テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
新ウィンドブリズ山 麓
カイメラレッドドラゴン「ボハァッ!!!」
カイメラの口に水を注ぎカイメラの火炎放射を止める。この後はダインがカイメラの口の中に氷を叩き込むだけなのだが………、
ダイン「…アローネ=リム・クラウディア………。」
アローネ「?
何でしょう?」
ダイン「………この子を一時預ける………。」
アローネ「はい………?」
カオス・タレス・ミシガン・ウインドラ・オサムロウ「!!?」
アローネ「え”……!?」
レアバードに乗って空中を飛行していたダインがアローネを残してカイメラの頭上に飛び乗った。そして、
ダイン「『氷雪よ我が手となりて敵を凍てつくせ……!!
アイシクル!!
追撃の二十連撃!!
インブレイスエンド!!』」
カイメラレッドドラゴン「ゴボオォオォォォォオォォォオオオオオオオオ!!!!!?」
ダインはカイメラの口の中に極大の氷の塊をぶちこんだ。氷の塊はブルータルやグリフォンのような大きさがありそれが口の中へと押し込むことが出来たのはカイメラの変身したレッドドラゴンがそれほどまでに巨大な姿をしていたからだろう。
カイメラはたまらずその氷を吐き出そうとするが、
アローネ「ちょっ……!?
これは…!
いきなり操縦するのは私には無理では……!!?」
ガンッ!!!
カイメラレッドドラゴン「ゴハァッ!!」
アローネがダインに代わって操縦するレアバードは不規則に飛び回りながらカイメラの頭部に正面衝突する。
そこにはダインが作り出した氷の塊があり、
ゴクン!!
ダイン「………ナイス………。」
カイメラのくわえていた氷は多少砕けながらもカイメラの口内の奥へと飲み込まれていった………。
ドッゴォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッッッッッッッッッ!!!!!
ビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリ!!!!!!!
カオス「ぅぁっ……!!?」タレス「ぐっ……!!?」ミシガン「やばっ…!?」ウインドラ「ッッッ…!!」オサムロウ「くっ……!?」
今までで一番大きな音を立ててカイメラの体の中から爆発が起こる。
何が起こったと言うのか………?
ダイン「……“水蒸気爆発”………、
うちの氷とカイメラの体の中のマグマのような炎が接触してから一気に体積が増えて体の中に収まりきらなくなったから内側からこんな激しい破裂が起こった……。」
アローネ「まさかこれを狙って……!?」
アローネが乗ったレアバードがカイメラに激突した瞬間に素早くダインはアローネの載るレアバードに飛び乗り急加速でカイメラから離れた。その結果カイメラの体内で発生した爆発は体外にまで吹き出る程であったが二人は被害を受けなかった。
ダイン「うちは氷使い……。
火を使うモンスターの討伐にはよく駆り出される……。
こんなことは頻繁にある……。」
アローネ「それでこうした現象にお詳しいのですね………。」
アローネの家系はウルゴスでは軍師の家として有名だった。アローネの父も戦場では巧みな戦術でダンダルクの軍勢を相手に自陣の兵士達を指揮してダンダルクの侵略を防いできた。現在は家族とは散り散りになっているとはいえアローネは自らがクラウディアの家の者という自覚を捨てたりはしなかった。
だからこそこうした純粋な基本六属性の押し合いでどの属性とどの属性がかち合った時どういった反応が起こりどのように作用して戦場を優位にすることが出来るのかを知るダインやオサムロウ、レイディーなどの自分よりも優れた指揮力を発揮する者に若干の嫉妬を覚える。
次期に新生ダレイオスの指導者に名乗りを上げる者として兵士以上に応用を利かせた作戦を閃くことが出来なければ民を導く資格など無いであろう………。
………こんな時、物理学にも精通していた義兄のような人が身近いてくれたら………。
カイメラレッドドラゴン「グゴォオオオオオオオォォォォォォォォォォォォオッッッッッッッ!!!!」
オサムロウ「!
倒れるぞ!!?
全員離れるのだ!!」
クラーケンに匹敵するほどの巨体が内側からの多大なダメージを被ったことにより巨体を支える力を一時的に失い横転する。
スズゥゥゥゥゥンッッッ!!!
そんな音を立ててカイメラが横転すると小さな地震が起こりカオス達は一瞬浮き上がるかのような浮遊感に見舞われる。
ダイン「カオス…!!
また水をお願い……!!
今度はカイメラの全身を包み込むようなのを…!!」
ダインが空から指示を送ってくる。ここまで積極的に助勢してくれるダインの指示に疑問を持つことはない。
迷わずカオスとミシガンで水を発生させカイメラをその中へと閉じ込める。
カオス・ミシガン「『蒼溟たる波涛よ、旋渦となりて、厄を飲み込め!
タイダルウェイブ!!』」
山を包み込みかねない程の大渦がカイメラを包み込んだ………。
そして、
ダイン「『氷雪よ!!我が手となりて敵を凍てつくせ!!
アイシクル!!
追撃の二十連撃!!』」
カオスとミシガンで作り上げた水をダインが凍り付かせる。それによってカイメラは完全に氷の中へと押し込められた。
タレス「……今度は完全に凍った………?」
ウインドラ「…先の水蒸気爆発で身体中に風穴が空いていたからな………。
あれが無ければカイメラの体の奥にある炎袋にまで水が届く前に蒸発させられていたんだろう………。
………だが今度の水はそこに届いた。カイメラレッドドラゴンが内に持つ熱源の奥深くに穴という穴から怒濤の水が押し寄せ冷やし更にダイン=セゼアの氷の魔術で低温で固定した。
もうこのカイメラレッドドラゴンに火炎を吹く能力は残っていない。
カオスとミシガンのヴェノムを浄化する水を凍り付かせたんだ。
カイメラの無限にも思える再生能力でもここから変身することは不可能だろう………。」
カオス「………………………、
………………勝った………のか………?」
カイメラレッドドラゴン「」
カオス「………………やった………、
勝ったんだ俺達………。」
凍り付いたカイメラから次の動きに移る気配はない。カイメラは氷の中で静かに時を止めている。この中から出る方法はカイメラには無いと言うことなのだろうか?
カオス「………」
カイメラとの再戦が始まってから一時間長………。魔術を戦闘で使う決意をしてから二戦目にして早くも俺の魔術の一撃で倒しきれない敵との戦闘で身心の奥深くにどっとした疲れのようなものを感じる。
魔術は奥が深いな………。昔は誰も彼もが単純にこの超常的な力を無作為に使っているところは見てきたが環境や敵によってはこれが活きたり封じられたりもする。魔力が強いだけでは駄目なんだな。このカイメラのように魔法生物という種族だけでこうも俺の力が無力化されてしまうとは………。俺は俺が魔術を使えば皆を絶対に守れる自身があったがこの戦闘を振り返ってみればウインドラやミシガン、タレスも多少なり負傷している。絶対的な力があっても使いどころを間違えれば仲間は傷付いてしまう。今回はどうにか軽傷で済んだがこれがもし………、
もっと強力な相手が出てきたとしたら皆を守りながら戦える自信はないな………。
ピシッ………!
………と言ってもこのカイメラのレッドドラゴン形態よりも上の敵が出てくることなんて………、
早々ないだろうけど………。
パキンッ……!!