テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
リスベルン山 中腹 残り期日八十六日
ウインドラ「やっと戻ってきたか。
遅いぞカオス。」
タレス「遠くの方まで見回りしてたんですか?」
アローネに連れられてカオスが見回りから帰ってくるとウインドラ達が待ちくたびれた様子で二人を迎えた。
ミシガン「何かあったの?
アローネさんが迎えに行ったのに帰ってくるの遅かったけど。」
アローネ「そのことなんのですが………。」
カオス「フリューゲルに来た初日に俺が会った女の子がいたんだよ。
それとこの………、」
マウンテンホーンズ「メェェ………」
タレス「!………カイメラ……?」
ウインドラ「………何で見回りに行っただけでカイメラを連れて帰ってくることになるんだ……?」
ミシガン「っていうかカイメラが何でこの山にいるの?」
カオスとアローネがカイメラを連れて戻ってきたことを追及する三人。それもそうだろう。ブロウン族の地方で別れたカイメラがこんなフェニックスがいるような場所で再開することになったのだから。
カオス「俺もよく事情は分からないんだけどこのカイメラ………その女の子と一緒にいたんだ。」
ウインドラ「例の少女か………。
カオスの話ではフリューゲルの西側の方で見掛けたという話だったが………。
フリューゲルから方角的にはここもフリューゲルの西だ。
カオスが会ったという少女はカオスと別れてからこの山に来たということになるのか。」
タレス「なんでわざわざこんな山に女の子が………?」
ミシガン「カオスはその女の子が家出したんじゃないかって言ってたよね?
いくらこの山に
フェニックスって縄張りに入ってきたら攻撃してくるんでしょ?」
アローネ「そういうことでしたら私達ももうフェニックスから攻撃を受けていてもおかしくありませんが………。
当然カイメラも………。」
カオス「上手く隠れてやり過ごしてるんじゃないかな?
フリンク族の人達って思ったよりも身体能力が高いみたいだし他人のマナを関知する能力に長けてるって話だったろ?
だからフェニックスが近付いてきたら見付からないように隠れてるんだよ。
………何にしてもちょっとフェニックスの件が終わったら一回フリューゲルに戻ってその女の子のことをナトルさんに話しておくべきだと思うんだ。
フェニックスが………この後どうなるか分からないけどもしフェニックスがこの山からいなくなったとしたらここにもモンスターや………ブルカーンがやって来るかもしれない。
そんなところに女の子がいつまでも居続けるのは危険だよ。
そう直ぐに来るとは限らないけど女の子のようにここに家出するような子とかも他にいるかもしれないしね。」
ミシガン「街の子供達が胆試ししようとしてたくらいだしね。」
ウインドラ「…そうだな。
この地方はフェニックスのおかげで比較的安易に外に出られるとはいえ子供だけでこのような場所に踏み込むなど少々危機感が低すぎる。
大人がそこのところをしっかりと管理すべきだな。」
タレス「警戒心が強いというところが自慢の部族らしいですがね。
それにしてはヴェノム対策などを怠るところとか少し抜けてる面が目立ちます。」
マウンテンホーンズ「フスゥゥゥゥ…。」
タレス「……もしボク達が来る前にカイメラがブロウン族の領地を抜けてこっちのフリンク族領まで入ってきてらどうなっていたんでしょうね。」
ウインドラ「タレスの想像している通りになっていたんじゃないか?
あんな外敵から攻められるということを考えていないような街にヴェノムが来たらひとたまりもないぞ。
本来であるなら人員が十分にいるのならヴェノムがどこに現れたかを明確にするために各地に見張りを配置すべきなんだがこの地方はあのフリューゲルに人が集中し過ぎている。
と言うことはあそこにヴェノムが現れたら一網打尽にされるわけだ。
あの街にヴェノムが到達してしまえばそれこそフリンクがアイネフーレ、カルト、ブロウンに次ぐ第四の全滅部族になってしまうぞ。」
ミシガン「うぇぇ……、
結構賑やかな街だとは思ってたけど案外問題が多そうなところだったんだね………。」
アローネ「それもこれも皆フェニックスによるところが大きいのでしょう。
フェニックスがいるからこそそうした対策を施す必要が無かったためあぁした身内だけの問題だけにしか目を向ける必要が無い………。
そんな街が出来上がってしまった………。
………ある意味あの街は………、
世界が平和になった際の姿そのものなのかもしれませんね。」
カオス「……だけどそんな平和を俺達は壊さなければいけない………。」
ウインドラ「フェニックスという不確かな護りに守られてる状況が作り出したまやかしの平和だ。
真の平和はその先で作り出さなければならない。」
タレス「フェニックスや他のヴェノムの主をどうにかしなければ三ヶ月後にはフリューゲルはデリス=カーラーンごと消滅してしまうんです。
それでなくてもいつかはカイメラのような怪物が現れたらフリューゲルはお仕舞いです、
ならボク達がすることはもう決まっていますよね。」
ミシガン「倒すかどうかはまだカオスの術が効くかどうかなんでしょ?
フリンクの人達の話を聞いてたら………あんまり倒したくはないよね………。」
アローネ「それでも私達は進まなければなりません。
私達が突き進まねばこの世界に未来は無いのですから………。
私達の行いによって世界の存続か消滅かが決まります。
………私も出来ることならフェニックスとは戦いたくはありませんが先ずは会ってみるしかありません。
………ウインドラ、
お願いします!」
ウインドラ「………覚悟はいいな皆………。
『ライトニング!!』」
ピシャアアッ!!
……………………………………………………………………
ボッ………、
ゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォッ!!!!!
カオス「…え?」
突如カオス達がいる場所から遠くの方で何がが爆発するような音が聞こえてきた。その轟音は………、
先程
あの崖の方角からだ。あの崖の方角には………、
ウインドラ「………!
お出ましのようだな。
来るぞ!」
その掛け声で皆は武器を構える。音が響いてきた方角から何ががこちらへと近付いてくる気配を感じる。
そして、
「ボオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォ!!!!」
それは火そのものだった。
空中で燃える炎。炎が鳥のようの形をしていた。その大きさはブルータルやグリフォンと並ぶ程巨大な炎の鳥。その鳥が………、
カオス達の元へと飛来した。