テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~   作:モニカルビリッジ

61 / 972
 青年カオスはアローネ、タレスと共に旅をしている。

 レイディーの助手としてヴェノムクエストを受けられるようになった三人はさっそくクエストを申し込む。


林道エサーリ

林道エサーリ

 

 

 

「ここがクエストの場所みたいだね。」

 

「酒場のおばさんが言っていた封魔石がありますね。」

 

「ではさっそく中へ進んでみましょう。

 封魔石があるとはいえヴェノムの繁殖率は凄まじいものがありますから。」

 

「じゃあ討伐クエスト開始だね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ゴルルルッ!!」

 

 

 

「魔神剣ッ!」ザシュッ!

 

 

 

「ゴルッ!?」カチャンッ!

 

 

 

「凍った!?」

 

 

 

「カオスが出した技なのにどうして貴方が驚いているのですか!?」

 

 

 

「いや!?こうなるって思わなくて…。」

 

 

 

「氷の魔神剣………衝撃波に氷の属性が付加されてますね。」

 

 

 

「ゴルッ!!」パキンッ!

 

 

 

「あ!砕いた!?」

 

 

 

「止められるのは一瞬のようですね!

 カオス隙を見てもう一度凍らせて下さい!」

 

 

 

「分かった!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅ、馬型のゾンビは機動力高すぎて手こずるよ。」

 

「ゾンビということはまだこの林道もそんなに多くは繁殖してないのかもしれませんね。」

 

「足が早いのでヴェノムからは逃げられるからではないですか?

 今の個体は感染してしまったようですが。」

 

「本当に早かったね。」

 

「先程の魔神剣で止められなければどうなっていたか…。」

 

「カオスのお手柄というものですね。」

 

「たまたまだよ。」

 

「それにしてもカオスさんは木刀に氷の属性を付加させたんですね。」

 

「うん、レイディーさんの見てたら使い勝手良さそうだなって思ってね。」

 

「相手の動きを制限出来るのは強みですね。」

 

「レイディーさんをヒントにしてしまったんですか…。」

 

「あれでも一人旅でやってきてる人だよ?

 学べるところは学んでおこうよ。」

 

「そうは言いますが…。」

 

「タレスもレイディーさんのことは苦手なのは分かるけどね。」

 

「あの人が得意という人はどんな人なんでしょう。」

 

「いないんじゃない?」

 

「そうですね。

 あの人が誰かに言い負かされてるところなんて想像できません。」

 

 

 

「カオスさんさっきの魔神剣はどうやって出したんですか?」

 

「魔神剣?

 普通に魔神剣を放ったつもりだけど…。」

 

「それであの氷が…?」

 

「それがどうかしたの?」

 

「ボクも今までいろんな属性付加を見てきましたがカオスさんのように技そのものを氷に変えるようなのは知りません。」

 

「そうなの?」

 

「カオスのはもう別の技に変わってましたね。」

 

「確かに………氷魔神剣ってところかな?」

 

「そのままの名前ですね。」

 

「技自体があっさりしてるから凝った名前にしても言いづらいよ。」

 

「ではボクは………孤月閃!」シュッ!

 

「おぉ!」

 

「鎖鎌の新技ですか!?」

 

「………戦闘中に何度かお出ししてます。」

 

「………こっちこそごめん。」

 

「私も気付いてあげられなくてスミマセン。」

 

「いいんですよ。

 最近は声が出せるようになって技名を叫ぶことより上手く戦う方に意識を集中させてましたから。

 単純に鎖鎌を伸ばして切り上げてるだけですし。」

 

「孤月閃かぁ、

 オリジナル?」

 

「はい。

 この技は瞬間的に鎖を伸ばして斬り上げますからこうして背後に鎌が戻ってくるので効率的かと。」

 

「へぇ~タレスは鎌の扱いが上手いね。」

 

「もうボクの体の一部のようなものですから。」

 

「それでタレスは何を言おうとしてたのですか?」

 

「あ!そうだった。」

 

「ボクの鎌や他の人の属性付加についてなんですがカオスさんの氷魔神剣のように技をまるごと変えてしまうような力は普通はないんですよ。」

 

「そうなの?」

 

「私もそれは聞いたことがあります。

 属性付加はマナを使った攻撃時に本の些細なものを付け足す程度でそれ相応に使い分ける必要があると。」

 

「それをあそこまで変えてしまうということはカオスさんはマナ伝導力が高いということです。」

 

「マナ伝導力?」

 

「マナに限らずエネルギーが作用する場合、そのエネルギーは実際のエネルギーよりも下回る力しか発揮しません。

 場合によっては力は作用せず零にも。」

 

