テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~   作:モニカルビリッジ

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アインスとデリス=カーラーンの類似点

ブロウン族の集落トロークン

 

 

 

 カルト族の主を後回しにしてカオス達はウィンドブリズ山を降りシュバルツ石砕道を通り抜けてブロウン族の集落まで来ていた。ここまでの村々と同じで無人なのは変わらなかった。到着早々にまたカオス達はブロウン族を探すことにする。

 

 

ミシガン「もうこういう人がいない村にも慣れたねぇ………。」

 

 

ウインドラ「無人の村なら旧ミストがあったじゃないか。」

 

 

ミシガン「あそこは昔からあったしなんたってカオスがいたから当たり前の光景なんだって思ってたけどミスト出てからは無人の街なんて全く通って来なかったからダレイオスに来てからこんな村みたいなところばっかりで驚くことばかりだったじゃない?

 ……それがこうも何回も人がいない村ばっかり来ると………。」

 

 

アローネ「流石にもうこの風景では驚くようなことはありませんね。」

 

 

タレス「むしろこのダレイオスでは人がいる村を見付けることの方が驚きますよね。」

 

 

ウインドラ「そうだな………、

 本来なら人がいて当たり前の村や街なんだがな………。」

 

 

 ダレイオスに来てからおよそ二ヶ月と少し。人がいる街をさ迷い始めてから何度もこの光景は目にして来た。マテオとはまるで真逆の静けさ。昔はここやここ以外の村や街も人で賑わっていたことだろう。……その光景が今や見る影もない。本当にここに人が住んでいたのか?

 

 

 ……住んでいなければこのような村等は無かっただろう。今ではこの人が住んでいた筈の場所の不自然な光景が自然な光景のものと捉えられる。

 

 

 仕方ないのだ。無人の村に住んでいた者達も好きでそこを立ち退いたのではないのだ。皆は不死の主を恐れて立ち退かされた。立ち退いた者達は今はどこか別の場所でヴェノムの主に見付からないように避難しているだけだ。カオス達がここに来た目的はその主を倒してダレイオスからヴェノムを根絶すること。ヴェノムウイルスを振り撒く主さえいなくなってしまえばこのダレイオスの村々もいつかはマテオの街のように村に人がいて当たり前の光景が戻ってくる。そうすればダレイオスは拮抗とはいかないだろうが大国としてマテオと戦えるだけの国土を持つ唯一の対抗国として復活する。

 

 

 ヴェノムを振り撒く存在さえこの世界からいなくなれば………。

 

 

オサムロウ「ソナタ等がこの国を変えてくれ。

 さすればデリス=カーラーンはバルツィエの思い通りの世界からは救われる。

 ただでさえヴェノムによる世界の終末を予見してきた国だが今それを覆す力を持つ者がソナタ等だ。

 ソナタ等の力があればこのダレイオスは………世界は確実により良い世界へと向かって行けるだろう。」

 

 

カオス「俺達は別に世界を救いたいんじゃないですよ?

 結果的にそうなるだけで俺達が救いたいのはミストです。

 ミストの安全が確保できた後はこの国は………。」

 

 

オサムロウ「今はその想いだけで十分だ。

 だが全部族の再統一を果たした時は少しだけ我等にも協力を願いたい。

 目的は違えど共にバルツィエを討つと決めた同志なのだ。

 それくらいは互いに背中を合わせて戦う同志として融通は利くであろう?」

 

 

タレス「ボクからもお願いします。

 ボク達にはカオスさん達の力が必要なんです。

 ボク一人ではとてもダレイオスを立て直すことなんて出来ない………。

 カオスさんのような強大な力を持つ方が一緒に戦ってくれないと他の部族達も立ち上がってはくれないでしょうから………。」

 

 

カオス「…タレスにまでお願いされたら断ることなんて出来ないなぁ………。

 まぁやれるだけのことはやってみるつもりではあるけど………。」

 

 

オサムロウ「構わんさ。

 

 

 ソナタ等が共に戦ってくれるということだけでも十分な“強み”だからな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アローネ「ブロウン族…………。

 ブロウン族とはどのような方々なのでしょうか?」

 

 

 ひとしきり村に人がいないことを確認し終えたらアローネがそんな質問をオサムロウに投げ掛けた。これまで通りに捜索を試みていたがブロウン族のことについてはよく聞かされてなかったからだろう。カオス達もオサムロウの返答を聞くことにする。

