テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
ブロウン族の集落トロークン 夜
カルト族の村グリツサーに続いてブロウン族の集落トロークンでもブロウン族を見付けられなかったカオス達。現在は時間帯が夜に延びたため捜索を打ち切りこれからのことを検討中だ。
オサムロウ「……ここにいないとすれば後は………候補が散らばるな………。
シュバルツでのことを思うとカルト族もこの付近に潜伏している可能性があるのだが………
………まさか既にアイネフーレに続いてカルトとブロウンも………。」
ウインドラ「ヴェノムの主に殺られてしまったと言うのか?」
オサムロウがカルトとブロウンが主によって攻め滅ぼされた可能性を示唆する。そうなってくるとアイネフーレはタレス一人しか生き残ってはいないため部族再統合の話は残りの六部族だけで行うしかない。……まだ回っていないフリンク族とアインワルド族とブルカーン族が滅びていなければの話だが………。
オサムロウ「シュバルツの光景を目にしただろう?
あそこはヴェノムが荒らした形跡があった。
少なくともヴェノムかヴェノムの主があの近辺を通ったことは確実だ。
カルト族がヴェノムの主を恐れてブロウン族が統治するこの地まで避難してきたのであればこの地の主と鉢合わせした可能性も高い。
……流石にヴェノムの主が二体相手では圧倒的に分が悪すぎる。
ヴェノムによる自然破壊だけでも食料貧困の原因となっているのだ。
滅びる理由は山のようにある。
……まだ確定ではないがカルトとブロウンは諦めるべきか………。」
ミシガン「そんな………、
せっかくここまで来たのに………。」
ウインドラ「情報不足が致命的だな………。
ダレイオスの南側はミーアとスラートが調査を手伝ってはくれているが北側は手薄だ。
最悪ヴェノムの主だけは見付け出して退治しなければならないだろうが………。」
タレス「また前のようにここでライトニングを放ってみますか?」
アローネ「それをするにしても視界が悪いこの夜の時間帯では危険です。
夜が明けてからにしましょう。
それにこの地方に来ている可能性のあるカルト族の地方にいたヴェノムの主も同時に出てくるかもしれません。
情報が全くの皆無なのですから慎重に動きましょう。」
ミシガン「……オサムロウさん、
この地方のヴェノムの主はどんな奴なのでしょうか?」
オサムロウ「何だ急に口調を変えて………。
何か思うところでもあったか?」
ミシガン「………だってさぁ?
この順路ってオサムロウさん達が決めたものでしょ?
クリティアの人達の村までは良かったけど………なんか行き当たりばったりって言うか………取り越し苦労って言うか………。」
タレス「取り越し苦労は全然意味違いますけど………。」
ウインドラ「そう焦るな。
この国の事情を鑑みてみればどうしようもないことだろう?
それぞれの部族が元の土地に帰ってからは交流が途絶えていたと聞く。
この地方の詳細な情報など無くて当然なんだ。
こうして直接足を運んでみなければこの地方のことなど分からない。
それに何も収穫がなかった訳じゃないんだ。
カルトとブロウンが既に滅びていた。
これが分かっただけでも大きな収穫だ。」
ミシガン「滅びていたのが収穫って………そんなのが何の収穫になるの?」
アローネ「この国が戦場になった際はこの土地に自由に拠点を構えることが出来ます。
この土地の持ち主達はもういないのですからこの訪問でそういった下見の意味もあるのですよ。」
ミシガン「そういうのって他の人でも出来そうじゃない?」
カオス「主に出会ったら俺達しか対処できないだろ?」
ミシガン「……まぁそうなんだけどね……。」
ウインドラ「何がそう不満なんだ………?」
ミシガン「だってクリティアのところから全然戦えてないんだもん!!
この後に待ってるっていうフェニックスだって火のモンスターなんでしょ!?
最初から魔術でこの辺りの主を呼び寄せられたんならもっと早くに倒しちゃってさっさとフェニックスと戦えてたんじゃない!
時間だけ過ぎていって最後は同じ手に頼るしかないって何か損した気分にならない!?」
ミシガンが自棄にふて腐れていたのは単純に戦いたかっただけのようだ。
ウインドラ「……クラーケンを倒してランドールに魔術で打ち勝ってからミシガンは戦闘狂になってしまったな………。」
アローネ「まぁまぁ、
便りがいがあるというものですよ。
彼女も早くヴェノムの主を倒したいのですよ。」
カオス「一番戦闘から程遠かったのに今じゃ一番の戦闘好きになっちゃったなぁ………。」
タレス「勇み足にならなければいいですけど………。」
オサムロウ「……この地方のヴェノムの主は説明しなくてもいいのか?」
オサムロウ「蛙だ。」
カオス「………はい?」
オサムロウ「ブロウン族を苦しめているこの地方のヴェノムの主の特徴だ。
一言で言うのなら蛙なのだ。」
アローネ「蛙………。」
タレス「………なんか………弱そうですね………蛙って………。」
ウインドラ「……こんな内陸部に蛙だと………?」
オサムロウ「蛙は水源の近くに現れるが今回の蛙はヴェノムの主だ。
常識で量ってはならん。」
ミシガン「蛙なら水属性だよね?
私の水通るのかなぁ………。」
オサムロウ「通るかどうかはクラーケンで試さなかったか?
クラーケンも元々は水属性の敵だぞ…?」
ミシガン「あそっか!!」
カオス「って言うか蛙って………。」
ブルータルやクラーケン………、
マテオではダイナソーやガーディアントを相手にして来て皆どれも相応の強さを持っていたと思う。だが今度の敵は蛙という響きでどうにも恐ろしさが半減してしまう。蛙は雨が降った時などにミストの森でも出現していた。モンスターの種類的にはあれはオタオタとかゲコゲコとかいう種だったようだが特に苦戦するほどの敵では無かった。オタオタは尻尾で叩いてきたりゲコゲコは手で殴ってきたりしてきた。……つまりはこの地方のヴェノムの主もそう言うことなのではないか?
オサムロウ「いなくなる前のブロウン族から聞かされた情報ではこの蛙は例に漏れずギガントモンスター級の大きさを持ち……、
偶然そこらを飛翔していた竜種を丸飲みにしたようだ。」
カオス・アローネ・タレス・ミシガン・ウインドラ「………」
………竜種を丸飲み………。竜は大抵は成長するとギガントモンスター級………と言うよりギガントモンスターそのものとなる。それを丸飲みするとなると更に巨大だということになる。
………これはまたクラーケンの再来のようなことが起こりそうだとオサムロウ以外の五人は予感するのだった。