テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
トーディア山脈を越えてルルカ街道まで来たカオス達はとうとう次の街カストルにたどり着く。
安らぎの街カストル 夜
「結局夜になっちゃったなぁ。」
【きょうはやどにとまってたんさくはあすにしましょう。】
「あれ?また手帳になってる。」
【カオスさんたちだけのときはいいんですけどまちのひとたちのまえではまだこえをだすのになれてないんです。】
「そっか、なら街にいる間はそれでいこうか。」
【はい。】
「…」
「アローネも疲れてるみたいだね。
ずっとあの調子だし。」
【ながたびでひろうがたまっているのでしょう。】
「リトビアでは僕のせいで全然休めなかったからなぁ。
あの時みたいにならないようにしないと。
あの奥にあるのが封魔石だよね?」
【そうですね。
ふうませきはまちのちゅうおうとがいへきにせっちするのがきほんなんでそのとおりだとおもいます。】
「リトビアのやつみたいになんか嫌な波動を感じるけど近付きさえしなければ大丈夫みたいだ。」
【ではさっそくやどをさがしましょうか。】
「うん。」
安らぎの街カストル 宿
「これが宿?大きい建物だねぇ。
リトビアでも大きな建物は見たけどここはもっと大きいなぁ。」
【あのまちよりもひとのいききがよういなのでこのまちはぼうけんしゃがおおいんでしよう。
そのためこうしたりようできるやどもはってんしつづけてこうなったんだとおもいますよ。】
「……」
「何にしてもアローネが塞ぎ勝ちだし早くベッドで休ませてあげよう。」
「ごめんください!」
【カオスさん、そういうことはいちいちいわなくてもいいんですよ】チョイチョイ
「そうなの?
けど人の家に入るならこれが礼儀って…」
【みんかならそうですがここはそういうのいりません。
うけつけにもひとがいますし。】
ナンダアイツ?
ドコノイナカモノカシラ?
ゴメンクダサイナンテヒサシブリニキイタゾ
「……///」
【カオスさんうけつけをすませてはやくはなれましょう。
ほかのりようしゃにわらわれていますよ。】
「そうしようか///」
「いらっしゃいませ、三名様でよろしいでしょうか?」
「は、はい!三名様です!」
「一泊の予定ですか?」
「あっ、はい!」
「こちらは一泊千ガルドで三名様ですと三千ガルドになっております。」
「それでいっ、いいです!」
「お部屋の方は只今個室の方が満室でして…こちらのご家族様のお部屋でしたらお通し出来ますがよろしいでしょうか?」
「それで!」
「ではこちらの方に御名前をお願いいたします。」
「はい!」
【きんちょうしすぎですよカオスさん。】
「は、始めてなんだから仕方ないだろう!」
【そんなにかたくならなくてもいいですよ。
あちらも、しょうばいなんですから。】
「お客様、こちらの記載はお客様の御氏名でよろしいでしょうか?」
「は、はい!僕がカオスで、アローネと、タレスです!」
「申し訳ありませんが代表者のフルネームでお願いいたします。」
「す、スミマセン!」
ブッアイツゼンインノナマエカイタノカヨ
アノトシデハジメテナノカシラ
アーハズカシイナアンナパーティダト
「………」カキカキ
「///」
「プッ!………ウフフフフ………!」
「「!」」
「フフフ………、カオスってそういうところが本当に面白いですよね。」
「ちょっ……アローネまで笑わないでよ!」
「だって可笑しいんですもの。
氏名の記入に三人の名前を書くなんて!…フフッ!」
「知らなかったんだから仕方ないだろう!
それならそうと言ってくれなかったし!」
「普通は一人の名前ですよ?
全くカオスは天然ですね。」
「もういいだろう!
そのことは!?」
【アローネさんすこしちょうしがもどったみたいですね。】
「こんなことで戻られても僕は恥ずかしいんだけど!」
「お客様…!?」
「はい!?
