テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
アインワルド族の住む村アルター 残り期日三十九日
時間だけが過ぎていく。昨日は何もしない一日だった。
ザアアアアアアアアアアアアアアアアア……!!
昨日は弱まったと思った雨も今日は昨日と一昨日より勢いが激しい。これでは当然のごとくトレント退治は無理だ。
なので、
ウインドラ「八日後、
いかにこれまでの作業よりも手早くトレント達を狩り尽くすか対策を立てようと思う。」
皆でまた緊急会議を開くことにした。
ミシガン「って言っても私達この雨で作業を中止する雨から凄い数のトレントを倒してきたんだよ?
あれ以上の数を雨が止んでからだなんてどう考えても間に合わないよ………。」
カオス達は全員でそれぞれが全力で作戦に挑んでいた。それでも一日にトレントを倒すことができたのは四百前後がやっとだった。そんな実績で雨が止むとされる八日後にそれ以上の成果を望むのは正直な話不可能である。何か今の作業よりも効率的なトレントの討伐方法があればそれも可能なのだろうがそんな手があれば最初からカオス達はその方法でトレント達を倒していってるだろう。つまりはそんな手が思い付かないからこそカオス達はここで話し合いをすることになった。八日後の残り期日三十一日からトレントとアンセスターセンチュリオンを全て倒しきるのにかかるとされる目処はおおよそ三十日。カオス達はまだトレントとアンセスターセンチュリオンの他にもブルカーンのレッドドラゴンを倒さなくてはならない。それなのにここで精霊との約束の日を迎えてしまう。そうなってしまえばこれまでの旅が全て水の泡となって無意味なものになってしまう………。
アローネ「えぇ…、
ですから私達は………、
今動くしかありません。」
タレス「………それはクララさん達が禁じているのに今日作業を開始するということですか………?
でもアインワルドが何というか………。」
アローネの言葉の裏を読み取りタレスが諫めるかのように現況を口にする。クララが作業を中止するようにカオス達に言った以上そのことは他のアインワルドの者達にも伝わっている。だから勝手にカオス達の判断で作業を開始しようとすればアインワルド達はそれを止めようとしてくるだろう。中止の理由は雨によるトレント達の活性化だ。このユミルの森に住むアインワルド達は雨の日のトレント達の凶暴性を熟知していることだろう。話でしか聞かなかったがそれほどまでに雨天時のトレントは危険らしい。
ウインドラ「現実を直視すればアローネの言うことは正しい。
俺達には………世界には時間がもうあまり残されていない。
順調にいっていれば後残り十日というところで最後のレッドドラゴン討伐に挑めたものをこの大雨によってその予定が狂わされたんだ。
この雨さえ降らなければまだ俺達には世界の存続の可能性が見えていた。
しかしそれも十日の俺達の作業の停滞が発生してしまえば完全にその可能性が無くなってしまう。
カイメラの時のように都合よくグリフォンが飛んでくるようなことは無さそうだ。
よしんば数日だけでも残されていればブルカーンの地で俺やカオスが雷撃でも放って誘き寄せて倒すこともできるのだろうがその僅かな時間さえここで消えてしまいそうだ。
何か今からでもやれることだけのことはしなくては………。」
ミシガン「一日だけでも作業をすることはできないのかな………?
どこかの日で雨が弱まったりとかして………。」
タレス「多分それはもう無いでしょうね。」
カオス「もう無い?」
タレス「昨日クララさんに聞いてみたんですよ。
アルターの中で暇だったもので。
それでクララさんからラタトスクが言うにはその雨の弱まる日があるとしたら昨日だったと言われたんです。
今日から八日間はこれからもっと雨が強くなるそうですよ。」
ミシガン「えぇー………、
じゃあ仮に許可がとれそうな日が過ぎちゃったってこと………?」
ウインドラ「そのようだな………。」
アローネ「それでも私達はやらねばなりません。
一日でも早くこの作業を終わらせてブルカーンの地のレッドドラゴンを………。」
ウインドラ「そうは言うがではどうするんだ?
俺達が強硬突破して作業を開始したとすればアインワルド達から厳しいお叱りが飛んでくるぞ?
そうなった時雨が止んでからもこれまでのように作業が続けられるとは思えん。
最悪もっと長く中断を言い渡されることも考えられる。」
ミシガン「何それどういうこと?」
ウインドラ「もし俺達が好き勝手に作業を再開していらん負傷を負って帰ってきた時にはその怪我が治って万全な状態になるまでは作業を中断するよう命令されるかもしれんということだ。
………どうにもここのアインワルド達の連中は何かと理由をつけて俺達を………、
…と言うより
カオス「!」
ミシガン「カオスを何で………?」
タレス「…この前のあの話のことですか?
ですがあれはそんなに本気には………。」
ウインドラ「していない………とは俺も思っていたところなんだが巫女だけはその気があるようにも見える………。」
カオス「…もしかして見てたの………?
昨日のあの………。」
ウインドラ「この村にいるとよくお前と巫女が一緒にいるところを目撃するからな。
というか巫女にお前の行き先を聞かれたことも度々だ。」
カーヤ「あ………、
それカーヤもある………。」
アローネ「何ですって………!?」
ミシガン「あの結婚とか恋人とかの話クララさんが本気だってこと………!?
だって私達はまだこの村に来て一ヶ月くらいしか………。」
ウインドラ「期間を気にしてそういう関係になれないと断られるのならその期間を延ばしてその問題を解消しようとしているのかもしれない。
一緒にいる時間が長くなれば自然とお互いに距離感が縮まってそういう関係になることもあるだろう。
…こういう時間に追われている時でなければそれでも
今は世界が優先だ。」
カオス「(………ん?
よかった………?)」
ウインドラ「そんなことよりと先ずは作戦だ。
アローネ、
何か思い付いたのだろう?
それを話してみてくれ。」
この後アローネから聞かされる策を実行することになるのだがそれによってカオスはある一つの妙案を思い付くこととなるがそれはまだ