テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
新ウィンドブリズ山 麓
カイメラレッドドラゴン「」
カオス・タレス・ミシガン・ウインドラ・オサムロウ「………」
カイメラを内側から爆発させて体のあちこちに穴を空けてそこから水を流し込み氷の魔術で凍らせた。カイメラはそれで全く動かなくなった。
これは………、
俺達の勝利なのか………?
体は氷の中で固まったままだがこれはもうこの中から出ることは出来ないだろう。この山の気温の低さでこの氷がここから溶けるようなことはないはずだ。実質カイメラはこのウィンドブリズで無力化したも同然だ。もうカイメラが暴れまわることもない。
俺達は勝ったんだ。あのカイメラに………。
オサムロウ「………遂に仕留めたか………カイメラ。
これで残りのヴェノムの主は四体………。」
アローネ「いいえ、
三体ですよ。」
カオス「!」
オサムロウが口にしたヴェノムの主が残り四体という現状確認にレアバードから降りてきたアローネが訂正を入れる。カイメラが氷付けになり安全になったことでダインと共に空から着陸して俺達の元へとやって来た。
オサムロウ「三体………?」
アローネ「私がカオスに合流するまでにどうやらカオスがグリフォンを倒してしまったようなのです。」
ウインドラ「何………?
それは本当か?」
ウインドラがグリフォンが倒されたことを疑う。たった今ヴェノムの主の二体が合体したモンスターを倒したばかりだというのに既にもう一体まで討伐されていたことに驚きを隠せない様子だ。
ダイン「うん……、
カオスと一緒にいたらグリフォンが飛んできたからそれをカオスがやっつけちゃった……。」
タレス「一人で倒したんですか……?」
ダイン「そうだよ……?
色々と省くけどカオスが一度この山を無くしちゃったんだけどその後にグリフォンが来て逃げ回ってる内にカオスが恐怖心を乗り越えてグリフォンに魔術を撃ったの……。
この山はカオスの魔術で作られたもの……。
カオスがグリフォンを倒す際に同時にこの山も復元した……。
一度ここを通ってきた貴方達ならこの山が以前と風景が変わっていることに気が付かなかった……?」
ミシガン「………そう言われると………なんか前来たときよりも山の形が変わっているような………。」
ウインドラ「この山はカオスが作ったものだというのか……?
………しかし何故山がそんなことに………。」
皆は俺だけが使える魔術を知らない。俺は皆が使えるようになった魔術の他にもグラビティという重力魔術を使えるようになったのだが今回の戦いでは特に使うことも無かったな。カイメラが変身する度に弱点の属性はハッキリしていたからそれだけを要点に入れて戦っていたから仕方ないことなのだが。
オサムロウ「………行幸だな………。
一ヶ月長の遅れからヴェノムの主三体を同時に倒してしまうとは………。
カイメラのレッドドラゴン形態を倒してしまったことだしこれで残りの主は三体………。
その内一体は確実に討伐可能ということも立証された。」
アローネ「?
何故一体が討伐可能と立証されるのでしょうか?」
オサムロウの発言ではヴェノムの主の残りの三体の内の二体は不確定だが一体は確実に倒すことが出来るという内容だった。何故カイメラのレッドドラゴン形態を倒したことが一体の主を倒せることに繋がるのだろうか?
オサムロウ「実はソナタ等が最後に向かう場所、ブルカーン族の周辺に生息している主というのがレッドドラゴンだったのだ。
急なレッドドラゴンとの対峙で意表を突かれたがそれもこのカイメラに吸収されたであろうレッドドラゴンを倒しきってしまったことによりブルカーン族の主退治は確約されたも同然だな。」
カオス「もう一体レッドドラゴンがいたんですか!?」
討伐しなければならない残り三体の中の一体が今倒したカイメラのレッドドラゴン形態と同じくレッドドラゴン。カイメラの変身した姿だけでも相当厳しい相手だったがそれがもう一度再戦しなければいけないのか………?
タレス「今倒したカイメラがブルカーン族の主のレッドドラゴンを吸収したということは無いんですか?」
オサムロウ「恐らくカイメラが吸収したレッドドラゴンとブルカーン族の主の個体とは別物だと思う。
ブルカーンの地方にはレッドドラゴンが多数確認されていると聞くしドラゴンは時折移動する個体もたまにいるのだ。
カイメラに吸収された個体はその内の一匹であったのだろう。」
ウインドラ「と言うことはこいつと同じレッドドラゴンをもう一度倒さねばならんのか………。」
ミシガン「でっ、でもでももうこのレッドドラゴンの姿をしたカイメラは倒しちゃったんだしまさかこれより強いのなんて他にはいないでしょ!?」
カイメラは六体のギガントモンスターの姿に変身した。ジャバウォック、ブルータル、マンティコア、ビッグフロスター、バタフライ、そしてレッドドラゴン。計六匹の主に相当する強さを持っていたと言っても過言ではない。それを倒したのだから他の三体のヴェノムの主が合体したとして今の俺達に敵う道理は無いが………、
オサムロウ「油断はしないことだな。
そういう考えでいるとどこで躓くか分からんぞ?
………とはいえこのカイメラの討伐が完了したことで期限は残り百日前後で三体の主を………、
………!」
パキンッ!!
俺達がカイメラに勝利したと確信して気が早く次のヴェノム討伐に向けての計画について話し合いをしているとどこからかそんな音が鳴り響いた。その音が耳に入った瞬間談笑ムードにあった俺達は背筋が凍るような感覚を覚えた。
………まさか………、
パキンッ!!パキンッパキパキッ!!バキンッ!!ガガガ!!!
悪い予感とは当たるものだな。予感と言ってもそれは直ぐに現実に追い付いた。
何故ならその音を立てているであろう原因が、
カイメラ???「ジュゥゥゥゥゥゥ………」
氷の中に封じたにも関わらず氷の中で形を変え今にもその氷の中から出てこようとしているのだから………。
カオス「………まだ………、
終わらないのかこいつは………。」
??????「ジュゥゥゥゥゥゥ!!!!!」
氷の中で蠢くそれはまた更なる変貌を遂げて俺達の前に出てこようとしていた。
“まだ俺は終わらないぞ………”
直接そう聞こえた訳ではない。
だが氷の中で黒く変色したその姿からはそんな言葉が伝わってくるようだった………。
カイメラはまだ倒されてはいない………。
ここからがカイメラの本当の戦いの始まりだったのだ………。