テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
アインワルド族の村アルター クララ邸 夜 残り期日七十三日
クララ?『おう、
世界樹カーラーンの守護者ラタトスクだ。
よろしくな。』
ミシガン「よろしくって………え?」
クララとの会話中に部屋の中からこの場にいない九人目の何者かの声が聞こえてくるがその声はどうやらクララから発せられているらしい。
アローネ「クララ………さん?」
クララ?『クララじゃねぇよ。
俺はラタトスクだ。
クララの中にいるもんだよ。』
自らをクララではなくラタトスクと称すクララの中にいると思われる謎の精霊。彼?が話す際には声色も変わるようだが、
ウインドラ「なんだ……?
多重人格………?
いやしかし声が変わって………?」
クララ「ある意味多重人格とも言えますね。
一つの体を私とラタトスクで共有しているのですから。」
タレス「戻った………!?」
ラタトスクの人格が喋っていたらまたクララの声に切り替わる。彼女の人格に戻ったようだ。
クララ「私達アインワルドの巫女はこのように体にラタトスクを憑依させることで彼の力を借りこのデリス=カーラーンの人の歴史が紡がれ出した当初から今日までずっとこの村の世界樹カーラーンを護り続けてきました。」
ラタトスク『それが俺の精霊としての責務だからな。
精霊は
だからこうして身近なエルフの体を借りて世界樹カーラーンを守ることにしている。』
アローネ「世界樹カーラーンを………?
………世界樹カーラーンは実在していたのですか?」
クララ「えぇ、そうです。
世界樹カーラーンは星が出来る要ですから命を生み出すカーラーンが存在しなければ生命の星は誕生しません。」
ラタトスク『カーラーンならこの家の直ぐ裏手にある樹のことだ。
ここに来るまでにも見えてただろ?』
カオス「!
カーヤが見つけた大きな木って………!」
カーヤ「あれがカーラーンだったんだね………。」
タレス「………信じられません。
世界樹カーラーンはデリス=カーラーン誕生の原点とされる樹で世界中のどこに行ってもその話については文献が残っていますがそれがどこにあるのから誰も知らなかった………。
その伝説の樹がアインワルドの村に………。」
ウインドラ「………本当にここにある樹が世界樹カーラーンなのか………?」
ラタトスク『おいおい、
精霊の言葉を疑うのか?
精霊の俺がそう言ってるんだから間違いであるはずがないだろう?』
ウインドラ「いやしかし………。」
ミシガン「精霊………ラタトスク………。
精霊についてだって世界中の人達がその姿を見た人がいないっていうのにラタトスクなんて聞いたこともない名前の精霊が言うことなんて信じられるわけないよ………。」
ラタトスク『ほう………、
じゃあ俺の存在は一体なんなんだ?
一体俺はどんな存在なんだ?』
ミシガン「それは………。」
ラタトスク『なんでも自分達の物差しで計ろうとするのはお前達エルフの悪いところだぞ?
お前らが知っている精霊なんて自然のマナに干渉してその存在をなんとなくで把握できているウンディーネ、シルフ、ノーム、イフリート、セルシウス、ヴォルトの六体だけだろ?
本当の精霊はもっと沢山いるんだぜ?
それこそお前達エルフの数よりも多くな。』
カオス「そんなに精霊がいるのか………。」
ラタトスク『お前の中にいる精霊はそんなことも教えてくれなかったのかよ?
お前の中にいるそいつならこのデリス=カーラーンにどれだけの精霊がいるのかぐらい簡単に分かるだろ。
そいつの力を持ってすればこのデリス=カーラーンで不可能は無いはずだぜ。』
カオス「貴方はこの精霊について知ってるんですか!?
この………精霊王マクスウェルの………!」
ラタトスク『精霊王マクスウェル………?
………そいつがそう名乗ったのか?』
カオス「なっ、名前に関してはこの精霊は自分に名前は無いって言ってましたけど………。」
アローネ「マクスウェルと私達が呼んでいるのはマテオのバルツィエが彼のことをそう呼んでいたからです。
精霊王マクスウェル………、
マクスウェルは恐らくですがこのデリス=カーラーンの太古に存在した時代アインスでのウルゴス国王マクスウェルから名をとってそう呼んでいると思われますが………。」
ラタトスク『太古に存在した時代アインス………?
………そんでそこのエルフの王の名を当ててマクスウェルか………。』
クララ「ラタトスク………。
過去にそのような時代があったのですか?」
ラタトスク『………そうだなぁ………、
俺が誕生したのは
エルフ達がそんな風にこの星を呼んでいる時代なんて見たことも聞いたこともないが………。』
アローネ「………………見たことも聞いたかともない?
………この星の誕生から今日までを生きてきた精霊である貴方が………?」
ラタトスク『俺が生まれたのはこの星とほぼ同じ時だ。
その時から俺はこの村のアインワルドの初代巫女と契約するまであまりエルフ達の文化に接することはなかったが少なくともこの星の名前をデリス=カーラーン以外の名前で呼んでいたエルフとはあったことがねぇ。
………とは言っても俺がこのアルターから外に出たことがないからどっか別の場所でこの星をアインスって呼んでたエルフ達がいたかもしれないがな。』
アローネ「(………精霊の生態がどのようなものなのかは知りませんがこのラタトスクという精霊はこの星の始まりから今日までのエルフを見てきたと仰いました。
その精霊がアインスを知らない………?
………アインスの名はウルゴスでもダンダルクでも同じだったはず………。
それなのにアインスの名を聞いたことがない………?
ウルゴスもダンダルクも両国が広大に拡がった大陸を統一した大国だったのに?
いくらなんでもそれは………、
………アインスは確かに存在したのです。
私と………カタスがその証人なのですから………。)」