テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
新ウィンドブリズ山 麓
カイメラマンティコア「クゴァァァァァァァァァァァァァァァォッ!!!!」
カイメラが氷の大地を駆け抜けてこちらに迫る。元々素早いマンティコアの姿をしていたがやはり他のモンスター同様氷によって速度が加速されている。それなりに空いていた距離を一気に詰められその歯牙にかけられようとしたところで、
カオス「フレアボム!!」
カイメラマンティコア「ゴアァッ!?」
その大きな口を開いた瞬間を見計らってこの場では爆発して煙を立てやすいフレアボムをお見舞いする。
カイメラマンティコアは一瞬視界が塞がれた上に頭部へのダメージで動けなくなる。
カオス「皆!今のうちに散らばって!!」
オサムロウ「どうするつもりだカオス!」
カオス「足が速いモンスターに変身している間は俺が引き付けます!!
オサムロウさん達は遠くから全魔力を込めた一撃で攻撃し続けてください!!」
ウインドラ「全魔力で………?」
ミシガン「けどカイメラは何かに変身している間は一つの属性の術しか効かないよ!?」
オサムロウ「ならば我がカオスと共にカイメラの囮となる!
ソナタ等はカオスの指示通りに!」
タレス「分かりました!!」
カイメラを相手に俺とオサムロウでタゲをとり後の五人は後方支援に回ってもらう。このマンティコア形態の時はこの作戦が活きる筈だ。
と、皆がそれぞれの位置についたところで上空からアローネが今度は攻撃のための風の魔術を放つ。
アローネ「『疾風よ!!我が手となりて敵を切り裂け!!
ウインドカッター!!
追撃の二十連撃!!』」
カイメラマンティコア「ゴガァァァァッ!!」
風の刃がカイメラを切り刻んでいく。その威力は一撃でカイメラの全身をズタボロにした。
再開する前はここまでアローネの魔術は強くはなかったが、
カオス「二十連撃……?」
オサムロウ「我等はカオス、ソナタにだけ修行を強いていた訳ではない。
各々がソナタがこの山で修行に励んでいる時に我等もカイメラを倒せるよう自らを鍛え続けていたのだ。
カイメラを倒すまでには及ばなかったが一ヶ月前の我等と同じと思うなよ?」
カオス「そうだったんですか………。」
この修行期間で力を付けていたのは俺だけじゃなかったんだな………。皆カイメラを倒すことに必死で出来ることは何でもやっていた。俺みたいに立ち止まっていただけではない。皆が俺なんかのずっと先を走り続けている。これは皆の修行の成果に追い付くには少し時間がかかるな。
だったら俺も全力を出して皆に追い付かないと!!
カオス「『疾風よ!!我が手となりて敵を切り裂け!!
ウインドカッター!!
追撃の…………!
百連撃!!』」
アローネ「えッッッ!?」
俺は見よう見まねでアローネの使っていた魔術の五倍の数の追撃を加える。前々から追撃に関しては出来るような気がしていた。試しに詠唱を始めた瞬間に一度の魔術で込められるだけマナを込めたら百発はこの追撃が出せそうだったので放ってみる。俺の風の一撃はたった一度放っただけで、
カイメラの外側の皮膚をズタズタに切り裂いていく。
カイメラ???「ブシュゥゥゥゥ…!!!」
カオス「よし!!魔神剣ッ!!!」
カイメラの体が砕けまた別の変身形態をとろうとジャイアントヴェノムになったところをすかさず迎撃する。この瞬間こそがこのカイメラに唯一ダメージを与えられるチャンスだったので俺は魔神剣でカイメラの体を削り取っていく。しかし皆は………、
ウインドラ「あのカイメラをたった一撃で………?
こんなにあっさり………。」
ミシガン「私達が頑張っても十分以上は攻撃し続けないといけなかったのにそれをカオスは………。」
タレス「…凄すぎる!?」
オサムロウ「………………、
………………!
何をしている!!
今が攻めの時であろう!!」
後援組は今の俺の力に驚きすぎて固まっていた。オサムロウも一瞬呆けていたが直ぐに三人を叱責して俺に続くよう促す。
気持ちは分かる。俺もまさかここまで多く追撃が放てるとは思っていなかったから。三人は数よりも魔術の威力に驚いていたようだが、
そんな様子を見ているうちにカイメラが次の形態へと変身した。
カイメラブルータル「ブルルルルゥゥゥゥゥァァァァァァ!!!!!」
カオス「次はブルータルか………だったら………、
!!」
カイメラブルータル「ブルルルゥッ!!」
カイメラがブルータルに変身した瞬間俺に突っ込んできた。これはタイミング的に迎撃は間に合わない。ブルータルの突進を俺は横に飛んで回避したがその先には、
ミシガン「え!?
わっ、わぁぁぁ…!?」
ミシガンが立っていた。ブルータルは俺からミシガンへと狙いを変えそのままミシガンに突っ込んでいく。
ウインドラ「ミシガン!!」
そこにウインドラが間に合いブルータルとミシガンの間に割り込みまたウインドラがブルータルとの押し合いが始まる。この光景を見るのはこれで三度目だがその慣れた動きからこの状況になるのは既に数十回とあったことなのだろう。
ブルータルは雷属性………。とくればこいつを倒すのは………、
ウインドラ「空破迅雷槍ッ!!」
などと考えているうちにブルータルをウインドラが転がしていく。このあとまたブルータルは起き上がって襲ってくるだろう。
なら早めに皆を“強化”しておいた方がいいな。
ミシガン「『水流よ!!我が手となり』「『水流よ!!我が手となりて敵を押し流せ!!』」えぇ!!?」
カオス「『アクアエッジ!!!
追撃の百連撃!!!
メイルシュトローム!!!!!』」
俺はこの場にいる対象を“二つ”に絞ってランドールが使っていた魔術のバーストアーツメイルシュトロームを唱えた。魔術に対する拒否感は一切無くなったので一度見聞きした魔術は何だって使える。
今回魔術をぶつける対象の一つはブルータルに、もう一つは、
ミシガン「あっ………!?
うっ、うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!?」
ミシガンだ。俺はブルータルとミシガンの両方を同時に攻撃する。
ウインドラ「ミッ、ミシガン……!!
大丈夫なのかこれは!!?」
タレス「まるで大波ですね……!
大量の水がカイメラとミシガンさんにのみ作用しています……!!」
オサムロウ「ここまでの水が発生しておきながら我等には全く干渉してこないとは………。
カオスめ………、
とんでもなく化けて帰ってきたな………。」
ミシガン「あぁぁぁぁぁ……!!!
すっ、凄い………!!
何か力が漲ってくる………!!
………!!
頭の中に………!!
私の知らない呪文が流れ込んでくる感じがする………!!!」
カオス「じゃあミシガン!!
ブルータルの止めは任せたよ!!」
期待通りにミシガンの強化作業は成功した。後はミシガンにこのカイメラブルータルを任せるとしよう。今の俺のメイルシュトロームでカイメラはまたジャイアントヴェノムになりかけている。俺はこのまま先程のように体を削っていくだけでいいだろう。
ミシガン「………『蒼溟たる波涛よ、旋渦となりて、厄を飲み込め!
タイダルウェイブ!!』」
ミシガンの新秘術がカイメラのヴェノムの体を呑み込んだ。タイダルウェイブと呼ばれた術はそのままカイメラを水の底へと沈めていく………。