テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~   作:モニカルビリッジ

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バルツィエの目的

シュネー雪林道 西部

 

 

 

カオス「俺の修行のせいでこの辺りまで低温化が進んで雪が積もり積もってるなぁ………。」

 

 

ダイン「けどまだモンスターの気配はする………。

 カオスの獲物に丁度いいのが少しはいると思うよ……。」

 

 

カオス「そうだといいけど……。」

 

 

 カオスはダインに乗せられてレアバードで一度通ってきた道シュネー雪林道まで戻ってきていた。初めての空の移動にカオスは少々尻込みしていたがダインから二人乗りの搭乗方法を教わって落下しないようにしっかりとダインに掴まっていたため怖いのは始めの内だけだった。ダインが安全運転をしてくれていたおかげなのかレアバード自体があまり揺れない乗り物だったのかは分からないが案外と快適な空の旅ではあった。

 

 

カオス「バルツィエって凄いな……。

 こんな乗り物が作れちゃうなんて………。

 ………これ使ってるのバルツィエだけなんでしょ………?」

 

 

ダイン「そうだね……。

 もっと他の人達にも作ってあげたらいいと思うんだけどアレックスやフェデールが工業技術を普及させすぎると戦争が激化して人が多く死んじゃうようになるからってあまり他の人達にこういう機械を与えちゃ駄目なんだって言ってた……。」

 

 

 ……やはりこれは“機械”という物の一種らしい。なんとなくそんな気はしていた。触った感触から鉄類で構築されているのは分かっていたが………、

 

 

カオス「バルツィエの中にもそういうことを考えられる人がいるんだな………。

 ラーゲッツやユーラスが過激な連中だったからバルツィエ全員がそんなイメージしか出来なかったよ………。」

 

 

 今までバルツィエと遭遇する度に敵を全て殲滅するかの如く殺傷性のある攻撃を多用しているところしか知らなかった。レサリナスではラーゲッツが一般市民にたいして街中で剣を抜くところを目撃してからはそういった粗暴性のイメージがしつこく記憶に残った。だからダインとウィンドブリズ山で遭遇してからはバルツィエの中にも祖父のような人格を持つ人がいると知って驚いている。

 

 

ダイン「大体はカオスのイメージ通りだよ……。

 うちらの家系は大半が人格破綻が成長の課程でどこかで出てくる……。

 

 

 色濃く出てないのはアルバートやアレックス、フェデール………と、うちくらいなところ……。」

 

 

カオス「アレックス………王様は知らないけどフェデールも?

 ……アイツ………レサリナスではダニエル君を………子供を蹴り飛ばしてたけど………。」

 

 

 まさかのフェデールが祖父やダイン寄りの人格者だということに疑問が残る。騎士団長でラーゲッツやユーラスの上司なだけあってそれ以上の凶悪さを持っていそうだが、

 

 

ダイン「……フェデールは………人から悪いように見られるように演技してるんだよ………。」

 

 

カオス「演技?

 何でそんな演技をしてるんだ?」

 

 

ダイン「アレックスが国王になってから実質的にバルツィエを纏めあげてるのはフェデールだから……。

 あの荒くれの連中を纏めあげるのにフェデールは自分の力不足を感じてるの……。

 性格悪いのばっかりだからうちもそういう“ノリ”に流されることはあるけど………。

 フェデールも実はそうなの………。

 フェデールもあの荒んだ連中の舵を取るのに多少無理してでも自分を悪いように偽ってる……。」

 

 

カオス「……ダインが言うならそれを信じたいけど………、

 ……フェデールはダリントンって人の死体を利用して酷い作戦を立てたらしいじゃないか……。

 とてもフェデールがいい人だなんて思えないよ……。」

 

 

 あのレサリナスでの一件は相当の残虐性を感じた。あんな作戦を実行するような人物がダインが言うような演技をしているとは納得しがたい。

 

 

ダイン「…確かにカオスのいう通りなんだけどね……。

 

 

 でもフェデールが本当は人を殺したりなんかしたくない優しい人なんだってことは信じてほしい……。」

 

 

カオス「…… 」

 

 

ダイン「フェデールは実際に内面を疑うようなことを思い付くよ……?

