テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
秘境の村ミスト
フェデール「カオス君が殺生石の力を取り込んだ………?」
村長「………はい………。」
フェデール「………それは………、
………しかしどうやってそれを知ったんですか?
その殺生石の力を取り込んだと言うのであればカオス君自身が殺生石と同じ能力を得て誰かに接触するとマナを消滅させる能力を発現したとかですか?」
村長「いいえ、
殺生石の力を取り込んだと言っても殺生石の力をそのまま受け継いだという訳ではありませんでした。
………ですがそうとしか思えない出来事が起こったのです。」
フェデール「何があったんですか?」
村長「それが十年前のこのミストへのヴェノム襲来です。
私達は殺生石が触れてはならない石なので十五年前のカオスの両親二人の事故が発生してしまったこともあってそれからは特に村の誰かが触れぬよう注意しておりました。
私自身も勿論触らぬようにしていました。
…ですがカオスという異例の生還者が現れて何故カオスが生きていたのかもっとよく考えるべきでした。
殺生石に何が起こっていたかをその時に調べておけば十年前のあの事故で村の住民の半数が犠牲になるようなことは無かったでしょう………。」
フェデール「(………半数が犠牲にねぇ………。
…普通ならヴェノムに対して無知な村が襲われたら一発で即全滅なんだが………。
そう考えるとこの村の方が正に
村長「騎士団にこのミストの存在を報国した際にお話ししてありますが私達のこの村は十年前にヴェノムに襲われました。
運悪く私達が殺生石の力が失われていることを知ったのも実はその直前でした。」
フェデール「なるほど……… 、
やはり現地に赴いて調べるのが正解でしたね。
資料だけではこのミストのことはマテオの各地にある他の村や街と殆ど情報が同じ扱いになってましたから。」
村長「他にも私達のようなヴェノムの被害者が大勢いるのですか?」
フェデール「えぇ、
ヴェノムに関しては百年前の丁度貴殿方が村を移動させた時期に世界全土に出現しました。
先程モンスターが大量発生して村を移動させたという話ではそのモンスター達は恐らく北から逃げてきたモンスター達が流れ込んで来たものでしょう。
モンスター達もヴェノムを避けますから。」
村長「だから私達はヴェノムが出現してから九十年経って漸くそんな危険なウイルスが世界に蔓延していることを知ったわけですね。
殺生石が生きていた時には村の周りにヴェノムが来ることはありませんでしたから。」
フェデール「どうやらヴェノムに感染した生物達も本能的にその殺生石に近付くのは不味いと感じ取っていたのでしょうね。
ヴェノムに感染した生物達はものすごいスピードでマナを使いきって消えてしまいますからマナを消滅させる殺生石なんかはヴェノムにとっても近寄りがたい物だったのでしょう。
ヴェノム達はそういったマナの流れに過敏ですから。」
村長「本当に殺生石には長いこと頼りっぱなしだったということですね。
約百年も私達を守り続けていたのですから。」
フェデール「………して村長、
ここからが重要な話なのでしょう?
話していただけますか?
カオス君が殺生石の力を奪ったという話を。」
村長「………そうですね。
場所を変えましょうか。」
……………………………………………………………………
フェデール「…これが?」
村長「はい………、
これが殺生石でした………。」
フェデール「見た目は………普通の岩に見えますが………。」
村長「私達もそれ以上のことは分かりません。
私達に分かるのはこれがかつて触れれば生き物を殺して………今はその力を失っていることだけです。」
フェデール「これが………、
………それでカオス君が殺生石の力を得た話は………?」
村長「………十年前………、
突然この村をヴェノムが襲いました。
私達にとって奴等は未知の生物ではありましたがそれでも抗おうと魔術で応戦しましたが奴等には全く効かず奴等に襲われた住人達は奴等と同じ様に私達を襲ってきました。
次第に村は包囲され奴等のことに詳しかったアルバ先導の元ヴェノム達に立ち向かいました。
アルバが指揮することによって奴等も時間によって死滅することを知り土を掘り返して奴等を一ヶ所に留めて奴等がいなくなるのを待ちました。
………が森の奥からは次から次へと奴等が現れて無尽蔵にマナがあるわけではない私達の中からは死の恐怖にかられて逃げ出す者が出始め陣形は崩壊しそこからはもう地獄でした………。」
フェデール「(ここまではよく聞く話だが………。)」
村長「アルバは逃げ出す者達を責めたりはしませんでした。
残っている者達で何とかしようと言いそれからも必死に抵抗を続けました。
…がとうとうアルバがヴェノムに感染してしまい倒れるアルバにカオスが駆け寄りそこにヴェノムが覆い被さって………。
カオスが殺生石の力を解放したのです。」
フェデール「殺生石の力を解放?」
村長「カオスが放った殺生石の力は忽ち村の周囲にいたヴェノム達を吹き払い村を窮地から救いました。
そのカオスが放った力は祖父のアルバですらもそのような力を持っていたということはありませんでした。
なので必然的に私達はカオスが殺生石からその力を吸収してその時に使用したと考えたのです。」
フェデール「………………。」
………そういうことだったのか。道理でいくらバルツィエの血を持っていたとしても世界が滅びかねないような巨大な力を持つのはおかしいと思っていたがそんなカラクリがあったとは………。
…しかし殺生石か………。話からしてとんでもない力を秘めていたようだがその正体は恐らく………、