テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
新ウィンドブリズ山 麓
アローネ「……あの………?」
ダイン「なに………?」
アローネ「私も地上へと降ろしていただけないでしょうか……?
私もあのカイメラとの戦闘に加わりませんといけませんので……。」
ダイン「んー………、
貴女はここでうちと一緒に援護に回った方がいいと思うけど……。」
アローネ「貴女もサポートしていただけるのですか?」
ダイン「カオスにそう約束しちゃったから……。」
アローネ「約束?
カオスと?」
ダイン「うん……、
なんかデリス=カーラーンがカオスの中にいる精霊に破壊されようとしているんだよね……?」
アローネ「そこまでカオスからお聞きしているのですね……。
……カオスとは何故御一緒していたのでしょうか?」
ダイン「この辺りで偶々通り掛かったらこの山の方から大きな魔力を感じて……。
そしたらカオスがいたからずっと観察してた……。
観察してるうちにカオスがまともに魔術を使うことが出来ないって分かってうちがカオスに教えることになった……。
そんなとこ……。」
アローネ「貴女は……バルツィエの方ですよね……?
そのような敵に塩を送るようなことをしてもよいのですか?」
ダイン「確かにうちはバルツィエだけどバルツィエを全て一括りにしないでほしい……。
バルツィエだってちゃんとそれぞれ考え方ややりたいこととかも違う……。
うちは……、
カオスと友達になりたかった……。
それだけだよ……。」
アローネ「………」
ダイン「……とにかく空にいた方が何かとサポートはしやすい……。
常に全体を見通せるからここから魔術で応戦した方が下の人達のアシストは効率的……。
うちがこの子を操縦するから援護はお願い……。」
アローネ「……分かりました。
今は貴女と協力することにしましょう……。
カオスと共にいたのであれば危害を加えてくるつもりは無さそうですし……。」
ダイン「そのつもりだったらとっくにやってる……。
それよりも貴女風使いでしょ……?」
アローネ「分かるのですか?」
ダイン「こうやって触れ合ってたら貴女のマナを感じ取れる……。
風使いならやっぱり空にいた方がいいよ……。
この戦い……、
多分カオスの魔術で見晴らしが悪くなる……。
貴女は煙が上がる度にそれを下の人達の邪魔にならない方へと吹き流して……。」
アローネ「……はい!」
カイメラ???「ジュゥゥゥゥゥゥゥ!!!!」
カオス「さて……、
この瞬間に攻撃するのが手なんだけど……。」
ウインドラ「カオス……、
本当に魔術を当てられるようになったのか……?
お前はもう過去のことを……。」
ウインドラが俺のことを思って心配してくる。先程魔技を放ってみたがまだ俺が魔術に恐怖心を抱いているのではないかと心配なようだ。
それなら……、
カオス「『火炎よ……我が手となりて敵を焼き尽くせ………。』」
ウインドラ「おっ、おい!?
いきなりお前が魔術を使っても平気なのか!?
まだ俺やミシガン達がこの場を「『ファイヤーボール!!』」」
カイメラ???「ジュゥ………!!!!?」
ボォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォオッッッ!!!!!!
俺の魔術がカイメラ目掛けて飛んでいき被弾した瞬間に大爆発を起こす。その爆炎は新しく出来たウィンドブリズ山ごとカイメラを吹き飛ばす勢いだ。当然そんな爆発が起こればウインドラ達も巻き添えを食う筈だったが………、
ウインドラ「!!
これは……!?」
タレス「カオスさんの炎がボク達に効かない……!?」
ミシガン「効かないって言うか当たりすらしてないよ!?
なんかすり抜けていくし!!?」
オサムロウ「……この技術は……!?」
爆風の中にいながら自分達に全く影響を及ぼさないことに驚愕し全員が同じ疑問を抱いたことだろう。この共鳴という技術は仲間の誰もが習得していないものだ。
それもその筈この共鳴に関してはバルツィエだけが使用している技術だ。バルツィエは通常カオス程まではいかないが常人よりも規模の大きな魔術を使う。戦場で味方同士でそのようなものを撃てば確実に田貝の魔術が干渉し下手すれば味方に魔術が被弾する恐れがある。そうならないために編み出したのがこの共鳴だ。俺も習得出来たのはつい昨日のことだが使ってみて問題なく魔術をカイメラのみに当てることが出来ている。ちなみに今は共鳴をカイメラに設定しそれ以外には干渉しないようにしている。
俺にとってこの共鳴は正にうってつけの技術だ。これがあれば俺はどんな相手にだって負けない。これを教えてくれたダインには感謝の気持ちが尽きない思いだ。
オサムロウ「……道理であのダイン=セゼアがいる訳だな……。
あの女からその技術を学んだのか?」
カオス「そうです。
訳あってダインとこの修行期間中に出会って彼女に魔術を習うことになりました。」
ミシガン「バルツィエのあの人から!?」
タレス「襲われなかったんですか……?
あの人は前にランドールとセレンシーアインで………。」
ウインドラ「……カオスはバルツィエと対峙する度に奴等の技能を吸収していくが………。
それがバルツィエから直々に技術を習っていたとは………。
………あの女は一体何を考えて………?
こちら側に付くつもりなのか?」
カオス「いや……ダインは………バルツィエのままだよ。
まだ俺達とは敵同士のままだ………。
………だからなんとかダインは俺達側に来てほしいとは思ってる………。
話してて分かったんどけどダインはバルツィエだけど凄くいい人だと思うから………、
ダインの人柄なら絶対に皆とも仲良くなれる筈なんだ………。」
タレス・ミシガン・オサムロウ「………」
ウインドラ「……言われてみればダインはバルツィエだが民衆の評判的には他のバルツィエのように大きな事件を起こすようなことはしていないな………。
騎士団では社交性に欠けていて人付き合いもブラム隊長以外と交流を図るようなこともなかったし………、
今にして思えばバルツィエという名の汚点以外ではまともで悪事を働くような奴ではなかったな。」
ウインドラが騎士団を抜ける前のダインの情報を話す。やはりダインは人との接点が少ないせいで名前だけで悪印象を持たれやすかったのだろう。そのせいで人と話す機械がなく極度の人見知りを患っていたようだ。
アローネ「ウインドランス!!」
カイメラマンティコア「グルルルル……!!!」
上空からアローネが風で爆炎で舞った煙を吹き飛ばすとカイメラが次の形態へと変身していた。それを見てまだ戦闘中だったことを思い出す。
アローネ「まだ戦闘中ですよ!!
余所見は禁物です!!
そんなことが出来る相手ではないですよ!!」
カオス「……そうだったね………。
まだカイメラは倒しきれてないんだった………。」
タレス「カオスさんが戻ってきて驚くようなことが多すぎて一々反応してしまいますね。」
ミシガン「カオスがあのダインって人と一緒に飛んで来たかと思えばあんな高いところから飛び降りて魔技や魔術まで使えるようになってるんだもん……。
反応しない方が変だよ………。」
オサムロウ「そのどれもが我等にとっては全て流れがいい傾向にある。
少し我も気が抜けていたな。」
ウインドラ「油断は出来ない相手だったと言うのにな。
カオスがいるだけでここまで緩むものなんだな………。
ではカオス!!
お前の修行の成果を俺達に見せてくれ!!」
カオス「あぁ!!
任せてくれ!!
俺がこの四十日間で皆にかけてきた迷惑分、
こいつをぶっ飛ばして返してやるからな!!」