テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
ユミルの森 丘 残り期日三十八日
ザザザアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!
カオス「『グランドダッシャー!!!』」ドゴゴゴゴゴゴゴゴゴッッ!!
指定していたポイントでカオスは雨明けに作業を開始できるように岩の砦を建造する。
アローネ「いつ見ても壮観ですね………。
これほどの頑丈な壁を一瞬にして作り上げてしまうとは………。」
カオスにとってはこんなものを作るのは手足を軽く動かすようなものだ。精霊マクスウェルが憑依してマナを吸収し続けていることもあってマナは有り余るほどある。だから実際カオスにとってはこの岩壁を作り上げるのに使う労力は
カーヤ「…前から気になってたけど………その魔術ってカーヤ、カオスさん達以外が使ってるのを見たことがない………。
それってマテオとかでは普通に皆できる術なの………?」
カオスが使った地の上位魔術グランドダッシャーを見てカーヤがそんな質問をしてきた。
カオス「これ?
この術はタレスが編み出した術なんだよ。
俺はそれを見よう見まねで使ってるだけなんだ。」
二ヶ月と少し前まではカオスは魔術を使うことさえ畏怖していたが過去に囚われていた自分を見つめ直しそれを克服した。それによって今ではどんな魔術でも自由に使用することができるようになった。呪文と魔術の名称さえ知ることができればそれを即座に使えるのだ。常人であれば適性などによって使える属性が限られているがマクスウェルが憑依していることもあってカオスには適性という概念がない。基本六属性全てに適性があるという状態だ。
アローネ「私とタレス、ミシガン、ウインドラ………それからレイディーという女性がいるのですがその四人はあることを切っ掛けに一つの属性に完全耐性が付与されたのとその一つの属性の術しか使用することができなくなっているのです。
ですがその一つの属性の強力な力を受けると一時的に潜在的な能力が上昇します。
その際に私達は今カオスが使用したような世間では知られていない未知の魔術が記憶として流れ込んでくるようです。
私達の術もそうやって修得することができました。」
カオス「今俺達が使える術はミシガンが水の魔術でスプレッドとタイダルウェブ、タレスが地の魔術でロックブレイクとグランドダッシャー、ウインドラが雷の術でサンダーブレードとインディグネイションって技が使えて………。」
カーヤ「………?
アローネさんは………?」
アローネ「…私は………………、
………………私はまだ新たな術は使えませんよ。」
カオス「………あれ?
そうだっけ………?
アローネもなんか使えるようになってなかったっけ?」
アローネ「私の術は今のところ
カイメラ戦では私だけカオスから強くしてもらっておりません。
ですからカオスは私にも早く皆と同じように………。」
カオス「………ああぁ―………、
そういえばそうだったかも。
あの時はカイメラとの戦いに夢中で気付かなかったし皆も一ヶ月ぶりに会ってから大分強くなってたからてっきりアローネももう強くしてるもんだと思ってたよ。
ごめん。」
アローネ「いえ、
私も深くは気にはしていませんでしたので…。」
カオス「…それでどうしよっか………?
今ここでする?」
アローネ「はい………、
………と言いたいところなのですけど今は止めておきましょう。」
アローネはカオスの提案を断った。自ら言い出したことだというのにどうしたのだろうか。
カオス「え?
何で?」
アローネ「今は風が強いですしこのような天候でカオスの術を使えば余計に天気が荒れそうだからです。
それで雨が長引きでもすれば更に私達の果たさなければならない仕事が滞りでもすればことですから………。」
カオス「そういうもんかなぁ………?
逆にこの雨を魔術で吹き飛ばせそうなもんだと思うけど………。」
アローネ「カオス………、
貴方の使う魔術は世界中に影響を及ぼしかねないとをお忘れですか?