 

 

オサムロウ「ブロウン族とブルカーン族は他の部族達とは見た目からして違う。

 何が違うのかと言えば先ず真っ先に目に飛び込んでくるのがその“肌の色”だな。

 ブロウン族とブルカーン族は陽射しが強い地方に長く住んでいるとあうこともあってか遺伝的に皆肌がソナタ等のように白くはない。

 褐色の肌を持つ人種だ。」

 

 

カオス「肌が褐色………?」

 

 

ミシガン「黒っぽいってこと?」

 

 

オサムロウ「そうだな。

 正確には日照りに焼けてそうなったらしいが一目見れば我の言葉を理解できるだろう。」

 

 

 肌が黒い色の人種………。カオス達はそれを聞いて想像がつかないような者達を想像したのだがアローネだけは違った。

 

 

アローネ「ダークエルフと言われる雷属性の術を得意とする種族のことでしょうか?」

 

 

カオス「ダークエルフ?」

 

 

オサムロウ「!

 ……随分と古い呼び名を知っているな………。

 昔は褐色肌のエルフをそう呼んでいた時期があったのだが………、

 タレスが話したのか?」

 

 

タレス「いえ……?

 ボクが話したのはこのダレイオスには九の部族が住んでいるということだけの筈ですが………。」

 

 

オサムロウ「ではアローネ、

 どこでその呼び名を知ったのだ?」

 

 

 オサムロウが話す前から褐色の肌の人達のことを知っていたアローネ。彼女はどこでそんな名称を知って………?

 

 

ウインドラ「……ウルゴスにもいたのか?

 褐色の肌を持つ人種が。」

 

 

アローネ「御名答です。

 ウルゴスにはブロウン族とブルカーン族とは名称は違えどもここダレイオスと同じ様に“九の部族”が住んでいました。」

 

 

カオス「ウルゴスにも九の部族が…?」

 

 

アローネ「覚えていませんか?

 レサリナスのカーラーン教会でカタスに御兄弟が他に八人………カタスを含めて全員で“九人”の兄弟になると。」

 

 

カオス「カタスさんに大勢のお兄さんと弟さんがいることは聞いたけど………。」

 

 

タレス「確かにそんな話をしていましたね。

 ボクは覚えていますよ。」

 

 

 唐突に三ヶ月も前の話を覚えているのか聞かれても直ぐには思い出せないだろう。タレスはしっかりと覚えていたようだが。

 

 

アローネ「カタスの御兄弟は皆ウルゴス国王を父に持ちますが母親は全員違います。

 母親はそれぞれの部族から選りすぐりの血統を集めてウルゴス国王に嫁ぎました。

 

 

 ……ここに来て確信しました。

 このダレイオスの九の部族は全てウルゴスの九の部族の特徴とよく似ていることに。

 ……………これも星の記憶なのでしょうね。」

 

 

オサムロウ「ほう……、

 と言うことはカタスティア様の御兄弟の中にも褐色の肌を持つ者がいたのか………。

 ダークエルフと言うのは昔にあった蔑称なのだがそれもあったのか?」

 

 

アローネ「私達の国ではダークエルフはただの肌の色で分けられた名称です。

 “ブラウン族”と“ボルケーノ族”が考えるにそれぞれブロウン族とブルカーン族の特色と同じなのだと思います。」

 

 

ミシガン「ブラウンにボルケーノ?」

 

 

ウインドラ「他にはどんな部族がいたんだ?」

 

 

アローネ「ブラウンとボルケーノの他には“クイック”“ウッズ”“スィー”“スタディ”“ケイブ”“コールド”“ウォー”の七部族がありました。

 カタスの御兄弟は皆この九の部族の優れた血統を母に持つ者達です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この国ではこうした部族間の生まれはハーフエルフと扱われているのですよね?

 だからカタスは同じ様な生まれのハーフエルフを救うためにカーラーン教会を開いたのだと思います。」




 はぁ………、


 一年経っても自分の文章力の稚拙さが拭えないのが嫌になる………。


 出来れば私はプロットとか物語の構成のネタだけを担当して誰か私の変わりにこの作品を上手に書き上げられる人にバトンタッチ出来ないだろうか。

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