テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
アインワルド族の住む村アルター 残り期日六十九日
カオス「………………はぁ………、
どうすればいいのかなぁ………。」
アインワルド族の住む村アルター クララ邸 夜 三日前
ラタトスク『俺達もアンセスターセンチュリオンの誕生に立ち会ったことがなかった。
奴がどうやってできたかは謎だったんだ。
それが今日のことで確信を得た。
奴が誕生するメカニズムは
アローネ「ジャイアントヴェノムと………?」
ウインドラ「ジャイアントヴェノムはギガントモンスターがヴェノムに感染してそれが時間経過で体内のマナが消費され肉体を維持できなくなって通常の感染個体と同様にヴェノム形態化して誕生するものだが………。
それと同じ………?」
ラタトスクがアンセスターセンチュリオンが生まれる方法がジャイアントヴェノムと同じだと言うがカオス達にはそれがどうも頭の中で結び付かなかった。どうしてそれがアンセスターセンチュリオンがジャイアントヴェノムと同じになるのか………?
しかしカオス達が考えていたジャイアントヴェノムが精製される仕方とは別にもう一つジャイアントヴェノムが誕生する方法が存在した。
ラタトスク『その方法でもジャイアントヴェノムは作られるがな。
でもそれだけじゃないぞ。
ジャイアントヴェノムが出来る方法は他にもう一つあるだろ?
ジャイアントヴェノムは
アンセスターセンチュリオンはつまり
アローネ「合体………!?」
ラタトスクが出した結論はアンセスターセンチュリオンはトレントの集合体とのことだった。トレントが複数合体すればアンセスターセンチュリオンが完成する。それは言うなればトレントの数だけいくらでもアンセスターセンチュリオンが増えていくということ。
ダレイオスのヴェノムの主の種類は九種類。それは変わらない。………が他のヴェノムの主が一種一体に対してアンセスターセンチュリオンに関してだけは一種で今のところ二体………。
ラタトスク『………………お?
………悲報だぜお前達………。
たった今ユミルの森の中に………、
アンセスターセンチュリオンが
タレス「三体追加………………!?
三体目が出現したのではなく………?」
アローネ「それも貴方の能力で感知したのですか………?
………ヴェノムの主がここで増殖するとは………。」
ミシガン「えぇ………?
ってことは何?
今アンセスターセンチュリオンが四体いるってこと!!?」
ウインドラ「あの化け物が四体………。
トレントでさえも中々やり辛い相手だというのにその上位互換種がそんなに………。」
一体増えただけで大騒ぎしていたカオス達だったが五体にまで増えれば今度は逆に静かになる。
それは単に彼等がこの状況を理解したのではなく理解するのを拒否しているからだろう。曲者揃いのヴェノムの主はどんなに強くてもカオス達は一体ずつしか戦ったことがない。変態百出のカイメラでさえも合計七つの変身を繰り返してはいたがそれはどれもカイメラ一体との戦いの話である。一個体にして圧倒的な力を持ったヴェノムの主の彼等はこちらが人数で勝っていても何のハンデも感じさせない程に戦闘力が並外れている。
そんな強敵の数がこのアインワルド族の住む地にてなんとその数これまでの五倍………。
一体はカオスが一人で倒してしまったので残りは四体なのだがそれでも数的には四倍で
ラタトスク『……あぁー………、
………また一体追加で生まれちまったようだ。』
最終的にこの日はこの六体目の個体が誕生してそれから増えることはなかった。結局ヴェノムの主はこれまでの五倍で収まるようだ。
アローネ「………これはもう手段を選んでいる場合ではありませんね………。
どうにかまたあの石壁を作ってアンセスターセンチュリオンを焼き払わねばアンセスターセンチュリオンが生産されるスピードに追い付けません………。」
ウインドラ「それがいいな。
ヴェノムの主が五体もいるのなら二体以上同時に出会うのは戦力的に部が悪い。
だったら仮に出会ったとしても先に一体を片付けられるようにあのアローネの作戦を今度はもっと上手く段取りを考えてから…「お、お待ちください!!」」
クララ「ラタトスクから話は聞きました!!
貴殿方はあれほど私達が忠告したというのに森の中で火をお使いになりましたね!?
ですから火は危険だと仰ったではありませんか!!?」
クララはカオス達に激昂する。森に入る前にクララからは再三に渡って火の術は禁止するという話は受けていたのだが、
カオス「お、俺は使ってないけど………。」
クララ「カオス様は宜しいのです!
カオス様はラタトスクからも約束を守ってくださったことはお聞きしました。
私が注意しているのは彼等です!!」
クララはアローネ達を睨み付ける。アローネ達はユミルの森で火を使ってはならないということを知らされておきながら火の魔術を使用して戦っていた。怒声を浴びる理由は十分にあるが、
タレス「ビズリーさんから一応許可はいただきましたよ。
ボク達も考えなしに使っていたんじゃありません。
ちゃんと
クララ「ビズリーが………?」
ビズリーの名を出した途端に怒るのを止めるクララ。居場所の特定は出来るようだがその際の会話の内容までは聞くことは出来ないようだ。その証拠にビズリーの名を出しただけで彼女の勢いが止まってしまった。まさか同族から許可を出すものが現れるとは思ってなかったようだ。
ラタトスク『…まぁ何にしてもお前達に頼るしかないんだよなぁ………。
火を使うのは極力避けてほしいが周りに配慮して使うのなら許可してやろう。
そして絶対にアンセスターセンチュリオンを全て討伐してくれ。
アンセスターセンチュリオンを………………森のトレント達を全て倒しきってこの地の平和を取り戻してくれ。』