今度は何ですか!?
何か間違ってましたか!?」
「カオス挙動不審ですよ。」
「お客様は……あの……王都のご出身ですか!?」
「へ?違いますよ?」
「しかしこの御名前は………。」
「名字がたまたま同じだけなんだと思います。
僕は王都からはずっと遠い村の出身ですから。」
「……畏まりました。
それではお部屋の方へご案内致します。」
「お願いします。」
キゾクッツッタカ
ソンナワケナイダロ、アンダケイナカモノクサイヤツガ
キゾクダッタラコンナヤドジャナクテシチョウノゴウテイトカニトオサレルンジャネェ?
ソレニシテモバカナヤツダッタナァ
「お部屋はこちらの方になります。
お荷物はこちらの方でよろしいでしょうか?」
「はっ、はい。」
「明日のお昼がチェックアウトのお時間ですので………ではごゆっくりどうぞ。」バタンッ
「ふぅ~やっと終わったぁ。」
「フフフ、カオス上がりっぱなしでしたね。」
「カオスさんはテンパりすぎですよ。」
「……もういいだろう。
今だって顔が熱いんだから///」
「フフフッカオスといると飽きませんね。」
「こんなことで評価あげられてもね。」
「宿なんて久しぶりですね。」
「こんなに広いもんなんだな。
部屋の中にベッドが四つもあるし。」
「ボクもダレイオスで家族に連れていってもらって以来だす。」
「タレスの家族は………!スミマセン……!」
「いいんですよ。
もう随分昔の話ですし。
両親の顔も思い出せませんしね。」
「そういえばリトビアからドタバタし過ぎてタレスからは一般常識や戦闘の話しかしてなかったなぁ。」
「カオス!何も思い出させるようなことは…」
「構いませんよ。
家族とは一緒にいて楽しかったけどそんな大した話ではありませんし。」
「それじゃあダレイオスではいくつもの部族がいてそれぞれの村長みたいな人が取りまとめているんだね。」
「村長……とは違いますね。
マテオのような一つの大陸全て支配している国ではな くダレイオスは複数の国からなる連合国です。
ボクのいた街は東の方にあってマテオからは最も近いので軍の攻撃を受けてその時に奴隷として拉致されました。」
「タレスは故郷に帰りたいよね?」
「帰りたいとは思ってましたがカオスさんとアローネさんと別れるのは寂しいです。」
「(……そんなに寂しそうには見えないけど。)」
「カオス余計なことを考えてませんか?」
「そんなこと……ないよ。」
「どうだか……。」
「それにこうしてカオスさんたちに喉を治してもらえてボクにもやりたいことが見つかりました。」
「やりたいこと?」
「ボクの街を襲ったマテオの騎士を探しだしたいんです。」
「まさか復讐!?」
「……そこまでは出来ませんよ。
一緒にいるカオスさん達に迷惑がかかります。
それに返り討ちにされるだけですよ。」
「よかった…。」
「最終的には王都に向かうんですよね?
そこで見付けられなかったら諦めますよ。」
「どんな騎士か聞いてもいい?」
「……強い騎士達でした。」
「強い騎士?」
「軍を率いて攻撃はしてきましたが攻撃していたのはほんの二十人くらいの集団です。
魔術の破壊力がケタ違いでおまけに闘気術も武身技も街の兵士達では話しにならないほど圧倒されました。」
「そんなに戦力差があったの?」
「奴等は堂々と海を渡ってきて正面から街を破壊していきました。
あの光景はボクにとっては……まさに地獄そのものでした。」
「タレスよくぞ無事で…」
「……有り難うタレス話してくれて。」
「いえ、ボクこそこういう話を出来る人がいてよかったです。
カオスさんたちはボクの恩人ですから。」
「……またアローネと同じこと言うのが増えたな。」
「そうですね、カオスは私の恩人でもありますから。」
「///……ちょっと風に当たってくるよ。」