テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~   作:モニカルビリッジ

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 ここでの一週間はあっという間に過ぎていく。毎日毎日同じことをして作業には飽いているというのに時間が流れるのは早い。人の体感はつまらないと感じている時は長く感じるものではなかったのか、そんなどこかでよく誰かが口にしていることが思い浮かんでくる。

 

 

 作業自体はつまらないと感じていてもそれ以上に今残されている時間がもう後少ししかないという焦りの方が大きいのだろう。精霊マクスウェルが世界を破壊すると言った期日までもう後一か月と十日と一日。その日が来てマクスウェルがカオス達がしてきたことの成果に不満があればこの星を砕くと言っていた。カオス達はカオス達なりに頑張ってきたつもりだ。精霊だってカオスの中でその努力を見てきたはず。ならばその努力に免じて世界を壊すことなんて止めてほしい。それがマクスウェルに伝わっているといいのだが………。

 

 

 それでもカオス達はそんな淡い期待に任せておくことはできない。例えマクスウェルがやはりこの世界は不要だと握りつぶそうとするとしてもカオス達はデリス=カーラーンに生きるものとして世界を守らなければならない。この世界を回って沢山の死なせてはならない人々との出逢いがあった。その出逢いを無駄には終わらせたくない。その想いはカオス達の心に深く刻み込まれている。依然として今の時間の不足を打開する策は思い付かないがトレントとアンセスターセンチュリオンを倒しきって残り十日程でブルカーンの地のヴェノムの主レッドドラゴンを倒すことが出来ればどうにか世界は………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アインワルド族の住む村アルター クララ邸 夜 残り期日四十一日

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ザアアアアアアアアアアアアアアアアア………!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クララ「暫くカオス達は作業を中止してください。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 アルターに戻る途中カオス達は雨に降られた。東のトレントの討伐が漸く完了し雨に降られたこともあって急ぎアルターに戻ってきたカオス達にクララがそう告げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオス「中止………?

 何でですか?」

 

 

タレス「そうですよ。

 どうして急にそんなことを………。」

 

 

 突然のクララの作業を中止するという勧告に納得ができず抗議する。

 

 

 しかしクララが中止するように言った理由が、

 

 

クララ「これから暫くこの森全域で()()()()()ようです。

 ですからこの雨が止むまでの間カオス様達は作業を中止になさってください。

 雨の日に森に出向くのは危険ですので。」

 

 

アローネ「大雨が………?

 確かに今雨は降られているようですが明日には止むのでは?」

 

 

クララ「いえ今度の雨は………『()()()()()()()()()。』」

 

 

ラタトスク『精霊としてある程度の気象も観測できる俺が説明する。

 この雨はこの前のように直ぐ止む雨じゃない。

 かなり長引くぞ。

 アインワルドでは一度雨が降ったら数日に渡って降る雨が多いんだ。

 この前のように一日で止んだ雨が珍しいくらいにな。

 今回の雨は………()()()()()()()()()()()()()()。』

 

 

ウインドラ「十日だと………?

 そんなに長くなるのか?」

 

 

ラタトスク『あぁ、

 だからお前達はここ暫く働き詰めだったことだし俺とクララで話し合った結果お前達には、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 十日の休息日をとってもらうことにしようと思う。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 カオス達にとってそれは最悪の善意だった。クララとラタトスクは知らないこととはいえ十日も仕事を休むことになるとこの地のヴェノムの主アンセスターセンチュリオンを倒しきったとしてもブルカーンの地のレッドドラゴンを一体残した状態で残り期日が来てしまう。

 

 

 後残り一体。ここまで来て後残り一体のレッドドラゴンが倒せずに世界はマクスウェルに………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミシガン「まっ、待って!

 雨が降っているからなんなの!?

 私達なら雨が降ってても気にしないでトレント達を「許可できません。」」

 

 

 

 

 

 

クララ「雨天時のトレントを侮ってはなりません。

 トレント達は()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 今日までは天気が荒れることもありませんでしたがこの雨でカオス様方が森に入ればこれまでの数倍の勢いでトレント達が襲ってくることでしょう。

 雨の日のトレントは獲物が通りかかるのを待っていた今までのようにはいかないのです。

 雨が降る日の彼等は………獲物を積極的に狩りにいくハンターです。」

 

 

ラタトスク『それにこの雨の中じゃ火の加減を調節するのにも一苦労しそうだぜ?

 弱すぎると雨に消されて強すぎると大火災だ。

 ここは俺達の言うことを聞いて大人しくしてな。』

 

 

 

 

 

 

カオス・アローネ・タレス・ミシガン・ウインドラ「「「「「………」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ザアアアアアアアアアアアアアアアアア………!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そういう訳にもいかない理由がカオス達にはある。この雨で十日も作業を停滞してしまえば期日が最後の日を迎えてしまう。敵の数は尋常じゃなく多い。それを時間が許す限り倒していかなくてはならない。そうしなければこれまでの旅が全て無駄になってしまう………。

 

 

 だと言うのにこの大切な時期に天候までもがカオス達の敵に回ってしまった。クララとラタトスクが指摘することは理解できる。中央と東の地でカオス達がアローネの作戦を実行に移した日はそれはもう視界に収まりきらない程のトレントが森の奥深くから次々と現れてきた。その勢いはカオスが作り上げた壁に乗り上げてくるのではないかと心配になる程でそれがこれから南と北西で作業を開始しようというタイミングで雨に降られて活発化するのでは今度こそトレント達は壁を乗り越えて襲ってくるだろう。そしてそれらを迎撃しようにも雨そのものがカーヤの火を弱めてトレント達を上手く追い払えないという悪条件も追加されてしまう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオス「…きょ、今日と明日は雨が強そうですけど少しでも弱まったらその時は「駄目です。」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クララ「この雨が降り続く限りは巫女としてアルターにいる者を貴殿方を含めて安全を確保することを優先させていただきます。

 

 

 

 

 

 

 よって本日から十日間貴殿方のアンセスターセンチュリオン討伐を禁じます。」

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