テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~   作:モニカルビリッジ

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ウイルスの作用性

リスベルン山 ??? 残り期日七十五日

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フィィィィィィンッ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオス「まっ、待って!?カオス!!」

 

 

 カイメラを脇に抱えながらカーヤがレアバードで飛び立とうとする。上空まで逃げられてしまえばもうカーヤを追うことはできない。ここでカーヤを見失えば彼女のカオス達への高まった不信感からカーヤがこれ以後にカオス達の前に姿を現すことはない。そう思いカオスはなんとしてでもカーヤを引き止めようと今レアバードで飛翔しようとするカーヤに向かって………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオス「………!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ……っであああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 跳躍しその足を掴んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カーヤ「!!!?」

 

 

カオス「お願いだ!!カーヤ!!

 俺の話を聞いて………!

 

 

 …!?」

 

 

 勢いよく跳びカーヤに手が届いたはいいが二人がいるのは自然生い茂る森林の木々の枝の上。足場として不安定な場所で無理な突撃を強行してしまったためカオスは勢いを殺せずカーヤの足を掴んだまま巻き込む形で空中から地上に落下した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドゴオオオッ!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 けたたましい衝撃が辺りに響く。カーヤは既にレアバードをウィングバッグから展開していた。そんな状態でカオスの咄嗟の特攻でカーヤが木々から落下すれば当然操縦者のいないレアバードは空中で停滞………することもなくカオスとカーヤと一緒に地面に不時着する。

 

 

 

 

 

 

カオス「ぐあっ…!!?」

 

 

 落下した衝撃に耐えきれずカオスは苦痛の声を上げる。高速でカーヤに飛びかかり高所からその勢いのまま地面に不安定な体勢で叩きつけられたのではカオスでも流石に堪えきれない激痛が走る。

 

 

カオス「……!!

 いてて……!

 

 

 ……!!

 そうだ!カーヤは……!?」

 

 

 体に痛みは残っているがそれでも自分の愚行で巻き添えにしてしまったカーヤのことを心配する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カイメラ「メェッ!!」

 

 

カオス「!」

 

 

 カオスのすぐ傍らにはカイメラを両手で抱えたまま仰向けで気絶するカーヤの姿があった。あの体勢から落下するまでにカイメラを地面との衝突から庇うべく自らをクッションにしてカイメラを守ったのだろう。なんとも健気な少女だとカオスは感じた。

 

 

 周囲を確認してみれば幸いなことにレアバードが落下した地点はカオス達がいた木の真下でカオス達はそこから少し離れた位置に落下したようだ。カーヤが飛び立たないように無我夢中でカーヤに飛び付いたのが功を奏したようだ。もし飛び付く勢いが弱かったらカーヤとカイメラと共にレアバードの下敷きになっていたかもしれない。それかカーヤを捉えられずカオス一人で木から真っ逆さまに落下していたかだ。結果的に見ればカーヤにとってはどのようなことになっても不幸中の不幸にしかならなかっただろうが………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カーヤ「………ゥ………。」

 

 

 冷静に状況を分析しているとカーヤから呻き声のような声が聞こえてきた。落下の衝撃で気を失ったのならどこか怪我でもして痛むのだろう。カオスはそっとカーヤに怪我がないかを確かめようとして、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マウンテンホーンズ「グルル……!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 カイメラに阻まれた。今度はカイメラにカーヤへ近付くなと言わんばかりに威嚇されてしまった。その姿からカオスは飼い犬が主人を不振人物から守ろうとしている光景を想像した。

 

 

カオス「……安心しなよ。

 攻撃するつもりはないんだ。

 ただカーヤが怪我をしていないか確認するだけだから………。」「バウッ!!」

 

 

 ………本当に犬のようだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ジュゥッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオス「ん………?」

 

 

 カーヤを守るカイメラの後ろから何かが蒸発するような音が聞こえた。その音がした方を見ると倒れているカーヤの腕の肘の辺りから出血しているのが見えた。

 

 

 やはり落下した時に地面に擦れて負傷したのだろう。その負傷した原因はカオスなのでカオスはカーヤを治療しようとするのだが、

 

 

マウンテンホーンズ「……フスー!」

 

 

 カイメラはカオスとカーヤの間に立ち塞がったまま動こうとしない。これではカーヤの怪我を治すことができないではないか………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 …と、カオスがどうにかしてカイメラをどかそうと考えていたらカーヤの体に変化が起こった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シュゥゥゥゥゥゥ…!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオス「(………!!

 傷が………ひとりでに塞がっていく………!?)」

 

 

 カーヤが負った傷の傷口からヴェノムが溶けた時のような音が発せられそれと共にカーヤの傷口が自然に治っていく。無論この場にいるカオスとカイメラは何もしていない。カーヤの傷は自動で修復されたのだ。

 

 

カオス「(………忘れてた………。

 カーヤはまだヴェノムウイルスに感染したままだったな………。

 ………見た目は普通の女の子なのに凄い回復力が備わってるのか………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ヴェノムウイルスって相変わらず凄いウイルスなんだな………。)」

 

 

 ミストでヴェノムが発生した事件以来ヴェノムには凄まじい自己修復能力があることは分かっていた。ウイルスに感染すればゾンビとなり並大抵の攻撃ではびくともしないことも。カオス達のような異質な力を持たない者達にとってヴェノムは天敵だ。例えどれ程の攻撃を加えたところでその攻撃を無効化してしまうほどの再生能力を持つからだ。故に世界中でヴェノムは悪魔のような怪物だと比喩されることもしばしばある。その片鱗を今カオスは垣間見た訳だが、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオス「(………カーヤみたいなウイルスに感染しても人のままでいられたらヴェノムも危険なウイルスじゃないと思うんだけどなぁ………。

 ………こんなふうに()()()()()()()ウイルスだったらどれだけよかったか………。

 もしそんなウイルスだったらどんどん世界に広まってもいいよな………。

 

 

 タレスだって前に感染した直ぐに喉の具合も改善して喋れるようになったし………。

 あの時はタレスがヴェノムウイルスで死にそうだったから必死になってウイルスを消そうとしたんどけど…………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 もしヴェノムウイルスに感染してからすぐに誰でもそのウイルスを消すことができるようになれたら()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。)」

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