「簡単に言いますと仮にカオスさんとボクで魔神剣を放った場合、筋力や体格、放ち方、使用するマナなどの条件を同じにしてもカオスさんの技の方がマナの浸透率が高いってことです。

 これもバルツィエ由縁なのでしょうか。」

 

「それは分からないけど………

 バルツィエって関係あるの?」

 

「バルツィエの家のものは生まれながらにして高い魔力を持ちマナの操作能力はマテオ一と聞きます。

 いえ、ダレイオスでもあの人達に叶うものはいないでしょう。

 未だにダレイオスがバルツィエに攻め滅ぼされていないことが不思議なくらいです。」

 

「バルツィエがそこまで強いの?」

 

「バルツィエの血を引くものは今までも例外なく騎士団隊長クラスかそれ以上の力を保有してきてます。

 それも代を重ねるごとに強く…。

 狙われたら災害と思って諦めるのがダレイオスでの常識です。」

 

「………」

 

「レイディーさんの言葉ではありませんがバルツィエには気を付けましょう。

 マテオならどこで遭遇するか分かりません。

 知能がある分ヴェノムより厄介な存在には違いないでしょう。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「バイコーンです!カオス!」

 

「分かってる!氷魔神剣!」ザシュッ!

 

「ブルルッ!?」パキンッ!

 

「替わります!孤月閃!」ザンッ!

 

 

 

「ブルッ…!」バタッ。

 

 

 

「………あれ?今… 。」

 

「タレスの攻撃で倒せましたね?」

 

「ボクの攻撃で……?どうなっているのでしょう?」

 

「そういえばタレスをトーディア山脈で助けてからヴェノムやゾンビの止めは俺達が刺してたから。」

 

「いつの間にかタレスもヴェノムを倒せるようになったのですね。」

 

「………ボクがカオスさん達と同じ力を?」

 

「ここまでで戦闘もこなしてきたからタレスも相当強くなってるんだね。」

 

「………ボクはお二人に助けてもらわなければここにはいない存在なのでこの力のことは素直に喜びます。

 ですがカオスさんの話ではミストの人達も同じ力を?」

 

「いや、ミストの人達は違うよ?

 どうして?」

 

「カオスさん達に助けられたのは今のところボクとその人達だけですからこの力に目覚めたのは他にもいるのではないかと。」

 

「タレスだけだね。

 今のところは。」

 

「ボクだけ……。」

 

「何か思うところでもあるのですかタレス?」

 

「………この力を使える理由は間違いなくカオスさんとアローネさんのおかげです。

 ヴェノムに対する免疫とヴェノムに通用する力の発現。

 ですが同じ状況なのにボクと村の人達で違いがでるということは……。」

 

「でると何でしょう?」

 

「カオスさんはこのエサーリまでで何度か戦闘をこなしてボクも夜の特訓に付き合っています。

 何が原因でそうなっているかは分かりませんがカオスさんの持つその力は徐々に強まっているのではないでしょうか?」

 

「俺の力が!?」

 

「戦闘による修練なのか、それとも他に………そう、ボクを助けたような力を使うことによって強まったか………。」

 

「カオスの力が何かに目覚め始めているということですか!?」

 

「ボクも推測の域を出ないのでどうなるかは分かりませんがボクに起こっている変化とミストの村の人達に起こっていた変化の違いは説明を求められるとそうとしか考えられません。」

 

「………」

 

「その力の覚醒には何が関係しているかは分かりませんがカオスさんのその力はもっと解放すべきだと思います。」

 

「俺にあの力を使えってこと?」

 

「タレスそれは………。」

 

「助けられたボクが差し出がましいとは思いますがカオスさんがその力を完全に使いこなせれば恐らくボクのようにヴェノムに対して一方的だった戦況を逆転させられます。

 カオスさんが魔術を使うことがトラウマだというのはモチロン知っています。

 ですがカオスさんがその力を広められれば世界はヴェノムが現れてから近々訪れると言われる黙示録を回避することが出来るかもしれません。」

 

「………それは後でまた考えよう。

 今はクエスト中だよ。」

 

「ですが「タレス。」!」

 

「カオスもそれが本当ならする価値はあるのでしょう。

 けれど人の心の傷はそう簡単には癒せないのですよ。

 タレスは助けられましたがあの力は不安定なのは変わりません。

 次がタレスと同じようになるとは限らないのですから。」

 

「……そうですが。」

 

 

 

「今は分からないことだらけですし、落ち着いてゆっくり進んでいくだけでいいのですよ私達は。」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。