テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
ハンターとステファニーの住む洞穴
ハンター「………そうか……… 、
お前達は………カイメラを倒しちまったんだな………。」
ステファニー「あの魔獣相手によく無事で………。」
カイメラを討伐し終わりダインとオサムロウと別れた五人はハンター達の元へと戻ってきていた。二人にはカイメラ討伐の報告と同時に他の部族達と共にダレイオスを再建するのに協力するようお願いしに来たのだが、
ハンター「………カイメラは………強かっただろ………?
聞かせてれないか?
カイメラをどんな風に倒したのか………。
お前達が前の時からずっとカイメラにちょっかいかけてたのは知ってたが気が付いたらカイメラごとお前達はいなくなってた。
更には北のカルトの山で激しい光が何度も何度も光ってた………。
あれがお前達とカイメラとの戦闘だったんならどんな戦いだったのか知りたいんだ………。」
ステファニー「私とハンターの家族達を殺したカイメラの最期がどんなだったのか………私も聞きたい………。」
案外と二人はカイメラが倒されたことをすんなりと受け入れた。その上でカイメラがどう倒されたのかを訊いてくる。実際にはカイメラは完全に倒したのではないが、
アローネ「分かりました………そういうことでしたらお話しましょう。
皆もよろしいですね?」
カオス「いいと思うよ。
関係者にはやっぱりカイメラがどうなったか知りたいだろうしこれでもうカイメラに誰かが殺されることもないって信じてもらうには詳しく事情を話した方がいいしね。」
タレス「カイメラとの戦闘は激しいものでした。
あの魔物との戦いでカルト族の山がまるごと消されるほどに………。」
ミシガン「何度も何度もカイメラに攻撃はしたんだけどその度にカイメラが変身して中々倒すのが難しかったよ。」
ウインドラ「それでも奴の回復速度を上回る攻撃を与え続けていたら最終的に奴の変身形態の完全形態ともとれる進化をしてな。
俺達は奴をシックスヘッドカイメラと呼んだ。
基本六属性の魔術全てが奴には効かなかったんだが………。」
アローネ「カオスの中に宿る精霊マクスウェルからカオスがグラビティという七つ目の属性の魔術を託されてカイメラを討伐することが出来ました。」
ハンター「精霊マクスウェル………?
聞いたことない名前の精霊だな………。」
カオス「バルツィエのダインって人がこの精霊のことをそう呼んでいたんです。
俺達もカイメラと戦うまではそんな名前があったことは知らなかった。
精霊自身は自分に名前なんて無いとは言ってたんですけど。」
ステファニー「その精霊マクスウェルにグラビティ………?とかいう魔術を教えられてカイメラを倒しんだ………。
私達も知らない魔術………多分世界の誰も知らない………。」
ハンター「…魔術ってのは昔は精霊がいるであろうとされる精霊界の精霊にマナを干渉させて精霊から魔術を与えられて伝わったって言うしな………。
その精霊が体の中にいるってんなら直接その精霊から新しい魔術を託されることもあるんだろうな………。」
ハンターとステファニーはカオス達の話を真剣に聞きその事の経緯を考察していく。戦闘中カオスがウインドラ達に魔術を行使し新たな魔術を得たのはそういうシステムがあったからだろう。
ハンター「それでカイメラはその後はもう完全に消えちまったのか?
他のヴェノムが消えるように。」
ステファニー「カイメラが元は何の生物が突然変異したものだったのかも分かったのかな………?
多分私達の地方にいたからジャバウォックが変化したものだと思うけど………。」
アローネ「そのことなのですが………。」
カオス達が神秘的な力を宿しカイメラを無力化したことは納得してもらえたがカイメラがまさかマウンテンホーンズというダレイオスの山岳地帯ならどこにでもいるような生物だったことは彼等に話しても信じてもらえるか………、
「メェェェェェッ。」
アローネ・タレス・ミシガン・ウインドラ「!?」
カオス「カイメラ………?」
マウンテンホーンズ「メェェ…?」
ハンターとステファニーにカイメラの真実を語ろうとした時、なんとそこにカイメラの当のカイメラが現れた。無論マウンテンホーンズの姿のままだが………、
カオス「お前………、
付いてきちゃったのか?」
マウンテンホーンズ「メェェェェェ。」
ハンター「カイメラ………?」
ステファニー「このマウンテンホーンズが………?」
カオスがマウンテンホーンズをカイメラと呼んだので二人がそれに反応する。一瞬だが二人はお互いを見合って、
ハンター「………そいつがカイメラの元になった奴だったのか………。
そんな………誰も殺せなさそうな山羊が………。」
ステファニー「カイメラが現れてからそういえばマウンテンホーンズが私達の住んでいた里の周りで見なくなってたけど………この子が他のマウンテンホーンズをヴェノムにしちゃったのかな………。
こんな子があんな恐ろしい姿に………。」
ウインドラ「………疑わないのか?
こいつがあのカイメラだったことを………。」
ハンター「お前達が俺達を騙すメリットなんて無いだろ?
お前達が言うならそれが真実なんだろうよ……。
………大丈夫なのかそいつ………。
そいつがカイメラだったんだとして何でそんな姿になった………戻ったんだとしてもウイルスに感染することは………?」
カオス「もう安全な筈ですよ。
俺達でこのカイメラのウイルスは除去しましたから。」
ハンター「ステフにかけてやったようにか?
お前達の術はあんな色々と化けやがるヴェノムにも有効なんだな。
それでそいつは何で放置してるんだ?
そいつはなんであれあのカイメラだったんだろ?
カイメラは大勢の俺達の仲間を殺したモンスターだ。
今はモンスターと呼べるほど危ない姿はしてないが俺達にとっては仲間の仇だ。
………殺せるなら今すぐにでも殺してやりたいんだが………。」
カオス「………カイメラはもういませんよ。
ここにいるのはヴェノムに犯されて化け物に変えられたか弱い生き物がいるだけです。
もうこのマウンテンホーンズには誰かをヴェノムに変える力は残っていない。
俺達はそんなか弱い生き物まで手にかける依頼は受けていません。」
ハンター「俺達はそいつの被害者なんだぞ?」
カオス「このマウンテンホーンズだって本当はヴェノムの被害者なんですよ。
マウンテンホーンズだけじゃない。
この世界の感染した生物は全て皆ヴェノムの被害者です。
もう手の施しようがないくらいに姿が変わってしまったんなら俺達の手で倒しますけどそうじゃないんならなるべく俺は生きられる命は助けたい………。
この生きにくい世界で命をそう簡単に奪うことはしたくないんです。」
ハンター「………………、
………甘ったれた考えだな………。
でも嫌いにはなれねぇな。
そういう奴がいた方がこの世界も少しは救われるだろうよ。」