。」

 

 

ミシガン「まだ会ったことのない人だけど何かこんな風に洗脳されてる人が多いんならちょっと怖いな………。」

 

 

 あまりにもオサムロウがカタスティアのことを熱弁するためまだ面識のないミシガンのカタスティアへの印象がマイナスに傾いてしまったことに気付かないオサムロウであった………。

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