テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
砕かれた山地
フィイイイイイイイイィィィィィィンッ………!!
ダインがレアバードで飛び立っていった。やはりそう上手く仲間に引き入れるのは難しそうだ。
オサムロウ「………さて、
では我もファルバンの元へと戻るとするか………。」
カオス「行っちゃうんですか………?」
カオスが修行に入る前から宣言していた通りオサムロウはここで一度スラートの人達の元へと合流するようだ。長いようで短い旅の同行に少し寂しさを感じるカオスだったが、
ウインドラ「オサムロウ………、
………やはり俺はお前の考え方には賛同出来ない。
俺達は全員揃って世界を救う道を選んだ。
俺達は誰一人として欠ける道は選ばない。
カオスの中にいる精霊が世界に厄災を降らせる存在だったとしてもカオスは仲間だ。
俺達はカオスと共に厄災をはねのける。」
タレス「そうです。
カオスさんがいなければボク達は既にこの世にいなかった。
それなのにカオスさんだけを精霊と一緒に厄介者扱いなんてしませんよ。」
ミシガン「私達は………もう家族なんだよ。
家族だったら一緒に困難を乗り越えていくの………。
大切に思う家族を切り捨てることが出来る人なんていないんだよ。」
アローネ「私達は必ず貴方の依頼を達成します。
殺生石の精霊マクスウェルさ…………、
マクスウェルの課した期限内に必ず私達は残り三体のヴェノムの主を打ち倒して見せます。」
修行期間中でお互いの呼び方が変わったり態度が一変していたので絆が深まっていたのかと思いきや逆にオサムロウとの仲は険悪になっていたようだ。
自身の話で何やら険悪になっているようだが………、
オサムロウ「………フム、
討伐困難だったカイメラさえ討伐してしまったのだ。
ソナタ等なら無事ヴェノムの主を全滅させるくらい造作も無さそうだな………。
その活きやよし………。
カオス。」
カオス「はい………?」
オサムロウ「ソナタがカイメラを討伐する前にグリフォンを倒したと言っていたな。
これでソナタ等はブルータルに始まりクラーケン、ジャバウォック、グリフォン、ビックフロスター………そして、
カイメラの順番でヴェノムの主六体の討伐を完了したことになる。
残りはフリンク族の区域に確認されている“
アローネ「不死鳥フェニックス、食人植物アンセスターセンチュリオン、レッドドラゴン………。」
オサムロウ「期限は今日から残り百日前後だ。
ヴェノムの主五体は遭遇してから一日前後で倒したようだが今回のカイメラには四十日と掛かってしまった………。
百日で三体討伐するのなら一体辺りがまた前の状況のように一月程度で討伐しなければならない、
…が次に遭遇するであろうヴェノムの主は伝説にして不死身の中の不死身と噂される不死鳥だ。
カイメラでさえ相当しぶとかったというのにそれを差し置いて不死身と名高いフェニックス………。
その次の食人植物アンセスターセンチュリオンもかなりの生命力に富んだ生物だと聞く。
植物の生命力は虫以上に高いぞ。
レッドドラゴンは………カイメラに吸収された個体を倒したのであれば苦にはならぬと思うが問題があるとすればブルカーン族の方だな…………………。
………問題を挙げれば切りが無いほど山積みとなるが我の観測からすれば正直時間との関連を考えれば五分五分と言ったところだ………、
ソナタ等にこの依頼が果たせるのか?」
カオス「果たしますよ。」
オサムロウ「………」
カオス「果たすしかないんですよ俺には………俺達には………。
今回のカイメラとの戦いで俺は改めて自分のことを振り返ってみました。
今まで皆に甘えて旅をしてきましたけどそれじゃ駄目だったことも自覚しました。
今まで流されて生きてきたことも………。
………俺にはミストや世界を背負うことなんて出来ない。
俺は別にミストや知りもしないこと世界中の人達のことなんてなんとも思ってはいません。
そんなものは………俺の肩には荷が重すぎますよ………。
でも仲間達が生きる世界なら背負っていきたい。
アローネ、タレス、ミシガン、ウインドラが生きられる世界なら俺が守る価値はあります。
この四人のためなら俺はどんなことだってやりきる。
そう決めたんです。」
オサムロウ「世界よりもたった四人の仲間の方が大事か………。
だからソナタは四人のために世界を守るのか………?」
カオス「俺にとっては世界よりも大事な人達だから………。」
オサムロウ「………世界の救世主か破壊者………、
それよりも四人の仲間として世界を救うと申すのだな………。」
カオス「当然ですよ。
俺はそんな大きなエルフじゃない。
俺は俺の生きる世界に一緒にいてくれる人のために戦います。」
オサムロウ「なるほど………、
………結局ソナタ等五人は皆大局に目を向けるよりもすぐとなりの仲間にしか目を向けられんか………。
大を救って少を切り捨てる………そんなこと価値観はのはソナタ等にはまだ早かったか………。
………一億年生きてきて様々な生物の生き方を見てきてエルフの正しい生き方はより多く種を存続するために多少の犠牲は払ってでも種を絶やさぬことだと分かったつもりでいたが我もまだまだエルフに馴染めずにいるのだな………。
ソナタ等のような大よりも少のために戦う者もいるのだと何故我は気付かなかったのか………。」
カオス「…オサムロウさんも俺は人だと思いますよ。」
オサムロウ「我を人と認めるか………?
あのような姿になろうともか?」
カオス「姿なんて関係ありませんよ………。
人の姿をしていても化け物だって蔑まれる人だっているんです。」
オサムロウ「ソナタの体験談か………?」
カオス「はい………、
俺の体験談です。
だけどそんな風な扱いを受けても隣にいてくれる人達はいるんです………。
オサムロウさんにもそんな人が昔は知らないですけど今はいるでしょう?」
オサムロウ「………あぁ、
そうだな………。」
カオス「オサムロウさんはスラートの人達のために活動していることは知ってますよ。
オサムロウさんにとってはスラートの人達とカタスさんのために世界を守ろうとしていたことも。
そのためにも本当だったら俺の中にいる精霊マクスウェルみたいな世界の敵になり得る存在は目の届く内に消しておかないといけないことも………。
でももう少しだけ待ってもらえませんか?
俺達で何とかしてヴェノムの主を退治してこのダレイオスを救って見せますから………そうしたら………、
精霊が世界を破壊することなんて起こらない………。
そうなったら………オサムロウさんはまたこれまで通りスラートの人達と一緒にいられる………。
そうなるよう俺達で努力しますから………。」
オサムロウ「………そうか………、
その言葉………、
忘れるなよ。」