テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
ブラーゼン天風道 残り期日九十日
ウインドラ「……何か分かったのかアローネ。」
ミシガン「この地方にヴェノムがいない理由があるの?」
フリンク族の領地に来てカオス達はこの地方にヴェノムの生息を確認出来ず不信に感じているとそのことについてアローネに意見があるようだ。
アローネ「私とカオスとタレスでマテオのとある坑道の奥で“ガーディアント”というヴェノムに感染した
レイディーはそのガーディアントのことを魔法生物だと仰っておりました。
魔法生物………、
私達の旅では幾度となく深く関係してきた生物………。
その仕組みは精霊であったりヴェノムであったり………私達のことであったりと様々な形がありましたが今回のフェニックスは………、
元々魔法生物が変化した生物なのではないでしょうか………?」
アローネが核心を突いたようにフェニックスが魔法生物からヴェノムの主になった生物だと断言する。それに対して、
カオス「どうしてフェニックスが魔法生物だと思うの?」
アローネ「思い出してください、あのガーディアントのことを。
あのガーディアントはヴェノムに感染していた個体ではありましたが通常の生物が感染した個体は常に他の生物のマナに引き寄せられて移動を繰り返しています。
しかしあのガーディアントやエレメント達はあの坑道のずっと奥の方で待機しておりました。
それもヴェノム形態になることもなく。」
タレス「ミーア族のシーグスさんの話ではヴェノムに感染した生物がヴェノム形態に変化するのは生物が持つ
だからあのガーディアント達はヴェノム形態に変化しなかったんでしょう。」
アローネ「えぇ…、
あのガーディアント達は古代の人の手によって作られた人造の魔法生物………、
生物が持つオートファジーは彼等にはその機能自体を持ち合わせていないでしょう。」
ミシガン「そんなのがいたってことは分かったけどそれがこの辺りにヴェノムがいないこととどう関係するの?」
アローネの説明では何故この付近にヴェノムが蔓延していないのかが説明出来ていない。ガーディアントの話を蒸し返したのには何か意味があるのだろうが、
アローネ「ヴェノムに感染した生物はその強い感染力と強い食欲で他の生物を捕食しようとします。
けれど私達が遭遇したそのガーディアント達魔法生物は私達と戦った際、
彼等の外見的特長からしてみても私達を捕食する器官は存在していなかったのでヴェノムに感染していたのだとしてもそれは単に私達がその場に足を踏み入れたからでしょう。
彼等は主にその場所を守る衛兵として作られたのですから。」
ウインドラ「…確かにレサリナスにいた時にも無機物の魔法生物が古代の遺跡を守るように配置されていた話は聞いたことがあるな。
お前達が行ったその坑道の他にも古代の遺跡は数多く見つかっている。
ヴェノムに感染したのは外から入ってきたモンスターが持ち込んだのだろう。」
アローネ「そうなのです。
人によって作られた人造魔法生物は例えヴェノムに感染してもそれまでと変わらない行動をし続ける………。
古代の方に命令されたことを忠実に守り続けるのです。
………そして今度のフェニックスは………、
古代の技術によって作られた人造魔法生物が目覚めて出現したものなのではないでしょうか………?」
ミシガン「フェニックスが古代の人造魔法生物………?」
アローネ「はい、
私の推測では何らかの原因でフェニックス………人造魔法生物が目覚めてヴェノムに感染した。
しかし彼等は目覚めても古代人の課した命令に従い続けその場から動こうとしなかった。
彼等は自らが守る持ち場に侵入者が現れない限り迎撃はしない。
それがここフリンク族領地でヴェノムが回らない理由なのだと私は考えています。」
ウインドラ「なるほどな………、
だがそれだと二日前に訪れたあの村の住民が移動した理由が不明のままだぞ?
お前のいう人造魔法生物が目覚めたのだとしてそいつらは近づかなければ害は無いだろう。
そこのところはどう考えているんだ?」
アローネ「私も全ての辻褄が合う答えに導けておりません。
ですがヴェノムウイルスが蔓延していないのであれば私の考えに近い答えが返ってくるでしょう。」
タレス「ヴェノムの主がその場から動かない………。
鳥類という飛ぶ種族なのに誰も感染していないのであれば考えられる推理ですね。
フェニックスがウイルスをばら蒔かないのはフェニックス自身がその場に留まり続けているから………、
その推理が合っているのであるなら問題はどこにフェニックスが留まっているかです。」
カオス「アローネの話の通りだったとしたらネイサム坑道の時みたいに洞窟みたいなところの奥深くで待ち構えてそうだね………。
そしたら俺は………。」
ミシガン「洞窟?
洞窟の中にフェニックスがいたら大規模な魔術って使えなくなるんじゃないの?」
タレス「ボクが懸念しているのはそこなんですよ。
もしアローネさんの推理がほぼ正解だったとしたら今回のフェニックス戦ではフェニックスが崩落しやすそうな洞窟に隠れていたらボク達は魔術無しで物理攻撃だけでフェニックスと多発性戦わないといけなくなる。
今度のフェニックスは死なないことに定評がある敵です。
そんな相手に主砲が撃てない状態で挑むのは危険すぎます。」
ミシガン「だったら洞窟ごと埋めちゃえばいいんじゃない?
クラーケンの時みたいにさ。」
ウインドラ「そう簡単に洞窟を崩すのは止した方がいい。
もし洞窟を崩して連鎖的に他の場所も崩れたりしたら大災害を呼ぶことだってある。
山崩れなんてそう珍しいことでもないんだぞ。」
アローネ「その洞窟がどこかの街の地下にあることもありますよね。
セレンシーアインのように。」
ミシガン「そっかぁ………、
結構洞窟の中にいるモンスターと戦うのって難しいんだね………。」
カオス「まだアローネの推理が当たっているか確かめてからの話なんだけどね。」
アローネ「私の考えで間違っているのでしたら………、
フェニックスは本当にどのような生物なのでしょうね………。」
………残念なことにこの後のフリンク族の都市でアローネの推理が全くの検討違いだったことが発覚する………。
フェニックスは洞窟の中に潜んでいるのでもなければ元人造魔法生物でもなかった………。
………フェニックスは………………だった。