テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
アインワルド族の住む村アルター クララ邸 夜 残り期日七十三日
ウインドラ「カオスと精霊マクスウェルのことも気になるがクララ殿、
そろそろこの地方にいるとされるヴェノムの主アンセスターセンチュリオンのことについて話を訊きたいのだが………。」
クララ「………そうでしたね。
現在ユミルの森にいるアンセスターセンチュリオンは………………、
………!」
ガクッ!
カオス・アローネ・タレス・ミシガン・ウインドラ「「「「「!?」」」」」
マクベル「ど、どうしたでやんすか巫女様!?」
ウインドラの問いに応じてクララがアンセスターセンチュリオンの話に移項しようとした途端クララが膝ををつく。
クララ「………ハァ………ハァ………。」
クララは見るからに体力が尽きたかのように肩で息をしていた。ここまでは特に彼女が体力を切らしてしまうようなことはなかったのだが、
バンッ!
???「クララ!」
クララが倒れたのを見計らってか隣の部屋から一人の男性が入ってくる。
クララ「お父様………。」
???「…!
クララ、
やはりこうなったか………!
ここ数日お前はまともに寝てすらいないというのにどうしてこんな無理にお客人の相手をしようとしたんだ!
話をするだけなら私や他の者達でもよかっただろう!」
クララ「…そうは………いきませんよ。
私はアルターを代表する巫女です………。
アルターを代表する巫女が重要な話の席に出席せずに休んでいることなど出来ません………。」
???「そうは言うがお前はこの方達の気配を感じ取ってから
後はもういい!
話は私が引き継ぐ!
これ以上は体に障る!
お前は早く休め!」
クララ「ですが………。」
???「しっかりしろ!
お前は巫女なんだぞ!
お前にもしものことがあればどうなる!?
まだお前は
跡継ぎがいないお前がここで寿命を磨り減らすことは許されない!
世界樹を守る民の一人として言わせてもらう!
お前はもう休むんだ!」
クララ「………分かりました。
それでは………、
………申し訳ありませんが皆様、
今日のところはここで話を中断させていただけますか?
話の続きはまた明日私の口からお話させていただきますので………。」
アローネ「それは構いませんけど………。」
ウインドラ「俺達も今のところはそう急ぐこともないしな。」
???「私が話の続きを引き継げばいいのではないか?
お前の話は隣の部屋で聞いていたから明日にまたお前が話をする必要もないぞ?」
クララ「お父様は口を挟まないでください。
私が話をすると言っているのです。
このような大事を長以外の者からお伝えてしまうのは無礼に値します。
………お父様はカオス様達を空いている部屋へと案内してください。」
???「………承知した。」
それだけを言いクララは部屋の奥へと消えていった。
???「申し訳ありません。
クララはあの通り体調が優れないようでして今日のところは皆様もお部屋の方へと案内致しますのでそちらの方でお休みください。」
ミシガン「は、はい………。」
タレス「貴方は………クララさんの………。」
???「父です。
私のことは以後“ケニア”とお呼びください。」
タレス「…はい、
ではケニアさん、
さっきクララさんがボク達を十日待っていたというのはどういうことですか?」
タレスが先程のクララとケニアの話を聞き逃さずに拾いそれを質問する。
ケニア「はぁ、そのことですか。
………クララの話でお聞きでしょうがクララはラタトスクの力を借りて遠くにいる者の気配を探る力があります。
皆様のことはウィンドブリズ山でヴェノムの主と戦っていた時からクララは察知していたのですがミーア族から聞かされていた通り皆様がフリンク領に向かっているのを感じ取ってそれからユミルの森にまで足を運ばれていたようなので皆様が次はこのアルターに来るのだろうと予感し十日程前から皆様のことを迎えるべくお待ちしていたのです。
………ですが………。」
カオス「十日も前から………?
……十日前と言うと俺達どこにいたっけ………?」
ミシガン「十日前なら………フリューゲルじゃない?」
ウインドラ「………いや違うぞ。
十日前は確か………。」
アローネ「ナトル族長にフリューゲルを追い出されてユミルの森に移動した日になりますね………。」
タレス「それだったらまだボク達がフリンク領でカーヤ………ヴェノムの主の一件が解決していなかった時期になります。
あそこでの寄り道がクララさんに余計な負担をかけさせてしまったようで悪いことをしてしまいましたね………。」
ケニア「いえいえ気になさらないでください。
クララが自発的に行ったことですから。
………クララも責任感が強い性格でして巫女としてアインワルドを導く者として職務を忠実にこなそうと必死になっているのですよ。
まだ
ミシガン「十代……!?
ってことはクララさんそんなに私達と年齢変わらないの!?」
ケニア「クララは今年で二十歳になります。
あのように少し頑固な一面もありますがその他は至って普通の女の子と変わりませんよ。
………あれでもう少し自分の体を労ってくれたら………。
シャーマンはクララしか勤まらないというのに………。」
カオス「!
クララさんも俺とクララさんがシャーマンって言ってましたね。
シャーマンっていうのは………?」
ケニア「…シャーマンは精霊や亡霊といった目に見えない霊的存在と交信する者のことですよ。
霊的存在はシャーマンがいなければ私達に何かを伝えることが出来ませんからね。
このデリス=カーラーンの魔術の基礎も元はシャーマンから伝えられたと伝承に残っているのですよ。
魔術で使用する呪文や術そのものもシャーマンが精霊から教わりそれを後世に広めたものなのです。
シャーマンはいわば
カオス「シャーマンが魔術の開祖………。」
アローネ「それではクララさんも何か新たな魔術をラタトスクから教わっているのですか?」
ケニア「………残念ながら基本六元素の術以外は何も教わることはできないそうです。
クララや先代の巫女達では新しい魔術を使えるだけの器が不足しているようで………。
………私達もどうにかしてその
………いや解消さえできればこれまで以上に世界樹カーラーンを守っていきやすくなるのですけどね………。」