テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
ユミルの森 残り期日七十二日
トレント「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「ゴアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」
トレント達の咆哮が轟く。アローネ達を壁の上から引きずり落とそうと壁を攻撃しようとしている。
ウインドラ「いかん!!
次が来るぞ!!?
全員揺り落とされるな!!
どこかにしがみつけ!!」
ウインドラが他の五人に命令する。五人もそれに従いその場に伏せて落とされないように岩に掴まるが、
ミシガン「………………あ、あれ………?」
トレント達の二回目の壁への攻撃はいつまで経っても訪れることはなかった………。
アローネ「ど、どうしたのでしょうか………?」
タレス「次の攻撃が中々きませんね………?」
一度目のトレント達の突撃はタレスの作った壁を簡単に破りそうな程の威力があった。同じ攻撃を続けて受ければ壁はそれだけで崩壊するだろう。だがその次の攻撃が続けて放たれることはなかった。アローネ達の足場は微弱にだが揺れ動いてはいることからトレント達が暴れていることは確認できるのだが………、
ビズリー「………!!
見てください!!
トレント達が………!?」
アローネ「?
………………………、
………!!」
壁の下にいるトレントの群れは………、
お互いに隙間無く引っ付き………、
身動き一つとれずに絡まって動けないでいた………。
タレス「………こ、これは………。」
ウインドラ「トレント達が………互い同士が近付きすぎてすし酢目状態になってるな………。
これでは壁の最前線に立っているトレント達は腕を振って攻撃することもできないのだろう………。」
トレントは人の数倍の巨体を持ちそれがこの場に百数十体集まっている。それぞれは独自の意思を持ち連携などお構いなしに獲物と認めたアローネ達へと我先にと向かってきていた。
知性を持ち合わせずがむしゃらの特攻を仕掛けるだけのトレントだからこそこの状況が出来上がったのだろう。まさか
ピンチはチャンス、そしてピンチ、またチャンス。中心にトレントがいてそれを囲むようにタレスの作った壁がありその周りに密集しすぎて動けなくなったトレント達の群れ。アローネ達とトレントはここから両陣営攻撃の手が止まってしまう。アローネ達が攻撃を加えることができるのは中心のトレント達だけだが彼等を倒してしまうと内側からの壁の支えが無くなり外側からの圧力に負けてアローネ達が壁の内側に放り出されてトレント達の餌食となってしまう。かといって外側のトレント達を燃やそうとすると未だに集まり続けてくるトレント達と今度は内側から外側に壁が倒されて結局アローネ達はトレント達の群れの中へとまっ逆さまだ。状況は何も変わらない。ただ
ミシミシ………、
ウインドラ「何もせずにどうにか時間だけは稼げたな………。
だがどうする………?
ここでこいつらを足止めしておけば本来の俺達の目的は達成されている。
それならここでカオスがアンセスターセンチュリオンを倒すのを待って俺達はカーヤにレアバードで一人ずつ安全な場所かそれかアルターまで飛んでもらえばそれで俺達の仕事は完遂できる。
………わざわざこの状況から動かずともいいんじゃないか?」
アローネ「………」
ミシガン「そ、そうだよね………。
今だって結構やばかったしこれ以上ややこしくなりそうならこのトレント達はこのままここでじっとしてもらって方がいいかも………。」
タレス「まだマナには余裕がありますし今いる足場もまた更に強度を高めておいた方が良さそうですね。
そうしておけばトレント達に動きがあっても対処のしようが「タレス!」」
アローネ「待つなどという選択肢は選んではいられませんよ。
この森のトレント達がここまでの大数であることが判明したのです。
トレントを討つのに変更はありません。」
この状況においてアローネはまだトレント達に戦う姿勢を見せる。全員がこの盤面がどういった状況なのか理解している中でここからどう巻き返すと言うのか………。
ウインドラ「冷静になれアローネ。
らしくないぞ?」
タレス「そうですよ。
ボク達の仕事はカオスさんの邪魔になりそうなトレント達を引き付けておくだけなんですからそれはもう達成されているんです。
トレント達を殲滅するのはカオスさんと合流してからでも………。」
アローネ「そんな悠長なことを仰っていていいのですか?
カオスは
貴方達もヴェノムの主がどれ程危険な存在か分かっているでしょう………?
そんな敵にカオスだけに全てを任せておくのは仲間として間違っています。」
元々カオスを一人にする作戦に反対していたアローネはなんとしてもトレント達を片付けた後にカオスに合流しようと言い出す。トレント達がいなくなれカオスに合流することに何の問題も無くなるからだ。だがそれを、
ミシガン「でも私達がカオスのところに駆け付けても足手まといになるだけなんじゃ…………。」
アローネ「………」
カオスの元へと駆け付けたい思いもあるがミシガンの指摘も的を射ている。
カオス、アローネ、タレス、ミシガン、ウインドラの五人はこれまで共に戦ってきたがそれぞれの実力を比較してみるとカオスとの間で遠く果てしない溝ができてしまっている。カオスの時点に実力の高いであろうウインドラでさえも現在はカオスの力の半分も実力が足りてない。もしそれでアンセスターセンチュリオンにカオスが手こずっているようであるなら加勢に向かったところで逆にカオスを追い詰めてしまうかもしれないのだ。
アローネ「で、ですが今カオスも魔術の制限をかけられて満足に戦えないのです!
枷を付けられたカオスにアンセスターセンチュリオンとまともに戦うことができるかは「だったら」」
カーヤ「カーヤがカオスさんのところに行くよ。
それならカオスさんも助けられるでしょ………?」