テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
アインワルド族の村アルター クララ邸 夜 残り期日七十三日
ウインドラ「クララ殿、
アインスの時代はカーラーン教会のカタスティア教皇も証人だ。
彼女もその時代の人物らしいからな。」
クララ「教皇様がアインスの?」
カオス「アローネやカタスさんはそのアインスの時代で開発されたアブソリュートっていう術式でこの時代まで眠っていたらしいんです。
アブソリュートについては俺もその術式を施された棺を見つけたんで。」
クララ「…ではこの彼女アローネ様………はこの時代の者ではないのですね?」
アローネ「…はい、
私はこのデリス=カーラーンの時代で生まれた者ではありません。
私はアインスの時代より永き時を越えてこの時代で覚醒しました。」
クララ「………ラタトスク。」
ラタトスク『そうだな。
この女から感じるマナはどうもそこらのエルフ達と何か違う………。
………ん?これは………?』
アローネ「?
何か………?」
ラタトスク『………お前………、
何か妙な力が働いてるな。
お前自身ではなくお前のその身に付けているローブ………。
何か特別な術式が付与されてるようだが………。』
アローネ「あぁ、
これは私の義兄が私のためにお作りしてくださった物で色々な機能が備わっているのですよ。」
ミシガン「アローネさんのローブは凄いんだよ!
アローネさんの体のことを調べて温度調節とかもしてくれるみたいだし!」
カオス「それだけじゃないみたいだよ?
他にも………なんだっけあの………ディー………「ディープミストのことですね。」」
アローネ「このローブにはディープミストという装備者の情報をほんの少しだけ遮る能力があります。」
タレス「遠目から見たらアローネさんのことをアローネさんだと認識しづらくなるみたいでマテオではカオスさんとアローネさんの手配書が撒かれていたので髪型を変えたりなんかしたりして逃亡者だと見分けがつかなくなるようにしていたのですがアローネさんの正体がバレたことは一度もありませんでしたね。」
カオス「正体がバレたのは大半が
ウインドラ「そういえばそうだったな。
俺もカオスと一緒にいたからアローネのことをアローネだと分かったがアローネが一人でいたとしたら気付かなかったかもしれないな………。」
ミシガン「カオスとアローネさんの手配書はセットで作られたのに不思議だね。」
ラタトスク『ディープミストか………。
確かにこの女が発しているマナは情報を隠蔽するような力を放っているが………。』
クララ「ラタトスク、
まだ何か気になるんですか?」
ラタトスク『………………………、
………ちょっとそのローブ脱いでみてくれないか?』
アローネ「え”………。」
クララ「ラタトスク………いくらなんでもそれは………。」
ミシガン「何言ってるの!!?
ここにはウインドラもカオスもタレスもいるんだよ!!?
こんな男達の目があるところで服を脱げって無理でしょ!!」
ラタトスク『なんだ?
男がいると駄目なのか?
だったらおい男共。
さっさと出ていけ。』
カオス「出ていけって……。」
ウインドラ「待て、
もうアローネが脱ぐことは確定なのか?」
タレス「何でアローネさんがそんなことをしなくちゃならないんですか。」
ラタトスク『そいつの纏っているローブ、
それがどうなっているのか調べたい。
ディープミストとその他の術式とやらに興味が湧いた。
一度それを俺に調べさせてくれないか?』
アローネ「ですがいきなり………。」
マクベル「精霊さん、
お客さんが困ってるでやんすよ?
そんな急に持ち物の検査をするって言われても対応に困るでやんすよ。
そういうことはお客さんが了承してから代わりの服なりなんなり揃えて『兎は黙っていろ。』ヒドイ………。」
ラタトスク『さぁ、
代わりの服ならクララの服を貸してやる。
男共の目が気になるってんなら男共は退室させて女だけにしてやる。
だからとっととそのローブを「あ、あの………。」』
アローネ「……貴方も口調からして男性の方ですよね?
でしたらその要望にはとてもお応えするのは憚られるのですけど………。」
ラタトスク『何言ってるんだ。
精霊に性別なんてあるわけないだろ。
俺は男でも女でもねぇ。
それに女の体なんか見ても何も感じねぇよ。
女の体ならクララや先代の巫女達で見飽きて「ラタトスク?」』
クララ「精霊とエルフを同じ要領で見るものではありませんよ?
私達エルフには誰かに見られたくないものもあるのです。
彼等とは今日初めてお会いしたというのに急にそのような申し出をするのは失礼です。
………申し訳ありません。
うちのラタトスクが不躾な頼みをしてしまって。」
ラタトスク『お前は俺の保護者か何かかよ………。』
アローネ「いえ………、
そこまで気にしてはいませんので………。」
クララ「そう仰っていただけて幸いです………。
(………どうしたのですかラタトスク。
何故あのローブにそこまで………。)」
ラタトスク『(どうしても気になったんだよ。
………あの女の着ているあれの中からは、
何かもっと別の異質な力が流れているように感じてな………。)』