テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~   作:モニカルビリッジ

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レイディーの手に負えなかったウイルス

ハンターとステファニーの住む洞穴

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ステファニー「ケホッ!ケホッ……!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオスアローネタレスミシガンウインドラオサムロウ「…!」

 

 

 ハンターにカオス達の計画の協力を頼んでいたら奥の方で横たわっていたステファニーが急に咳き込む。最初に明かりを灯した時から具合が悪そうではあったが、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ステファニー「ケホッケホッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 アイスニードル!」

 

 

 突然ステファニーが氷の魔術アイスニードルを発動する。その発動した魔術は………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 自らの体に放った。

 

 

ステファニー「うぐっ……!」

 

 

カオス「なっ、何しているんですか!?」

 

 

 いきなり目の前で氷の針を自身へと突き刺すステファニー。それに対応したのは、

 

 

 

ハンター「ファーストエイド!!」

 

 

 ハンターが治療をステファニーに施す。それによってステファニーの怪我が治っていく。大分手慣れた様子でステファニーに駆け寄り彼女を介抱する。

 

 

 

 

 しかしその一連の行動の訳が分からず見ていることしか出来ない六人。………やがて口を開いたのは、

 

 

アローネ「………ハンターさん、ステファニーさん、

 今のは一体………?」

 

 

 アローネが二人の謎の行動を訊ねる。ステファニーが咳き込んだと思ったら魔術で自傷しそれをハンターが治す。どう考えても何がしたかったのか分からない行動だった。

 

 

 

 

 

 しかしそれは聞かされてみれば二人にはそうするしかないのだと合点がいく話であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ハンター「………ステファニーはな………。

 

 

 ヴェノムに感染してるんだよ………。」

 

 

 

 

ステファニー「………」

 

 

 

 

アローネ「ヴェノムに感染………?」

 

 

カオス「いつからですか………?」

 

 

 ヴェノムに感染しているというステファニー。先程はこの洞穴で眠っていたようだがこの近くにはヴェノムの姿は無かった。カイメラから隠れ続けられているのだから近くにヴェノムがいるような危険な場所ではないことは分かっている。しかしそれだとステファニーがいつどのタイミングでウイルスに感染したのかが分からない。ヴェノムに感染した者は個人差があるがおおよそ一時間前後でウイルスが身体中に蔓延し感染者はゾンビ化する。発症の兆候は感染してから身体中に凄まじい熱を感じるという。ステファニーはその熱を感じて冷やすために体に氷の針を刺したのだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ハンター「ステフが感染してから“一ヶ月”ぐらいだな………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミシガン「………………?

 ………………!

 いっ、…………、

 

 

 一ヶ月!?」

 

 

カオス「ウイルスに感染してからそんなに経つんですか!?」

 

 

 信じられないようなことを言うハンター。ステファニーがウイルスに感染してから一ヶ月。その間彼女はゾンビ化することなく今こうして人の意識のまま生存している。何故感染してからそれほどまでの時間ゾンビ化することなく生きていられるのだろうか?

 

 

ハンター「……ステフはな………・。

 

 

 どうやらヴェノムウイルスに対して人より少し強い耐性があったみたいなんだ………。

 だからこうして一ヶ月経った後でもまだ生きてられるんだ………。」

 

 

アローネ「ヴェノムに対して耐性が………?」

 

 

ハンター「何も不思議なことなんて無いだろ?

 病気になりやすい奴がいれば逆に病気になりにくい奴だっている。

 ステフは人よりそういった病気とかになりにくい体質だったんだよ。

 

 

 全部が全部ウイルスに感染したらスライムになる訳じゃないんだろうな。

 ヴェノムの主なんていういつまで経ってもスライムになりやがらない奴等もいるんだ。

 だったら中途半端にゾンビ化しない奴だっているだろ。」

 

 

 ウイルスに感染してから一ヶ月も耐え続けたステファニー。しかしゾンビ化しないにしても自傷する意図は分からなかった。

 

 

タレス「……じゃあその氷で体を突き刺したのは何なんですか?」

 

 

 ステファニーが普通の人よりもヴェノムウイルスに感染して発症しにくい体質なのは理解できた。理解できなかったのは何故その発症しにくい体質が氷を体に突き刺すということになるのだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ハンター「あの嘘つき女の残した氷を溶かさないためだよ。」

 

 

ミシガン「レイディーの氷を溶かさないため………?」

 

 

 どうしてレイディーの氷がここで出てくるのだろうか?それよりもその氷とはどこに………?

 

 

ハンター「お前達はヴェノムを………、

 正確にはヴェノムウイルスを滅菌する力があるんだろう?

 あの嘘つき女もそうだったからな。

 あの嘘つき女がこの周辺に来た丁度その時、

 

 

 ステファニーはウイルスに感染してしまったんだ。」

 

 

 一ヶ月前に感染してしまったステファニー。その時にレイディーがハンター達と遭遇した。氷の針を刺す行為はその時から始まったのか。つまりレイディーは一ヶ月前にここへと来たことになるが、

 

 

ハンター「あの女はステフがウイルスに感染していると分かった途端、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 アイシクルでステフを氷付けにしたんだ。」

 

 

 

 

カオス・アローネ・タレス・ミシガン・ウインドラ・オサムロウ「!!?」

 

 

 レイディーがステファニーを氷付けに………?何故レイディーはそのようなことをしたのだろうか。

 

 

ウインドラ「レイディー殿は何故ステファニーさんを氷付けにしたんだ?」

 

 

ハンター「あの女が言うにはあの女にはその方法でしかステフは助けられないと言ってたぜ。

 あの女同様お前達にはウイルスを滅菌する力がある。

 

 

 

 

 つまりあのレイディーとかいう女はステフを一瞬殺そうとしたのかと思ったがあの女の氷を食らうことでヴェノムウイルスが滅菌されたんだよ。

 そこだけはあの女に感謝しなきゃいけないな……。」

 

 

オサムロウ「……成る程、

 ヴェノムに通じる力があるのだとすればその力を感染した者に使えばその者は負傷はするがウイルスは除去出来るのだな。」

 

 

 オサムロウがレイディーの行為に関心する。攻撃魔術でヴェノムウイルスを滅菌。やはりレイディーはカオス達よりも力の使い方を理解し使いこなしている。

 

 

アローネ「……では何故ウイルスを除去出来たというのにレイディーの氷が溶けないようにと………?」

 

 

 ステファニーはよく観察すれば血の通りが悪いのか肌の部分部分が青白く染まっている。恐らく先程の自傷行為による出血や氷の針による温度の低下で身体中がボロボロなのだろう。これ以上あの行為を続ければ命に関わる事態になるだろう。ウイルスが消えたというのに何故まだ氷を………?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ハンター「……人よりも耐性が強いのが仇になってな………。

 あの女が氷付けにした時直ぐに俺がその氷を溶かしたんだよ………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それがいけなかったんだ………。」

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