テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
秘境の村ミスト 十年前事件当時
カオス「………」
………!!
………!?
………!!!
………ッ!!
………!?
………!
………
…………!!!!!
………大人達が何か言い争いをしているのが聞こえる。けれどその内容なんて聞ける元気がない………。
……ついさっきおじいちゃんが目の前で死んだ………。
お父さんとお母さんが死んでからずっと一緒だったおじいちゃんがさっき………。
おじいちゃんは最後までよく分からないことを言っていた………。
バルツィエが変えられるだかどうだとか………。
おじいちゃんには謎が多かった………。
おじいちゃんから聞いた話とクレベストンが話していた内容の食い違い………。
おじいちゃんが騎士であったことは確かだったようだが何か僕も知らないことを隠していた節があった……。
おじいちゃんは何で騎士を辞めたんだろう……。
騎士を辞めて何でこんな村に来たんだろう……。
それを確かめる術はもうない。
それを確かめられる人はもう………、
死体すらどこかに消えて………………、
………?
何だか回りが急に静かになって……、
「おいッ!!
このクソガキがっ!!」
そんな人聞きの悪い悪口が自分に投げ掛けられた気がして顔をあげる。そこには………、
村人達「………!」
憤怒の表情で自分を見詰める多くの村人達の眼差しがあった………。
村人一「お前が………、
………お前が殺生石から村を守っていた力を盗んだのか………!」
カオス「………?
………力を………盗んだ………?」
村人二「お前がさっき放った光………!
………あんな光を放つ魔術は聞いたことがない………!
だけどあの光はあのヴェノムとかいうスライム達を追い払った……!!
間違いなくあの力は殺生石が持っていた力だ!!」
カオス「……ちょっと………何のことをいっ「惚けるんじゃない!!」ヒッ…!?」
村人三「お前が五年前!
最後に殺生石に触ったのは皆知ってるんだよ!!
その時にお前が殺生石の力を奪ったんだ!!
そのせいで村がこんなことになったんだよ!!
全部お前のせいだ!!」
カオス「……!?」
村人四「お前……!!
今までその力を奪ったことを隠してたんだな!!
魔術が使えないフリしてそんな強い力を独占して…!!
お前が殺生石を止めたせいでどれだけの人が死んだと思ってるんだ!!?」
カオス「…そんな………僕は何も知らない………。」
村人五「殺生石の力を返せよ!?
あの力がないとまた村にあの化け物達がやって来るだろうが!!?
ほらッ!!?
さっさと返しやがれ!!」
カオス「うあっ!?
何するの!?
止めてよ!!?」
村人達がカオスを口攻めにした挙げ句突き飛ばしてきた。子供のカオスは大人達のその暴行に恐怖でなすがままにされるだけしか出来なかった。
村人六「殺生石の力だけじゃない!!
あのスライム達と一緒に消した連中もお前が生き返らせろ!!
お前が殺したんだろ!!?」
カオス「ぼっ、僕は………!?」
村人七「子供だからってやっていいことの限度があるだろうがッ!!?
盗むにしても村の大切な守り神の力を奪うなんてあまりにも最低なことだ!!
どうするんだよ!!
お前のせいでまたこの村が昔のように王国のお偉いさん達の監視下に置かれることになるんだぞ!!」
カオス「…!?
だっ、だって………僕はそんなこと言われても……!!?」
大人達は本気でカオスに対して怒気をぶつけてくる。今までこんな状況に陥ったことはない。数日前まで村で一緒に過ごしてきた大人達からの集中的な攻め口と暴力でカオスは怯む一方だ。
“どうしてこんなことをされるのだろう…?自分はこんなことをされる覚えが無い。自分はただ祖父が死んでうちひしがれていただけだと言うのに先程から大人達が言う光とは何のことだ………?”
自分ではこの状況を打開する案が出ない。なので回りを見渡して自分の味方になってくれそうな大人を探し………、
村長「………」
村長と目があった。カオスは村長に助けを求めようと必死に声を張り上げようとするが回りのカオスに暴行を加える大人達に空くんで喉から声が出せない。
しかし自分が助けを求めていることは見ているのなら伝わっている筈………。なんとか村長に助けてもらおうと視線を送るが、
村長「…!」
カオス「……ェッ………!?」
その甲斐虚しく村長は視線を反らしてしまう。視線を反らす際、村長は歯痒そうな表情を浮かべていた。
………この村にカオスの味方はいないらしい。
何故自分は今こんな目にあっている?
何故自分が殺生石を停止させたのだと疑われる?
自分は何か悪いことをしてしまったのか?
そんな記憶は無い!あのスライムの化け物共が襲ってきた時だって村を駆けずり回って皆を安全な場所へと誘導した。それなのに何故責められる!!?
カオスは大人達の暴行にあいながらもだんだんと大人達に対して腹が立ってきて、
無意識の内に魔術を発動させようとしていた。
村人達「!!?」
カオス「……何でだよ………。」
村人一「こいつ……!?」
村人二「またさっきみたいな力を使うつもりだぞ!!?」
村人三「下がれ!!下がれぇぇぇぇぇ!!!」
村人四「そいつに近付くな!ぶっ飛ばされるぞ!!?」
村人五「やっぱりこいつが殺生石の力を………!!!?」
村人六「いっ、急いでここから離れろ!!!」
村人七「うわぁぁぁ!!!」
カオスに暴行を加えていた大人達がカオスから離れていきそのままカオスは取り残されてしまった。カオス以外にそこに残ったのは、
村長だけだった。
カオス「……アイツらァァァッ!!!」
散々殴ったり蹴り飛ばされたりされたせいでカオスは頭に血が登りだした。普段から苛めを受けることに慣れていたカオスであったが今回の苛めは何故自分が苛めを大人達から受けたのか理由が分からなかった。分からないままに難癖を付けられて暴力まで奮われてその曲突然どこかへと去っていった。
カオスは感情の抑えを抑えきることが出来ずに先程暴力を奮ってきた大人達に仕返しにしに行こうとして、
村長「カオス……。」
村長に呼び止められた。
カオス「村長………、
さっきは何で助けてくれなかったんだよ……。
僕が理不尽な暴力を受けていたのに……。」
呼び止められたからには話があるのだろう。その話を聞く前に先程何故村長は自分を無視したのかを聞くことにした。いつもだったら村長は村の子供達から苛められていたらその子供達を叱って苛めを止めてくれていたのに……。今回は苛めの相手が大人だったから村長も口を出しきれなかったのか?
そんなことを考えていたら村長は口を開いてこう言った………。
村長「………カオス………、
私ではもうお前を守ってやることが出来なくなった………。
………お前は直ぐに………、
この村を出ていきなさい………。」
カオス「…………………………………………………………………………………………………………………………………、
…………………………え?」