テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~   作:モニカルビリッジ

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カオスは一人で………

ウィンドブリズ山 一ヶ月後

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオス「………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ………どういう訳だが俺は今この猛吹雪吹き荒れるウィンドブリズ山に一人でいる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ……何でそんなことになっているのかと言うと………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

近場の林 一ヶ月前

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオス「………」

 

 

オサムロウ「ソナタの中の殺生石の精霊とやらは四ヶ月半後にこのデリス=カーラーンを破壊すると申していたのだったな?

 それほどの力があるのだとしたらその力を借り受けているソナタの魔術があればあのカイメラを消滅させることも容易い筈だ。

 

 

 今回の主の討伐はソナタの力が必要不可欠なのだ。

 ………やってくれるな?

 カオス。」

 

 

カオス「……は「待ってください!」」

 

 

 オサムロウの力説はこの場にいる者達なら誰しも考えたことだろう。しかしそれに待ったをかける声が上がる。

 

 

アローネ「まだ………!

 まだカオスが魔術を使う必要があるかは分かりませんよ!?

 私達はまだあのカイメラと今日初めて戦ったばかりです!

 まだ私達にも把握できていないカイメラの弱点などがある筈です!

 そこを衝けば……!」

 

 

ウインドラ「俺もその意見に賛成だ。

 一度負けたことは認めよう。

 だが俺達はまだ生きている。

 あんな化け物と対峙しておきながら生還を果たしているんだ。

 やりようによってはいくらでも戦い方はある筈だ。

 無理させてカオスが魔術を使う必要はない。」

 

 

タレス「そうです。

 ボク達は力ではカイメラ一体に及びませんが数ではこちらが勝っているんです。

 先程の戦闘では敵の情報を知り得なかったからこそ温存すべき力を最初のうちに消費してしまったためやられたんです。

 次こそは必ず勝って見せます。」

 

 

ミシガン「私だってまだまだマナは残ってたんだよ!

 あんな化け物にだってまだまだ魔術を撃ち足りなかったんだから!」

 

 

カオス「皆………。」

 

 

 四人がカオスを庇ってくれる。カオスが魔術を本当は使いたくないのだと知っているからこそその考えだけは口にしなかった。思い付いたとしてもその案だけは認めるわけにはいかなかった。ここにいる四人はずっとカオスに支えられてきたからカオスを支えてあげるべきところはここなんだと信じてやまなかった。カオスも内心では魔術を使わずにすむのならそれでいいのだと………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オサムロウ「いつまで仲間に甘えているつもりなのだカオス。

 ソナタがそれを乗り越えねばこの先いくらでもソナタの大事な者達が傷付く羽目になるのだぞ。」

 

 

カオス「…!!」

 

 

アローネ「何故そう断言出来るのですか!?」

 

 

 アローネがオサムロウにくってかかる。カオスを批難されたことに皆も憤る。仲間とはいえ付き合いが短いオサムロウにそこまで言われる謂れはない。

 

 

ウインドラ「オサムロウ殿、

 俺達は散々カオスを巻き込んで傷つけたんだ。

 それなら俺達もカオスに傷つけられようとも何とも思わない。

 

 

 ………俺達を甘く見るなよ。」

 

 

オサムロウ「……傷つけられようとも何とも思わないとは………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 このようなことがあってもか?」

 

 

 ウインドラがオサムロウに対して敵意を顕にして近付くとオサムロウはウインドラに向かって刀を抜いた。

 

 

ミシガン「ウインドラァッ!?」

 

 

タレス「何するんですか!!」

 

 

ウインドラ「血迷ったか貴様……!?

 ……貴様の意見を無視したからと言って剣を抜くのか!

 

 

 いいだろう相手になって「バニッシュボルト」!?」

 

 

 オサムロウが刀を抜き一振りするとウインドラの頬を掠めて血が流れる。そして今度は雷の魔技バニッシュボルトをウインドラに放つ。それを受けたウインドラの頬の傷は直ぐに塞がった。

 

 

ウインドラ「貴様………、

 何がしたいんだ………?

 俺に雷が効かないことは承知しているだろう。」

 

 

 

 

 

 

オサムロウ「……そう、

 ソナタ等は精霊の力によって完全な魔法生物へと変えられてしまった。

 

 

 魔法生物の特徴は同じ属性を無効化または吸収して強化される。」

 

 

アローネ「そんなことを復習して何になるというのですか………?」

 

 

オサムロウ「………分からぬのか?

 

 

 これでも………。」

 

 

 そう言ってオサムロウは続けてアローネ、タレス、ミシガンの頬に傷を付けていく。そしてまた、

 

 

オサムロウ「ウインドランス、グレイブ、スプラッシュ。」

 

 

 ウインドラに放ったようにそれぞれの属性攻撃魔技を三人に放つ。オサムロウが何故このようなことをするのか四人は理解出来ずにオサムロウの様子を伺う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 だがカオスはそれだけでオサムロウが自分に何をさせたいのか一瞬で理解してしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オサムロウ「………ソナタ等は強くなりたいと思ったことはあるだろうか……?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アローネ・タレス・ミシガン・ウインドラ「………?」

 

 

オサムロウ「我は難しいことは聞いていない。

 言葉通りに受け止めよ。

 ソナタ等は強くなりたいと思ったことがあるかどうかをな。」

 

 

 刀で四人に斬りかかったかと思えばオサムロウがそんなことを言い出した。

 

 

タレス「………あるに決まってるじゃないですか………。

 ボクがもっと強ければバルツィエになんか拐われたりせず奴隷になることもなかった………。

 ヴェノムにだって………仲間を皆殺しにされずにすんだ………。」

 

 

ミシガン「……私もあるよ………。

 誰かに守られてる弱い時の自分が嫌で誰かを守る側になりたくて……そんな時に強くなりたいって………。」

 

 

ウインドラ「俺もある………。

 なんなら常に強くなりたいと願い続けている。

 俺が中途半端な力しか無かったからカオスやダリントン隊の仲間達を守ることが出来なかった………。

 ミシガンにも辛い思いをさせ続けてきた自分を消したくなるくらいにな………。」

 

 

アローネ「………私もあります。

 誰だって強くなりたいと一度は願いますよ………。

 こんな理不尽に偏った世界に生きていればきっとどこかで強くなりたいと願う筈です………。」

 

 

カオス「………」

 

 

 四人とも動機はそれぞれだが一度は強くなりたいと心の底から願う気持ちは同じだった。皆誰かを守りたいんだ。俺だって昔はそうだった。今でも誰かを守りたいとは思っている。強くなりたいかどうかは………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オサムロウ「なら何故ソナタ等が欲する強さが目の前にあるというのにそれに手を出そうとしないのだ………?」

 

 

 

 

 

 

アローネ「強さが目の前にある………?」

 

 

ウインドラ「何のことを言ってるんだ………?

 まるで見当がつかない。」

 

 

ミシガン「そう簡単に強くなんてなれるの………?」

 

 

タレス「強くなるのとさっきの魔術になんの関係があるんですか?」

 

 

 四人はますますオサムロウの意図が掴めず困惑する。確かに今必要なのはカイメラを倒せる程の強さだがカイメラには魔術は効かなかったのだ。効くとしたらカオス程の魔力を持つ攻撃くらいなものだが………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオス「オサムロウさんは…………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺に皆に魔術を使えって言ってるんですよね………?」

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