テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~   作:モニカルビリッジ

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会いたかった人

ウィンドブリズ跡地 ダインとの修練最終日

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ダイン「カオス………?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオス「………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ダイン「………?」

 

 

 カオスの動きが止まった。カオスは今まさに魔術を使おうとしていたのはなんとなく理解できた。だがグリフォンに魔術を放とうと詠唱に入る直前グリフォンを凝視したまま固まってしまった。

 

 

 

 

 

 

 ………よくよく様子を窺ってみればグリフォンを凝視しているように見えたがこれは何か別の物を見ているような感じだ。どこか遠いもっと別の物を………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ダイン「………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一瞬カオスが魔術で自分を助けに入るのかと期待したがカオスのトラウマはまだ克服できた訳ではない。この場を切り抜けるにはカオスの魔術は当てにしない方がいいだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 となるとやはりここは自らの力で切り抜けるしかない。運がいいことに全身を抑えられてはいるが頭部だけは無事だ。頭と口さえ動かすことが出来るのなら自分はこの窮地を自分で乗り切る術がある。そしてここはマテオではなくダレイオスだ。マテオでは使用を禁じられてはいるがダレイオスならこれを使える。

 

 

 あまり人の目がある場で………、

 

 

 カオスがいる場で“この力”に頼ることはしたくなかったが………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 使うしかない………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一度これを使えばもう二度と元の正常な体ではいられなくなる………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 これを使ってしまえばそこからは定期的に薬を摂取しなければならない体になる………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ………これを使用して“変わり果てた姿に”変わった自分を見てカオスはどう思うだろうか………?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ………カオスならきっと分かってもらえる………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この数日でカオスが自分とも話をしてくれる優しいエルフだということは分かっているのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そのカオスをこのグリフォンから助けるためにもここはこの力で………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ダイン「………………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 モード・インフェ………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオスの弾劾空間

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオス「………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アルバ『………』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ………何で何も言わないんだ………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ………何で何もしてこないんだ………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ………何で何もしてくれないんだ………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 分かってるだろ………?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺はそういう何も言われないことが………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺にとって一番心が掻き乱されるってことを………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 何か悪いところがあったなら言ってくれよ………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そしたら出来る限り直すから………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 出来なくてもちゃんと出来るまで頑張るから………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺はどうしたらいいんだ………?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 どうしたら俺の罪が消えてくれるんだ…………?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 どう償ったらよかったんだ…………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ………なぁ…………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ………答えてくれよ………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 おじいちゃん…………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 どんなことだって俺なら受け入れられるから………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 おじいちゃんが命令してくれるなら俺は………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 今すぐ死ぬことだって厭わないから………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アルバ『………お前は本当に馬鹿な孫だよな………。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオス「…………………え………?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アルバ『お前が取っちまった殺生石の力をどうしてお前は敵なんかを救うために使おうとしてるんだ?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオス「それは………、」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アルバ『このままここで何もせずただダインが死ぬのを待ってろ。

 ダインが死んだ後、

 お前はダインの剣であのグリフォンを倒すだけでいい。

 そうしたらお前は何も深く考えずにこれまで通り旅を続けてりゃいい………。

 

 

 この空間から戻ったら元の仲間達のいるところへ戻れ。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオス「……そんなこと出来ないよ………。

 俺はここで魔術を使いこなせるようにならないといけないんだ………。

 それが出来るようになるまでアローネ達の元へ帰るわけには………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アルバ『だったら当面の目的は果たしている筈だろう?

 ダインから教わった共鳴があればお前の魔術の力を仲間達に分け与えて強くしてやれる。

 そうしたらあのカイメラとかいう化け物は強くなった仲間達と連携して倒しゃあいい。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオス「………それだけじゃ駄目なんだ………。

 俺が誰かを当てにして問題を先伸ばしにしてもまた今回のようにダインや他の大切な人が危なくなった時に『カオス』……!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アルバ『いつも俺が言い聞かせて来ただろ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 物事は“冷静”に分析しなきゃいけねぇ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 共鳴を教わって情が湧いたのかもしれねぇがダインはお前の敵だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 敵から吸収した技術を有効活用して敵を倒せばそれでいいんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それで俺のいなくなったこの世界とミストを守れるんだ。万々歳だろ。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオス「………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ………………違う………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 おじいちゃんはこんなことを言わない………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 おじいちゃんは確かに俺に冷静に心掛けるよう教えてきたけどそれはそんな意味じゃない………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 おじいちゃんが本当に俺に教えたかったことはどう冷静に対処したら仲間を守れるのかだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 こんな漁夫の利みたいなことを言う筈がない………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 これは………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 このおじいちゃんは…………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺自身の弱い心が作り出した幻影だ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 こんなことを言う奴がおじいちゃんの訳がない!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 おじいちゃんでないのなら………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アルバ『………どうしてその木刀を俺に向ける?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオス「…アンタは俺の知ってるおじいちゃんじゃない………。

 俺の知ってるおじいちゃんだったら仲間を第一に守ることを考える……。

 

 

 仲間を守ることを何よりも大事にする人が仲間に任せっぱなしな俺を叱らない筈がないんだ。

 

 

 ………アンタは………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ただの俺の罪悪感が作り出した妄想の塊だ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺は木刀を手におじいちゃんの幻影に斬りかかる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 おじいちゃんの幻影は俺の木刀の一振りを、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオス「!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アルバ『…こんなもんか?

 俺が死んでから今日まで振ってきた木刀の重みは。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 こんな軽いもんなのか?

 お前の剣は。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 難なく幻影に木刀の一撃を木刀で受け止められた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして……、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アルバ『魔神剣ッ!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオス「うあ”ッ!!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 木刀同士で鍔迫り合いの体勢から強引に零距離からの力業で幻影が魔神剣を放ってきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺はその魔神剣の衝撃波と共に後方へと吹き飛ばされる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アルバ『お前に剣を教えたのが誰だったのか忘れたのか?

 お前が俺に剣を向けるなんざ百年早ぇぜ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その程度の力量でよく俺に挑んできたな。お前が剣の稽古で一度でも本気を出した俺に勝てたことなんて一度も無かっただろうが………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そこんところ踏まえた上で冷静にならなけりゃいけねぇなぁ………。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ………クソッ!!幻影の分際で偉そうに!!

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