テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~   作:モニカルビリッジ

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欠落した感情

ウィンドブリズ山

 

 

 

ダイン「………それで………、

 友達になってくれるの………?」

 

 

カオス「……!」

 

 

 ダインがカオス達とに友達になることを要求してくる。しかしカオスとダインの微妙な立場で友達になどなれる訳がない。それに、

 

 

カオス「……急に友達になってくれって言われても俺とアンタは特に御互いのことをよく知らないし………、

 

 

 敵同士だよね………?」

 

 

ダイン「……そうだね………。」

 

 

カオス「それが分かってるのに友達になんてなれるの……?

 

 

 ……っていうか親戚が友達になれるもんなの……?」

 

 

 このダインは話伝いに聞けば祖父アルバートの従兄妹だった筈。それならカオスとの関係は従兄妹の孫で従甥孫となる。そんな関係の二人が友達に………。

 

 

ダイン「カオスとは………遠縁だけど接点は無かったから………友達みたいな関係にはなれると思う………。」

 

 

カオス「まぁ生まれてから初めて会ったのがレサリナスで戦ったのが一番最初だからほぼ他人みたいな関係だけど………。」

 

 

ダイン「カオスは……うちと友達になるの………嫌なの………?」

 

 

カオス「嫌かどうかと言われれば………。」

 

 

 カオスとしては敵からこんな提案をされるとは思ってもみなかった。カオス自身が元々友達が少ないため友達を希望されるのは嬉しいことなのだがそれが二つの陣営に別れている敵からとなると考えものである。第一まだ二つの陣営は決着が着いておらずこれからだって戦うこともあるのだ。いくら出会いを大切にしたいからと言っても敵である彼女と友好を持つのは仲間達からもバッシングを受けかねない。最悪はカオスがまた一人になってしまう。……と言っても最悪な状況なのは今も同じだ。仲間達の信頼を裏切って一ヶ月を無駄にしてしまい更に敵であるダインとこうして共にいるのだ。カオスはもうこれからどうすればいいのかさえ自分ではどうしようもない状況に陥っている。

 

 

カオス「……ちょっと友達みたいなだと難しいかな………。

 アンタ………ダインは………俺達の敵側にいるし………、

 ………ダインだってその内俺の仲間やこの国の人達と戦うことになるだろ?

 そんな人とは………仲良くなんてなれないよ………。」

 

 

ダイン「………そっか………残念………。」

 

 

 ダインは予想していたのかそこまで気落ちした様子はなかった。断っておいてなんだが少し悪い気になってくる。

 

 

カオス「……それに俺はバルツィエを最終的にには倒さないといけない立場にあるんだ。

 ダインの家族達とはこの先に戦うことにもなる………。

 ダインがバルツィエを離れられないんなら俺とダインは友達になんてなれないんだよ………。

 

 

 ごめん………。」

 

 

ダイン「……気にしないでいいよ………。

 うちもそう言われるって思ってたから………。」

 

 

カオス「……ダインは………、

 俺みたいにダインがバルツィエを抜けられたら多分俺や俺以外の人達とも上手く交流していけると思うんだけど………。」

 

 

ダイン「………」

 

 

 ダメ元でダインにそう進言してみる。話してみて分かったがこのダインは他のバルツィエのような人格的な凶悪性が見られない。人付き合いは苦手そうだが嫌いではなさそうだ。単に口下手で人に慣れてないだけでバルツィエという名前のせいで人が寄ってこなかった。

 

 

 ………どことなく人恋しそうなところが自分に近しいものを感じる。バルツィエにもこういう人がいるとは思いもしなかった。

 

 

ダイン「……うちがバルツィエじゃなかったら………か………。

 ……たまにそういう人生もあったとしたらって思うことあるよ………。

 ……でも………うちの自慢ってバルツィエってことの他に何もないから………。

 うちがバルツィエじゃなくなったら誰も相手にしてくれなくなるよ………。

 ブラムも………カオスも…………。」

 

 

カオス「……そんなことはないだろ………。

 普通に話が出来るなら誰とでも仲良くなれると思うけど………。」

 

 

ダイン「うち今まで名前を隠してギルドとかでこっそりと仕事とかしたりしたことあったけど大抵は一緒にパーティー組んでくれた人はうちの剣技を見てバルツィエだってバレてそれから疎遠になっていく人しかあったことない………。

 ………皆バルツィエのこと怖がるから……。」

 

 

カオス「俺もつい数ヵ月前に知ったことだけと俺達の家名って結構悪名らしいからね………。

 そういう人達も中にはいると思うけど………。

 少なくとも俺の回りにいる仲間達は俺のことをバルツィエの生まれだって知っても離れずにずっと一緒にいてくれるいい人達だよ。

 ……ダインもそういう人達に巡り会わなかっただけなんじゃないかな?」

 

 

 話してみるとダインは友達が欲しいが家名が邪魔して中々思うような結果に至れなかった人生を歩んできたようだ。

 

 

 友達を欲するバルツィエか………。こんなバルツィエがいるんなら何で他のバルツィエはこんなダインみたいに育つことが出来なかったんだろうな………。

 

 

 ……!確かバルツィエの大半の性格が歪んでいる理由って………、

 

 

カオス「……ダインは………ワクチン………、

 ………ツグルフルフって使ったことある………?」

 

 

ダイン「!

 ………そういえば知られてたね………。

 ………あるよ。

 けどあれあんまり使いたくない………。

 あれ使うと皆性格が変わっちゃうから………。」

 

 

カオス「あれって何でそんな風になるんだ?」

 

 

ダイン「あの花は元々死地に立つ人ようの花なんだけどそれをバルツィエの家で改良してどうにか副作用を限界まで抑えるようにしたの………。

 ………でも完全に副作用を抑えることは出来なくて沢山使いすぎるとその人の何かの感情が欠落しちゃうの……。」

 

 

カオス「何かの感情が欠落………?」

 

 

ダイン「うん………、

 うちは………まだ完全に欠落した訳じゃないけど………人付き合いが極端に出来なくなった………。

 人の視線が怖くなったり……自分に自信が持てなくなったり………、

 ………多分“勇気”が無くなっちゃったんだね………。」

 

 

カオス「勇気が欠落………か………。」

 

 

 ツグルフルフってそういう仕組みだったのか………。

 

 

ダイン「うちの場合は勇気が極端に無くなっちゃったけどラーゲッツのように“理性”やユーラスのように“協調性”ランドールのように“愉悦”が無くなって誰かに迷惑をかけるよりかはよかったかも………。

 使いすぎておかしくなっちゃったら………、

 

 

 ブラムに迷惑がかかるから………。」

 

 

カオス「………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 感情が欠落………。理性や協調性………。

 

 

 レイディーもそういった類いのものが欠落してしまってあぁいう性格になってしまったのか………?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ………レイディーが欠落してしまった感情は…………、

 

 

 どんな感情なのだろうか………?

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