テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
アインワルド族の住む村アルター クララ邸 残り期日七十二日
クララ「…貴女がカオス様に御同行を………?」
アローネ「はい、
何か問題がありますか?」
クララ「………いえ、
問題という問題はないと思われますが………。」
アローネ「ではそのように作戦を立てていきましょう。
私とカオス二人でアンセスターセンチュリオンを「ちょっと待て。」」
ウインドラ「どうしてそうなるんだアローネ。
今回の討伐で俺達はアンセスターセンチュリオン相手にろくな戦力にならないことは今話したばかりだろう。
それなら俺達は今回はカオスをアンセスターセンチュリオンのところまで送り届けることに徹するべきだ。」
アローネ「………」
アローネがカオスと二人で進みアンセスターセンチュリオン討伐に向かうという話を聞きウインドラがそれを止める。
タレス「今回の主は敵はアンセスターセンチュリオンだけじゃありません。
周りの取り巻きのトレント達も厄介になりますよ。
それを引き付けておくのも今作戦の重要な仕事だと思います。」
ミシガン「私達はさ。
今回カオスのサポートに入ろうよアローネさん。
カオスならどんな時も一人だって大丈夫だろうしさ「え?」大丈夫だよね?」「………うん。」
皆今回のヴェノムの主討伐は主力のカオスのみがアンセスターセンチュリオンを倒す魔術を使えるということで一致していた。
アンセスターセンチュリオンは植物系のモンスターで配下のトレント達も同様だ。アンセスターセンチュリオンとトレントは互いに獲物を奪い合おうとはするが獲物がいなくなると残った両者が争うようなことはしないらしい。カイクシュタイフでのクラーケンやウィンドブリズでのカイメラのように相手がヴェノムであっても種が違えば捕食の大賞になるということはないようだ。あくまでもトレント達は
故に今度の討伐はいかにアンセスターセンチュリオンとトレント達を相手に上手く立ち回れるかがポイントになるかだが………、
それを覆そうとするかのごとくここでアローネが食い下がる。
アローネ「…私が今回のヴェノムの主討伐でアンセスターセンチュリオンを相手に攻撃の目が無いことは理解しています………。
ですが私はそれでも今回の主討伐は私が率先してアンセスターセンチュリオンを討伐したいのです!
ゆくゆくは私がこのダレイオスで
アローネの主張は前回のフェニックス討伐前に話していたものだった。フェニックスは結局討伐できなかったため今回のアンセスターセンチュリオンでの機会がアローネにとって最後の機会となるかもしれない、そんな鬼気迫る想いを感じるほどだった。ヴェノムの主討伐は今回のアンセスターセンチュリオンが最後ではないがこの次に待ち受けるレッドドラゴンはウィンドブリズ山でカイメラが変身した姿に手も足もでなかったこともあってレッドドラゴンとの戦いでは活躍を見込めないと予想してのことだろう。カイメラの変身は特殊ではあったがそれでもレッドドラゴンの頑強な鱗の鎧を纏ってはいた。あの鎧には風の魔術での攻撃は全て弾かれてしまうことは容易に想像できた。
魔術の属性は六種類ありその六つの属性は互いを打ち消し会う関係の属性が三つずつペアで存在する。技量が拮抗した者同士が打ち消し会う属性の魔術をぶつけ合えば二つは相殺されるがそれらは必ずしも同じ精度の破壊力があるわけではない。基本六属性は風、水、氷、地、火、雷の順番で破壊力が強くなっていく。昔とある人物が破壊力を比較するため特長が似た物体を六つ用意してそれらに基本六属性の魔術を一日おきに放っていった。すると対象は風や水での魔術では表面をうっすると傷付ける程度だったが火や雷、地での攻撃は対象を粉砕する威力を叩き出した。魔術を放ったのは同一人物だというのに何故こうも差が出てしまったのか。それは当然物質としての違いだ。風や水、氷などは生物が触れたとしてもそれがすぐに牙を剥くことはない。魔術としての精度が高ければその限りではないが自然に存在しているものですら人が難なく触っても平気な物質てある。
反対に地、火、雷は生物が触れれば軽くその体を傷付けることができる物質だ。そんな物を魔術、マナを込めて発動させればそれ相応の破壊を生み出す。
アローネが得意としている属性は風。
最弱を自称するフリンク族達も自分達が弱い理由は風を得意とする部族だからだと言っていた。攻撃性能としては他の属性に一歩遅れをとる風の属性は
風は水よりも軟らかい。この際軟らかいという表現ですらまだ硬い表現だろう。
風には軟らかいという感覚を感じることもできないくらい流動性が高い物質だ。なにせ空気そのものの流れなのだからそれも当然である。
アローネにとってはアンセスターセンチュリオンは端的にいって部が悪い相手だ。
風という攻撃力に乏しい力と森の中という至る場所に楯になりそうな木々が這えている場所でおまけに敵が風に対して耐性が高い植物系のモンスターだ。
これで勝とうとしているのだから相手がモンスターでなく人であったら大笑いされているか甘く見られたと思い逆上することだろう。
それであってもアローネは自らの功績を掴むために挑むしかなかった。
ここで活躍ができればウルゴスの同胞を探し出す夢に一歩近づけることだと信じて………。