テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~   作:モニカルビリッジ

544 / 972
実の祖父が見しものは…

 

 

 

ウインドラ「術が弾かれるだと………?

 そんなことあり得るのか!?」

 

 

カオス「けど現に俺の術がカーヤに届かないんだ!!?

 何でだよ!!

 何でこんな傷が治せないんだ!!」

 

 

ミシガン「……!!

 どうなってるの!!?

 私達の術もカーヤに効果無いみたいだよ!!?」

 

 

タレス「ミシガンさん達のも………!?」

 

 

ミシガン「うん!

 何かカーヤに術はかかってるはずなんだけどカーヤのマナが上手く作用してないみたいで………!」

 

 

ウインドラ「何……!?」

 

 

 

 

 

 

 自殺を謀るためにカオスから奪った剣を自らに突き刺したカーヤ。彼女は既に不死身ではなくなった。常人のように怪我をすれば死ぬこともできる体になったのだ。常人であるなら術が効かないはずがないのだが………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アローネ「………これは………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 カーヤが私達の()()()()()()しているのです……!!」

 

 

カオス「治癒術に抵抗………!?」

 

 

ウインドラ「そんなことが………できるのか………!?」

 

 

 アローネがカーヤの状態を診察しカーヤが何をしているのかを把握した。

 

 

アローネ「………普通はこのような事は起こりません………。

 治癒術の原理は術者が負傷者に対しマナを分け与えてその者の()()()()()()()()()()()()()()治癒するのです。

 マナは全ての生命が持つ生きる活力の源。

 マナが活発に循環して生命は成長し傷を癒します………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ………カーヤはそのマナを()()()()()()()()()()()()しているのでしょう………。」

 

 

カオス「何だって………!?」

 

 

タレス「……要するにカーヤは自分で自分の回復機能を停止させてるんですね………?

 ですがそんな話今まで聞いたことありませんが………?」

 

 

アローネ「…そうでしょうね………。

 自らのマナを停止させることなど普通に生きている方の間ではないですから………。

 こういうことは………、

 

 

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()です………。

 ウルゴスではハーフエルフ等の奴隷階級の方達にこの症状は多く見られました………。

 生きていても先に待つ未来に幸せはないのだと悟って自ら命を断ち………。」

 

 

カオス「………!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミシガン「……じゃあカーヤは今………、

 完全に生きることに未練は無いってこと………?

 ………せっかくウイルスが無くなって普通の人に戻れたのに………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アローネ「………そういうことになりますね………。

 自身に剣を刺したのであればカーヤにはもうこの世界で生きることを諦めた………。

 ………彼女が再び生きる希望を見出だせない限り彼女の傷を治すことは………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フラット「プッ!!

 アッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッ……!!!

 なんだ私が手を下さずともよかったのか!!

 カーヤの奴、自分で勝手に死にやがった!

 愉快な奴め!

 自分で自爆してくれるってんなら手間が省けて大助かりだよまったく!!

 アッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハアッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハアッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 カーヤが瀕死の重傷を負いそれを治癒できないと知るや否やフラットが高笑いを上げる。

 

 

アローネ「…人が必至に患者の治療を行っている場で不謹慎な笑い声を上げるのは止めていただけますか………?」

 

 

 流石に勘に障る行為を見過ごせずアローネがフラットに注意するが、

 

 

フラット「だからそいつは助けなくていいんですよ!!

 そいつは生きていてはいけない餓鬼なんだ!

 そんな奴助けたところでまたどこかでそいつに不幸な目にあわされる被害者が出てくるだけなんだ!!

 そのまま楽にさせてやった方がいいんですよ!!

 そいつもそれを望んで自殺しようとしたみたいですしね!!」

 

 

ミシガン「…!

 アンタ達がこうなるように仕向けたんでしょ!!

 こんな孤独で辛い想いをしてばかりの女の子をよくここまで追い詰められたものだね!!?」

 

 

フラット「全てはそいつが生まれてきたのが悪いんだ!!

 私達もそいつが生まれてさえこなければこんなことはしなくてよかった!!

 私はそいつが生まれた時から憎々しくて仕方がなかった!!

 そいつを見てるとどうしてもあの男の影が脳裏をかすめる!!

 

 

 ………あんな男の血を受け継いで生まれてきたそいつはここで死なせておけばいいんだよ!!」

 

 

 フラットは既に妄信的に復讐に憑かれていた。カオス達が間に入っていなければ今にもカーヤに止めを差す勢いだ。それほどまでにカーヤを憎んでいた。恐らくカーヤの死を望んでいるのは彼だけではないだろう。フリューゲルでの先民、もといカーヤが生まれた時から彼女の側にいた者達はフラットと同じことをいうはずだ。本当にカーヤにはこのフリンク領では居場所などなかったのだ。カーヤが人に戻った途端カーヤに牙を剥こうとしたフラット。カオス達がカーヤを連れだそうとしたのは正しかった。…迂闊だったのはフラットのようなカーヤを追い詰めるような輩がいる場でカーヤを人の体に戻してしまったことだ。カーヤはフラットの進言通りに死のうとしてしまった。

 

 

 

 

 

 

 ………もっとカーヤのことを見ていておくべきであった………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオス「!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ふとカオスはあることに気付いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カーヤ「………ぁ………ぅ………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ナトル「………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 フラットが一人でカーヤの緊急事態にはしゃぐ中ナトルはカーヤを茫然とした表情で見つめているだけであることに………。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。