テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
ユミルの森 残り期日七十三日
マクベル「………お客さん方は………、
何者なんでやんすか?」
カオス「何者って………。」
先程の戦闘の後数回ほどトレントを倒してからマクベルがカオス達にそう質問してきた。
マクベル「攻撃が効かないはずのヴェノム生物達をあっさり倒したり俺っちが感染したのを直ぐに治したり………、
………お客さん方普通じゃないでやんす。」
ウインドラ「…まぁ普通じゃないのは認める。」
タレス「その話はアインワルドの巫女のところに行ってから話すと言ったでしょう?」
マクベル「だっ、だけど俺っち凄い気になるでやんす!?
俺っちは今どんな人達と一緒にいるでやんすか!?」
事情は後で話すと言ってもマクベルは引かずに更にカオス達に追及してくる。
ミシガン「う~ん、
こんなところで話すようなことじゃないんだけどねぇ………。」
アローネ「この森の中は安全とは言いきれません。
もう少し先に行ってからお話しますよ。」
マクベル「………もしかしてでやんすけどお客さん方の統一感のない旅人の集まり………、
それでいてヴェノムをものともしないその力………。
お客さん方は………西側の情勢と何か関係して………。」
パアァァァァ………
カオス・アローネ・タレス・ミシガン・ウインドラ・カーヤ「「「「「「!」」」」」」
マクベルに詰問されながら進んでいると突然カオス達は回りの空気の感覚が変わるのを感じた。足を踏み出した一歩の違いで世界が確実に変化した。
タレス「………これは………。」
アローネ「到着したようですね。
ここが………。」
マクベル「おおぉ!!
やっと!
やっと着いたでやんすか!?
アインワルドの住む村、
“アルター”でやんす!!」
アインワルド族の村アルター
先ずカオス達を出迎えたのは一本の大きな樹とその回りにそびえ立つ多くの木々、その木々の上に簡単な造りをした家が見える。
カオス「木の上に家………?」
アローネ「あのような場所に家があって不自由はないのでしょうか?」
ミシガン「アインワルドの人達って木の上で暮らしてるの?」
マクベル「そうでやんすよ!
あれらは“ツリーハウス”って言ってこういった視界の悪い森の中で暮らすアインワルドの部族達にとってはいち早く外敵の接近を知るためにあぁした高い場所に家を作る風習があるんでやんす!」
ウインドラ「そうした理由があってあんな場所に家を置いたのか。
ダレイオスが一度統合した後もその風習が残り続けてるんだな。」
マクベル「そうでやんすねぇ。
アインワルドの人達にとってはもう木の上で過ごすのが当たり前になって辞められなくなってるんじゃないでやんすかねぇ?」
カーヤ「………カーヤなんだか分かる気がする………。
木の上は遠くまで見渡せるから近くに誰かが来たりしたら直ぐに分かるから………。」
タレス「カーヤさんもユミルの森の前では木に登って眠っていましたからね。」
アローネ「…では早速アインワルドの巫女にお会いに「あぁちょっと待つでやんすよ!!?」はい?」
アローネがアルターの中に入ろうとするとマクベルがそれを止める。
マクベル「そこにある
その石像から中へはアルターの者以外の進入を固く禁じられているでやんす!」
そう言われて見てみるとアルターには所々に人の形をした石像が設置してありカオス達の直ぐ側にもその石像がある。
石像は精巧に作り上げられているのか本物の人のように見紛う程だ。…と言うよりも人が石像になったのかと思うほどの出来である。石像はどれも種類がバラバラで顔から服装まで何もかもが全く違う。共通しているのは
タレス「ではどうやって巫女に話を取り付ければいいんですか?
村に入れないのであれば話などできないじゃないですか。」
マクベル「そこは心配は要らないでやんすよ。
ここから中にいる人達を呼んで巫女様を連れてきてもらえばいいんでやんすから。」
アローネ「ここで話をするのですか?」
マクベル「そうでやんす。
見ててくださいでやんすね。
ごめんくださ~「お待ちしておりました。」」
???「お初にお目にかかります。
貴殿方がダレイオス再統一を諮っておられる大魔導師軍団の方々ですね。
私アインワルドを束ねる巫女の“クララ”と申します。」
マクベルが石像の隣で大声を出そうとした時にクララと名乗る女性が現れそれを遮った。彼女が話に聞くアインワルドの巫女のようだが、
マクベル「わわ!?
巫女様が直々にお出迎えしてくれたでやんすか!?」
クララ「おや?
話に聞いていた限りではサムライを含めての六人でダレイオスを旅しているという話でしたがサムライが見当たりませんね………?
それどころか人数が七人………?
………うさにんも混じっているようですが………。」
アローネ「ここにもミーア族から話が通してあるようですね。
サムライの………オサムロウさんは一旦私達とは別行動をとる形になりました。
他は………。」
カオス達を見てミーア族からの情報と照らし合わせて事情を説明しようとするアローネ。しかしクララはそれを手で制し、
クララ「いえその辺りの説明は不要です。
貴殿方の計画はこのアルターを訪れた時点でダレイオスのこのアルターとブルカーンの地以外を踏破したということはお聞きしております。
聞いていた情報との人数の違いは途中で他の部族達の中から有志が出たということなのでしょうね。
…一先ずは私の家まで案内いたします。
私についてきてください。」
そう言ってクララはカオス達をアルターの中まで促すが、
カオス「!
俺達が中に入ってもいいんですか?」
マクベル「そ、そうでやんす!
そんなあっさり俺っち達がアルターの中に入ってもいいんでやんすか!?
前に来たときはここから外にある近くの小屋で商談をしてたでやんすが何でこのお客さん達だとそう簡単に中に入れるでやんすか!?
それにダレイオス再統一ってのは何の話でやんすか!?」
マクベルの話では決してこのアルターには他人が村の中に入ることは許されないという話だったがそれが特に検閲もせずに今日初めて出会ったカオス達を疑うこともなくすんなりと入れようとしている。あまりに無警戒過ぎるが、
クララ「?
このうさにんは貴殿方の同行者なのではないのですか?
彼は何故貴殿方の計画を知らないので?」
ウインドラ「このマクベルとは実はこの森に入ってから知り合ったんだ。
だからまだマクベルは俺達がどういう存在なのか知らないんだ。」
クララ「あぁそれでこのようなことを………。
………私がこの方々を受け入れるのはミーア族からこの方々のお話をお聞きしているので迎え入れる次第です。
彼等は今後のダレイオスに必要不可欠な存在なので。」
タレス「でもミーア族から聞いていた情報とも違う上にボク達が本当に大魔導師軍団かどうかも怪しくは思わなかったんですか?
ここにいるボク達は皆貴女とは初対面です。
それでどうしてこんなに直ぐボク達を………。」
クララ「そんなことは簡単なことですよ。
このアルターに入るには先にユミルの森を越えなくてはなりません。
ですがダレイオスの民であの森を越えられる者は限られてくるでしょう。
いかに貴殿方の力の恩恵を受けたミーア族や他の部族達でもユミルの森は別名トレントの森、
あのトレント達を退けながら
そう推理しました。」
ミシガン「………なんだか凄みがある人が出てきたね………。」
クララ「そう大した推理でもないのですけどね。
では参りましょうか。
私の家までご案内します。」
そしてカオス達はクララに案内されるがままアルターの奥まで入っていった。
アインワルドの長、巫女クララ。
ここまでではフリンク族の時のように何かを隠しているような素振りは見受けられない。受け答えも素直に応えている感じがする。カオス達は一応フリューゲルのような前例を警戒することにしたが………。