 けどそれはそうしないともっと人が沢山他のラーゲッツやユーラス達に殺されそうになるから……。

 アイツらは気に入らない人がいたら直ぐに殺しちゃうから……。

 フェデールが何か作戦を計画してる時はアイツらもその計画の邪魔になるようなことは自重する……。

 その結果がその計画で殺す人達だけに犠牲者は抑えられる……。」

 

 

カオス「結局人は殺す訳だ………。

 そうするよりかは人を殺さない道を探した方がいいと思うけど?」

 

 

ダイン「仕方ないんだよ……。

 うちらは………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 自分を守る程度の力しか無いから……。

 フェデールやアレックスもバルツィエで孤立したら誰もバルツィエを纏められる人がいなくなる……。

 

 

 そうなったら……世界は終わるんだよ………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ………?何故バルツィエが纏まらなくなると世界が終わるのだろうか?どちらかと言えばバルツィエが纏まらなくなれば隙が生まれバルツィエを打倒しやすくなる。世界中から目の敵にされているバルツィエがいなくなれば後はヴェノムをどうにかするだけだ。そのヴェノムはカオス達の手によってダレイオスに巣くっているものだけは絶滅にまで追いやルところの話にまで漕ぎ着けている。マテオのヴェノムは………クリティア族がヴェノムについて本格的に研究が進み出した。近い将来個人でヴェノムを消滅させることが出来る薬や武具などが開発されるだろう。

 

 

  

 

 つまりバルツィエはこの世界にとっては不要な軍団でしかないと思うが………、

 

 

カオス「………ダインは気を悪くするかもしれないけどバルツィエはマテオでもダレイオスでも皆から疎まれてる………。

 バルツィエが纏まらないって言うのなら多分いろんな人達がバルツィエ達を倒しに行くと思う………。

 もしバルツィエが皆倒されたら………、

 

 

 世界は平和になるんじゃないか?」

 

 

ダイン「………」

 

 

 ダインはカオスの言葉に口を閉ざす。カオスが口にしたのはどこででも聞けるような一般論だ。恐らくダインもそうい話が巷で流れていることも知っているだろう。彼女には耳が痛い話ではあると思うがこれは世界を旅して聞いてきた話だ。カオスもそうなるとは思っている。

 

 

 ………と、口を閉ざしていたダインが何か言いたそうに口をモゴモゴしている。だがそれを話すのを躊躇って言葉が上手く纏まらないようだ。人と話すことに慣れていない彼女は一生懸命何か言葉にしようとしているが、

 

 

 

 

 

ダイン「……フェデールとアレックスはね…………。

 えっと…………、

 

 

 世界を一つにしたいの……。」

 

 

カオス「世界を一つに?」

 

 

ダイン「そう………、

 世界を一つに………、

 そうして世界を一つにして………、

 一つの強い大国を作り上げたいの……。」

 

 

カオス「…大国って………、

 マテオは十分強い大国じゃないか?

 まだ国を大きくしたいのか?

 ……それで出来上がった大国が結局今のマテオの状況と同じ流れになって一般の人達を苦しめる結果になることは皆予想してるぞ?

 そうならないためにダレイオスの人達は今バルツィエと戦う準備をしている。

 ある意味今が世界が一つになろうと動き出してるんだ。

 バルツィエというたった一つの組織を倒すため皆立ち上がっていってる。

 独裁者のバルツィエが世界を一つにしなくてもね。」

 

 

ダイン「そうなんだけど………。」

 

 

カオス「バルツィエは世界を一つにして、国を一つにして何がしたいんだ?」

 

 

ダイン「………」

 

 

カオス「バルツィエ達の支配する世界は……確実に地獄そのものだよ………。

 ユーラスやランドール達みたいなのがあっちこっちで統治するような国になるのは正直俺は嫌だな………。

 バルツィエはそんな世界を作ろうとしてるんじゃ「違う!!」」

 

 

ダイン「フェデール達は………!!

 ………アレックスは………!!

 アルバートの意思を継いで………あぁいう風にするしかなかったの……!!

 あぁしないと……!!」

 

 

カオス「………」

 

 

 何やら切羽詰まった事情がありそうだ。バルツィエはただ単に世界征服がしたい訳ではないのか?いかんせん粗暴なバルツィエ達としか相手にしてこなかった為バルツィエの上の連中が何を目的にしているのか理解しようとしてこなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ……何故バルツィエは世界を一纏めにしたいんだ………?

 世界を一纏めにすることに一体どんな意味が在ると言うんだ………?

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