テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
砕かれた山地
オサムロウ「………何やら込み入った事情があるようだな………。
ダイン=セゼア………、
ソナタはバルツィエの中では比較的温厚な部類の人格者だということは分かった。
そのブラムとやらはどういう人物なのだ………?」
ダイン「ブラムは…………。」
ウインドラ「ブラム=バベル………ブラム隊長はマテオのレサリナス騎士団の一隊長だ。
陣営としてはこちら側のエルフだがバルツィエの動向を探るべくバルツィエと親密な関係を築いている。」
オサムロウ「………その者はこのダインに密偵だと知られているようだが大丈夫なのか?
バルツィエは裏切者に容赦するような連中では無かったと思うが………。」
ダイン「その辺はうちがブラムを庇っているから今のところは大丈夫……。
でもうちがいなくなればブラムは……。」
ミシガン「バルツィエなのに他の人のことを庇うなんて………。
………今まで見てきたバルツィエの人達と全然違うね………。」
タレス「話が分かるバルツィエがいたことにボクも驚きました………。」
ダインのことをよく知らない五人はダインの印象の食い違いに戸惑う。皆はバルツィエという先入観でしかバルツィエと関わってこなかったためバルツィエにも誰かを大切に思う人物がいたことに驚いているのだろう。
カオス「……今はまだ俺達と行動を共にしなくていいよ………。
俺達もまだダレイオスでやらなくちゃいけないことがあるから。
ダインもマテオに戻ることがあれば少しブラムと話し合って欲しいんだ。
ダインなら………俺達と友達になることも出来るから………。」
ダイン「………」
アローネ「本当に宜しいのですか………?
ダインさんは………家を………バルツィエを捨てることになりますけど………。」
ダイン「うちは………正直家のことはあまり好きじゃないから………。
うちがバルツィエに生まれたせいで今までろくな人生じゃなかったし……。」
タレス「バルツィエであることが嫌なんですか?」
ダイン「うちがバルツィエだと………誰もうちと友達になってくれないし話しかけてもこない……。
真面目に家の言い付けを守って生きてきたつもりだけどそれが反って駄目だったんだと思う……。
皆……バルツィエが嫌いだから………うちも嫌われて……。」
カオス「……自分の出生で差別されるのは辛いよね………。
俺もミストじゃバルツィエ………じゃなくて余所者って体で変な目で見られてたし………。」
ミシガン・ウインドラ「………」
カオス「………でも!
世の中そんな人達ばかりじゃないから……!!
ここにいる皆のようにちゃんと分かってくれる人もいるから……!!
ダインにとってはブラム………がそうなのかは分からないけどその自分が大切に思っている人達の生きている環境だけは守りたいって思うんだ!
ダインもブラムを大切に思うのなら………、
絶対俺達と一緒にバルツィエと戦ってほしい………!
今のバルツィエは間違ってる!
バルツィエのやり方じゃ世界を平和になんて出来ないんだ!!」
ダイン「カオス………。」
オサムロウ「一つ訊きたいことがあるのだがいいか………?」
ダイン「……?」
オサムロウ「先程まで共闘しておいてなんだが………バルツィエは今ダレイオスに生息しているヴェノムの主については…………どのようにあのウイルスを作りダレイオスへと振り撒いたのだ?
振り撒いたのがバルツィエなら先の戦闘でもあれを容易に打ち倒す術は無かったのか?」
ダイン「……それはカオスにも訊かれたけどあのヴェノム達についてはバルツィエも関与してないと思うよ……?
うちで研究していたのはヴェノムウイルスに抗体を持つ生物を研究していたくらいだから……。」
オサムロウ「しかし数年前のバルツィエの奇襲作戦と同時期にヴェノムの主達は現れたのだぞ?
どう考えてもバルツィエが関わっているとしか思えんのだが………。」
ダイン「………うちもよく分からない………。
うちが知ってるのは強いウイルスを作ることじゃなくて………。」
ミシガン「………?
作ることじゃなくて………何?」
ダイン「………ツグルフルフをもっと改良する研究………。」
カオス・アローネ・タレス・ミシガン・ウインドラ・オサムロウ「?」
ダインはツグルフルフの改良と言ったが今何か別のことを言いかけていた。それがなんなのかを追求しようとするが、
ダイン「………ごめん、
もうそろそろ行かなきゃ………、
ランドールと東の方で落ち合うことになってるの……。」
カオス「そっ、そっか………。
悪いね、
カイメラとの戦いにも巻き込んで………。
グリフォンも本当だったら俺のことなんか放っておいて一人で逃げてもよかったのに……。」
ダイン「せっかくお話出来たのにうち一人で逃げるなんて薄情過ぎるよ……。
うちは………、
あまり目の前で誰かが傷付くのは見たくないから……。」
オサムロウ「話をすればするほどソナタはバルツィエの思い描いていた像から遠ざかっていくな………。
ソナタのようなバルツィエがカオスの他にもいてくれたらよかったのだが……。」
ダイン「………うちはバルツィエの中でも変わってるってよく言われる……。
バルツィエにしては戦いを好まない質だって………。」
オサムロウ「………ソナタのようなバルツィエが………、
バルツィエの当主となっていればこのように剣を向けて殺し会う出会いではなく平和な世界で試合形式で手合わせ願いたかったのだがな………。」