テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
ブロウン族の集落トロークン
ミシガン「グリフォン………!?
グリフォンって確か…!!?」
タレス「ヴェノムの主ですよ!!
ボク達が倒さないといけない内の一体です!!」
ウインドラ「この地にもう一体のヴェノムの主が現れただと………!
こっちはカイメラ一体ですら手一杯だと言うのに…!!」
グリフォンの出現により一同は困惑する。何故このタイミングでグリフォンが現れるのか。彼等はたった一体のヴェノムの主にすらこの一ヶ月で肉体的にも精神的にも痛いほど敗北を味わってきた。そこにもう一体主が現れたとなると今までカイメラとはメンバーの誰かが重傷を負う度に撤退は可能であったのが今度からはそうはいかなくなる。カイメラはジャバウォック形態になれば簡単に逃げおおせたがあのグリフォンはここからでも分かる通り高速で空を翔ていくスピード型のギガントモンスターだ。それとカイメラが同時に相手となると………、
それにカイメラは他のモンスターを吸収してその形態へと変身する能力を持つ。仮にカイメラとグリフォンが敵対関係になったとして勝つのはカイメラだろう。そうなるとカイメラの変身形態にグリフォンが追加され更にカイメラが強化されてしまう。カイメラがどれ程のモンスターを吸収してここまで成長したかは不明だがこれ以上カイメラを強くしてしまうのは危険だ。ビッグフロスターを吸収した時のように最悪今以上の変貌を遂げてしまうかもしれない。そうなってしまったらいよいよカオスの力無しには厳しい存在へとジョブチェンジすることだろう………。
グリフォンが来訪してきたことにより最悪のケースを想像してみたがグリフォンはアローネ達の近くまで飛んできてそのまま通過していった。
ウインドラ「………襲ってこない?
こんな人がいそうな集落を視界に入れておきながら………?」
タレス「話では移動範囲が主の中で一番広いモンスターらしいですからね……。
もしかしたらこの地に飛んできたのは獲物を探すためだけの巡回でこういった集落へはもう獲物がいないことは分かっているのでしょう。」
ミシガン「そのままどっか別の場所に行ってくれると助かるんだけど………。」
タレス「………どうやらその通りになりそうですよ。
ボク達になんか目もくれずに北の山の方へ………。」
アローネ「!?
あの方角は…………カオスがいるウィンドブリズ山!!」
タレス・ミシガン・ウインドラ「!!?」
アローネ「間違いありません!!
あのグリフォンはカオスのいるウィンドブリズ山を目指して飛翔しています!!
何故グリフォンがカオスの方へ………!?」
オサムロウ「カオスの修行が関係しているのだろうな。」
ミシガン「カオスの修行が……!?」
オサムロウ「ヴェノムはより強いマナを持つものを求めてさ迷う。
そのマナに引かれて奴はここへと飛んできてあのままカオスの所へと向かうのだろう………。
カオスがウィンドブリズで魔術を多用していたせいでそのマナに引かれてグリフォンがやって来たのだ。」
ミシガン「じゃああのグリフォンはカオスを食べに来たってこと!!?
どうするのカオスは!!?
だって今カオスは魔術をモンスターに当てられないし剣だってここに置いて行ったんだよ!?
普通の小さなモンスターならカオスが殺られることはないって思って送り出したけど武器も魔術も使えない状態であんなギガントモンスター相手にカオスはどうやって戦えばいいの!!?」
カオスには飛葉翻歩があるためモンスターと戦闘に入ってもどうにかして逃げきることは出来ると五人は考えていた。しかしあの空飛ぶギガントモンスターから逃げ切れるほどあの飛葉翻歩は万能ではない。近くで飛葉翻歩を見れば反応が遅れ一瞬消えたかのように錯覚はする。だが遠目に飛葉翻歩を見てみれば早い動きをしているだけで見失う程の素早さはない。グリフォンのように飛翔する鳥系のモンスターは例外なく視力が高い。一度目標に狙いを定めたら見失うなどという失態は犯さないだろう。
もしあのグリフォンがカオスを見付けたらカオスを取り逃がすことはしない筈だ。
アローネ「…………………………、
………ッ!」
アローネがカオスの剣を持って走り出す。
タレス「!!
アローネさん!?」
ミシガン「どこいくのアローネさん!」
アローネ「決まっています!!
カオスのところへです!」
ミシガン「でもカイメラはどうするの!?
ここで見張っておかないとカイメラがどっか別のところに行っちゃうかもしれないんじゃないの!?」
アローネ「そんなことを気にしている場合ではありません!!
早く……!!
あのグリフォンよりも早くカオスの元へと向かってカオスに剣をお届けしないと……!!」
オサムロウ「……信じて待つのではなかったのか?
カオスが封じられているのは剣だけであって魔術を封じられているのではないのだぞ?
仮にカオスが修行をこなしていたとしたらソナタがカオスの元へと辿り着く前にグリフォンを討伐してくれるやもしれん。」
アローネ「……!」
オサムロウ「我等はここでカオスを待つべきではないか?」
アローネ「……確かに私はカオスを信じて待つとは言いました………。
ですがそれはカイメラに魔術を行使することへの修行のみです!!
必要以上に期待を背負わせることは仲間のすることではありません!!
それはカオスを道具扱いしているのと同義です!!
仲間なら助けが必要なときに助けに入るのが仲間です!!
私は…!!カオスを助けに行きます!!」
そういってアローネはカオスの剣を持ってウィンドブリズ山の方へと向かっていった。
ウインドラ「………一本とられたなこれは………、
俺が先にカオスの所へと走り出したかったんだが………、
……“アローネ”!!
待つんだ!!
お前が剣を運ぶよりも俺が運んだ方が早い!!
俺にカオスの剣を渡してくれ!!」
ミシガン「……やっぱりこういうときは仲間の元へと駆け出すのが仲間だよね……。
私もカオスの所に行くよ!
待って二人とも~!
私も行くから!!」
オサムロウ「……信頼して待つだけが仲間のすることではないのだな………。」
タレス「どうします?
三人ともカオスさんの所へといく気ですよ?」
オサムロウ「……決まっておろう。
我等も行くぞ。
この機にカオスと合流してグリフォンを討伐するのだ。
遅れが発生した分グリフォンだけでも消しておかねばな。」
タレス「そう言ってくれると思ってましたよ。
急ぎましょう。
あの二人をほったらかしてにしてたらグリフォンよりも先にカオスさんと合流出来ませんよ。」
アローネ「私がカオスに剣を持っていきます!!
“ウインドラ”は引っ込んでてください!!」
ウインドラ「俺が持った方が早いと言っているだろう!
そのカオスの剣を寄越せ!!」
アローネ「渡しません!!」
ウインドラ「強情な奴だなお前は!!?」
「フシュルルル……………。」