テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~   作:モニカルビリッジ

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カオスが夢見る未来

アインワルド族の住む村アルター 客室 夜 残り期日七十三日

 

 

 

ミシガン「あれ?

 カーヤちゃんがいないよ?」

 

 

 ケニアに客室へと案内されたところでミシガンがカーヤの不在に気付いた。

 

 

ウインドラ「!

 …確かにいないな。

 どこに行ったんだ………?」

 

 

カオス「迷子になったのかな………。

 木の上なんて視界が地上と全然違うから迷ってるのかも。」

 

 

タレス「探しにいってあげないといけませんね。

 こんな人が多くいるような場所でカーヤさんが一人では心細くなってるはずです。」

 

 

アローネ「すみませんケニアさん。

 私達の仲間が一人はぐれてしまったようで彼女を見つけてから休息をとらせて「あそこにいるのがそうじゃないでやんすか?」」

 

 

 

 

 

 

マクベル「ほらあそこ!

 あの遠くの巫女様の石像の近くの木の上の!

 あそこで寝てるのがお客さん達のお仲間さんでやんしょ?」

 

 

 マクベルが指差した先にはカーヤがいた。前日と同じようにまた木の上に登って眠っているように見える。傍らにはメーメーも一緒だった。

 

 

カオス「…本当だ。

 いつの間にあんなところに………。」

 

 

アローネ「…カーヤさんはあまり人に慣れていない様子でしたからあそこの方が落ち着くのかもしれませんね。」

 

 

ウインドラ「それでなくとも俺達の話はつい先日説明したばかりだからな。

 難しい話でさっきの話にもついてこれているか厳しいところだ。

 話に混ざれないのであれば先に休んでいた方がいいと思ったのだろう。」

 

 

タレス「でも大丈夫なんでしょうか。

 あんなところ………もしまたトレントにでも襲われでもしたら………。」

 

 

ケニア「そこは安心していたはだいて結構ですよ。

 ()()()()()()()()()()()()ですからトレントが近付いていくることはありません。」

 

 

アローネ「結界………?」

 

 

ケニア「はい、

 村の中にある巫女達の石像にはラタトスクが憑依していた影響であの石像らに近付くヴェノムやモンスターを追い払う効能があります。

 ですので石像の近くにいるのでしたら安全ですよ。」

 

 

カオス「巫女の石像にそんな力が………。」

 

 

ウインドラ「なるほど………まるで殺生石と同じだな。

 このアルターの巫女達の石像は封魔石よりも殺生石に近い能力があるわけか。

 ………死してなお村を守り続けているとは………。」

 

 

ミシガン「あぁそれでなんかこの村に入ってきた時に不思議な力を感じたんだね。

 なんか空気からして変わった感覚があったもん。

 あれが巫女の力なんだね。」

 

 

ケニア「一つ一つの巫女の石像の力は微々たるものですがそれが多くなりますと力も増幅されるようでして巫女が石像に変わる度にどんどんこの村の防衛はより強固なものへとなっていきます。」

 

 

タレス「巫女の石像は全部でどのくらいあるんですか?」

 

 

ケニア「そうですねぇ………、

 全ての巫女の石像は把握しきれておりませんが最低でも()は越えるかと。」

 

 

ミシガン「千……って!?

 多すぎない!?」

 

 

ウインドラ「数え間違いではないのか………?

 ここから見える範囲で数えても精々百いくかいかないかぐらいにしか見えんが。」

 

 

ケニア「地上にある巫女の石像はここ数百年の代の巫女の達の石像ですよ。

 巫女の石像が精製され始めたのは()()()()()()()()()()()()からです。

 巫女の石像の中には時が経過しすぎて崩れてしまったものや形が崩れはじめてしまったものなんかは棺に納めて埋葬したりなんかもしています。

 ですので数は千以上で間違いありませんよ。」

 

 

マクベル「こ、この下にそんなに沢山の巫女様達が………!?

 …ってことはでやんすよ!!?

 三万年もの間巫女様達が………!?」

 

 

ケニア「………お察しの通りです。

 三万年………その間に………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 短くて数ヵ月、長くても二十年のペースでアインワルドの巫女達は命を落とし続けてきました。

 世界樹を守るためとはいえエルフの寿命としては実に短い間でしか生きることができないのです。

 計算して巫女の寿命は普通の()()()()()()()()()………。

 

 

 悲しきことです。

 彼女達は世界を守るために生まれろくに幸せに触れることもなくこの世を去ってしまうのですから………。」

 

 

 

 

 

 

カオス「………」

 

 

ケニア「………心の中では村の者は皆、巫女の抱える寿命の問題を何とかしてあげたいとは思っているんです。

 ですがこの件ばかりは私達の力ではどうにもならずせめて彼女達の次の世代の巫女が僅かでも長生きできるよう巫女の伴侶の厳選に取り組むことしかできません。

 

 

 …歴代の巫女達も嘆いていました。

 彼女達が産む子供は必ずラタトスクと契約することになるので新しい命を産んだとしてもすぐにその子供が次の子供を産んでまた石化する………。

 巫女は常に役目に追われています。

 彼女達がゆっくりと過ごせる時間が限られているのですから好きに結婚する相手を選ぶこともできません。

 

 

 

 

 

 

 どこかでやはり巫女の宿命を変えられる男性が現れてくれるのを私達は祈るばかりですよ………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオス「(………結婚か………。

 ………結婚って好きな相手とするものだと思ってたけどここの巫女は違うんだな………。

 より優れた遺伝子を持つ人と結婚………。

 恋愛のない結婚になるのかな………?

 ………もし俺が結婚するとしたら恋愛を体験してから将来を見据えてしっかりとした結婚がしたいけど………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ………結婚………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ………結婚するってことはつまりそれって………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 “本当の家族”ができるってことだよな………。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ………家族………か………。」

 

 

ミシガン「?

 どうしたのカオス?」

 

 

カオス「………いやなんでもないよ。」

 

 

ミシガン「そう?」

 

 

カオス「うん………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオス「(………家族か………。

 俺もいつかそんな人達ができたらいいな………。)」

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