テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~   作:モニカルビリッジ

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誰かの名前

フリンク族の都市フリューゲル 市街地 残り期日八十八日

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤ………!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオス・アローネ・タレス・ミシガン「………」

 

 

ウインドラ「フラット殿の話は至極分かりやすくこの街をブルカーンの魔の手からフェニックスが守っていることは理解できた。

 ………だがかといってフェニックスはフリンク族の防衛を謀ってやっているわけじゃない。

 ()()()()()()()フェニックスが両者の境界に挟まって二つの陣営の緩衝材となっているだけだ。

 気が変わって別のところに住み着き始めでもしたらそれこそここの平穏は途端に崩れ去る。

 

 

 ………ヴェノムに感染して突然変異を起こした生物なんかをよく頼りに出来たものだな、ここのフリンク族の連中は………。

 進化を遂げた果ての存在だとか言っていたが本当にそんな者が存在するのか………?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤ………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 フラットの話を聞いてからこの現状がその証拠だと言わんばかりに街は賑わっている。ヴェノムの進化の果て………確かにそんな存在がいたのだとしてもカオス達にはそれを信じることが出来ずにいた。

 

 

 ヴェノムは全生物を例外なく襲い殺し殺戮兵器へとその数を襲った分だけ増やしていく悪魔のウイルスだ。そんな全世界共通の認識の筈のヴェノムが生物を襲わず逆に人の街を守っている………?

 

 

 ………ヴェノムに感染した個体はどんな生物であってもその意識はヴェノムの食欲本能かまたはマナを寄せ集める収集本能に操られる。感染して変異してしまったのならそれはもう完全に元の生物の意思など消えている筈………。

 フェニックスの元となった生物が何であったのかは聞きそびれたが不死鳥というくらいならば元の生物は鳥類などの家畜かなんかだったのだろう。それが人の街を守る?それは本当に偶然なのか?本当に偶々フリンク族とブルカーン族の間に居着いたというのか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おいお前!後民の癖に生意気だぞ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオス・アローネ・タレス・ミシガン・ウインドラ「!」

 

 

 カオス等五人がフェニックスのことで頭を悩ませていると近くで子供達が喧嘩をしていた。その内容はフラットの話で出てきた先民後民のことのようだが………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「先民だとか後民だとかどうだっていいだろ!!」

 

 

 

 

「五月蝿い!つべこべ言うんじゃねぇよ!!」

 

 

「後民は後民だけで遊んでればいいだろ!!この場所はずっと前から俺達が使っていたんだ!お前らはどっか行きやがれ!!」

 

 

 

 

 どうやら子供達が遊具の取り合いで喧嘩を始めていたようだ。カオス達は深刻な問題を話し合おうと人気のない場所を探して歩いていたのだがここは子供達が遊ぶ公園に足を運んできてしまったらしい。

 

 

アローネ「……あれはあれでこの街が平和だという証なのでしょうが………。」

 

 

タレス「子供も大人も変わらない………。

 確かに人と言うのはどうにも数が増えればその分別れて争いたがる生き物なのかもしれませんね………。」

 

 

 フラットが言っていたのは正にあの光景のことなのだろう。例え同じ人種で同じ部族でも人がその場に複数人が集まれば優劣が発生する。全く同じ人なんていない。どちらかが必ず優れどちらかが必ず劣る。どんな些細な誤差でも人はそれを指摘し優位に立ちたがる。悲しくも平和にならない世界の始まりがそこにはあった。

 

 

ミシガン「同じフリンク族でも………仲良く出来ないんだね………。」

 

 

ウインドラ「それは俺達の村でもそうだっただろう。

 ミストでも………あんな光景はどこででもあった。」

 

 

カオス「……なんかあぁいうの見てたら思い出しちゃうね………。

 昔のことを………。」

 

 

ウインドラ「……大人になって分かるがあぁいうのは大人の力であっても止めることは出来んさ。

 子供同士の喧嘩はどんなに小さなことでも根が深い。

 大人が横槍を入れたところでまた同じような喧嘩を彼等は繰り返すだろう。

 

 

 それを乗り越えて人は真に友となれるか、他人となって別々の道を進むかしか無いんだ。

 変に止めようとするなよカオス。

 彼等は彼等の戦争をしてるんだ。

 あの体験を経て彼等が戦うことの空しさを経験することが大事なんだからな………。」

 

 

カオス「……あぁ。」

 

 

 遠目に見て彼等の喧嘩は非常に下らなかった。あんなことで喧嘩が出来るなら好きなだけ喧嘩すればいい。そう思った。

 

 

 同じ立ち位置で争っていられるならまだ喧嘩の範疇だ。カオスが味わってきたのは一方的な虐げだったのだからそうじゃないだけ彼等の喧嘩は………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「偉そうに先民だとか後民だとか言ってるけど所詮お前らだって()()()に守られてるだけじゃないか!!」

 

 

「そうだそうだ!!お前らだってただここで生まれたってだけで俺達と全然差なんて無いだろうが!!」

 

 

「偉そうにするわりには俺達みたいに外でモンスターを見たこともないくせに!!

 本当はお前達弱いんだろ!?」

 

 

 

 

「うっ、うるせぇ!!

 お前らは大人達に守られてここに移り住んで来ただけだろ!?」

 

 

「元々俺達の街だったここを俺達が仕方なく住まわせてやってるんだぞ!?」

 

 

「文句言うなら出ていけよ!!」

 

 

「余所者の癖に!!

 お前らなんかカーヤに食い殺されちまえばいいんだ!!」

 

 

 

 

「なんだと!!」「このぉっ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオス「………カーヤ?」

 

 

 

 

 

 

 あの子供達は今おかしなことを言わなかったか………?カーヤに守られてるだとかカーヤに食い殺されるだとか………。………どう聞いてもカーヤとは人の名前のような気がするのだが………。

 

 

 

 

 

 ……何の話なのだろうか………?この都市を守ってるのはフェニックスの筈だが………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そこまで言うんだったらいいぜ!!?

 お前達と俺達でどっちが上なのか!!

 カーヤのところまで辿り着ける度胸試ししようぜ!!」

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