テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~   作:モニカルビリッジ

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十日間の足止め

アインワルド族の住む村アルター 残り期日四十日

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ザアアアアアアアアアアアアアアアアア………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 朝になると昨日から降り続く雨は少しだけ弱まったようにも見える。これならば多少濡れたところで構わずトレント達を狩りに行けるのではないか?そう考えて外に出てみるとアルターの入り口のところにはアインワルド族の見張りが立っていた。その見張りに近付いて外に出してくれと訴えるとそれはできないの一点張り。クララの話は既にアルターの者達全員に伝わっているようだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 十日間のトレント退治の中断。世界が破壊されるかもしれないという時間が無い時に十日も何もせずに拘留されてしまえばいよいよ世界の崩壊が視野に映る。他のヴェノムの主と戦っていた時は感じることがなかった焦りがカオス達を追い詰める。お復習するとトレントの軍団を無事狩りきれるであろうとする時間が南と北西部で二週間ずつの二十八日。そこからアンセスターセンチュリオンを倒すのに三日ほど。ほぼ一ヶ月を消費する大仕事だ。それだけであったら十日前後の期日の時間を残してブルカーンの地のレッドドラゴンを倒しにいける予定であったのだが現在はクララとラタトスクの言い付けにより後九日間はカオス達は動けない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 実質この九日間で何も進展が無ければ世界の命運は詰みだ。例えアンセスターセンチュリオンとトレント達を葬ったとしてもそれと同時にカオス達は、アインワルドは、そして世界中の人々が精霊マクスウェルの手によって宇宙の塵と消えよう………。他の主達を順調に倒し続けて稼いだ時間の余裕はただの降雨によって無くなってしまう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ここまで来て………、

 

 

 ここまで来てデリス=カーラーンは終わってしまうのか?ブロウン族のハンターが言っていたように世界は自ら終わりを望んでいるのか?カオス達が動かねば世界は滅ぼされてしまう。それだというのに世界は無情にもカオス達を見下ろして雨を降らせてその歩を止めてさせてしまった。こんな時、空から降り注ぐこの雨がカオス達には悪意を持った魔物の仕業なのではないかと疑いたくなる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この雨がどうにかならなければカオス達にはどうすることも………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クララ「…そんなに雨を眺めてどうなされたのですか?」

 

 

 

 

 

 

カオス「………」

 

 

クララ「そんなに雨を観察していても止むことはありませんよ。

 これまでラタトスクが予報を外したことは無いのです。

 カオス様方はこの雨が止む九日後までアルターでゆっくりと過ごしていただければその後は作業を再開されても私達は何も言いません。」

 

 

カオス「本当に駄目なんですか………?

 このくらいの雨ならそこまで俺達の作業が難しくなることは「駄目です。」」

 

 

クララ「昨日もお伝えした通り雨の日のトレント達は凶暴性が増します。

 晴れている時とは比べ物にならないほど素早く獲物へと迫り捕らえてしまうのです。」

 

 

カオス「そんなにですか?」

 

 

クララ「…いえ、

 少し誇張でした。

 素早く獲物へと迫るとは言いましたがトレント達の速度自体はそこまで加速はしません。

 走り続ければ距離を引き離すことはできましょう。」

 

 

カオス「だったら俺達は「しかし人の身であれば必ず追い付かれます。」」

 

 

クララ「トレント達が厄介なところはその生命力の高さ、要するに人でいうと持久力です。

 走る速度は遅くともずっと等速で追いかけ続けてくる。

 カオス様方が作業を開始する場所はこのアルターからはかなりの距離があります。

 いざトレントから逃亡を謀ろうとしたときアルターに戻ろうとしてもカオス様方六名の誰かが足を止めてしまえば直ぐにトレント達はカオス様達の元へと追い付いてきます。

 雨の日のトレントは本当に危険なんです。

 無茶をならないでください。」

 

 

カオス「………分かりました。」

 

 

 クララはカオスにこれでもかというほどトレントに対する脅威を力説してくる。そこまで言われればカオスの方も引き下がるしかなかった。

 

 

 

 

 

 

 だがそれでもカオスはこの現状をどうにかせずにはいられない。クララがカオス達の身の安全を思ってそう忠告してくれているのは分かるがそれに甘んじているばかりではこのアインワルドの者達も四十日後には………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クララ「……カオス様………、

 私、この間のお話の続きをお聞きしたいのですが………。」

 

 

カオス「この間………?」

 

 

クララ「カオス様がミストという村で育ちそこからマテオを旅してダレイオスまで渡ってこられたことまではお聞きしました。

 その後のダレイオスではどの様にこのアルターまで旅なされたのかを私はお聞きしたいのです。」

 

 

カオス「あぁ………、

 そういえば話が途中で終わってましたね。

 そんなに聞きたいんですか?

 ダレイオスに渡ってからは普通に他のところを回ってきただけなんですよ?」

 

 

クララ「えぇ構いません。

 私はカオス様のお話が聞ければそれで………。

 カオス様のようなダレイオスに初めて入国なされた方のお話なら他の部族達から聞かされるような所々の着色がないありのままを私は知りたいんです。

 …巫女としてこのアルターから離れられない私はカオス様のお話がとても楽しめる内容だったのでまたあの話の続きをと思ったのですが………、

 ………ご迷惑でしたか?」

 

 

カオス「………………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 こうも好意的にせがまれてしまっては無下にはできなかった。結局カオスはこの後クララと前回の話の続きを語ることになった………。

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