仮に今はそれで雨を吹き飛ばすことができたとしても気圧の変動で次の雨がその分早まることも考えられます。
この雨が上がったとしてもまだ最低二週間は今の仕事が続くのです。
安易に天候を左右させるようなことは慎みましょうか。」
カオス「って言われると俺はアローネを強くしてあげられるの?」
アローネ「ここでのヴェノムの主討伐が天候に影響を与えてはいけないだけでここでの目的が果たせた時はお願いします。」
カオス「あぁそうかそうなるよね。
分かった。
じゃあその時はやってあげるね。」
アローネ「はい宜しくお願いします。
………フフッ。」
カオスとヴェノムの主を討伐し終えたタイミングでウィンドブリズでウインドラ達を強くしたあの手法をアローネに施す約束を取り付け彼女は静かに微笑んだ。アローネはあの時からずっとそのことを待地続けていたのだろう。しかし中々それを言う機会が巡ってこなかったこともあって言い出せずにいた。
カオス「(本当だったら俺が真っ先に気付いてあげなきゃいけなかったことだよなぁ………。
俺が元々人に魔術を撃つことを躊躇っていたからアローネも言えなかったんだな………。)」
魔術で誰かを攻撃することに抵抗があったカオスはオサムロウから言われてダインとの修行と祖父との再開で乗り越えることができた。乗り越えるまでの過程で仲間達には随分と迷惑をかけてしまった。そのかけ続けてきた迷惑分はタレス達には少しは返せたとは思うがアローネにはまだ返せていない。
カオス「(ここでの子とが終わったら直ぐにアローネに………)「……それってカーヤにはできないの………?」」
カーヤ「………多分今カーヤはアローネさん達と同じ体になってるんじゃないの………?」
カオス・アローネ「「え?」」
カーヤ「…カーヤもカオスさん達の何か役に立ちたい………。
それにはカーヤもカオスさんみたいな強い力が欲しい………。」
カオスとアローネの話を聞いてカーヤがそう言い出す。
カオス「ええっと………カーヤはアローネ達とは違うって言うかその………。「………言われてみればできるかもしれませんね………。」え……?」
アローネ「この前ビズリーさんとダズさんにカオスが洗礼の儀を行ってから彼等がこれまで洗礼の儀を行った方々と様子が違っていました。
それまでの方々は洗礼の儀の後で使用できていた魔術が使用できなくなると言うことはありませんでしたが彼等は私達と同様一つの属性の術しか使えなくなっていました。
私の仮説ですが今のカオスが行う洗礼の儀は今まで人に与えていた力の性質が変化しているのではないかと思われます。」
カオス「俺がかける術が変わったってこと………?」
アローネ「えぇ、
そうとしか考えられません。」
カオス「……どうしてだろう………?
特に今まで通りにしてきたつもりなんだけどなぁ………。」
アローネ「何故そうなったのかは思い当たるすれば………残り百日を告げてきたマクスウェルが関係しているのではないかと………。」
カオス「マクスウェルが?」
アローネ「………普段はラタトスクのように表には出てこない彼ですが彼が指定した日の残り百日でカオスとダインさんに語りかけてきたのですよね?
それはただ残りの時間をカオスに教えるためだけに出てきたのではなくカオスの中で彼がカオスの力を進化させているのではないでしょうか?」
カオス「力が進化………?」
アローネ「彼は私達に自らの力の一部を与えました。
彼によって与えられた力はカオス自身が誰かに与える力と比べると欠点はあるものの魔力の幅に関しては大きく上昇しました。
攻撃の一点においては私達はバルツィエすら超越しているのです。」
カオス「それは………セレンシーアインでもミシガンがランドールを圧倒してたしね………。」
アローネ「……カオスの術の性質の変化はマクスウェルが私達に急ぐように促しているのではないかと思います。
マクスウェルは今の私達の成果に不満があり世界を破壊する方向で考えていてそうしたくなく前に不用意に与えてはならない力と言いながらもその禁を自身で解きカオスを通して他の人々に分け与えるという形で………。
端的に言うのなら今ならカオスが望めば私達と同じ力を持つ人々を数多く増やすことができます。
期限に追われてはいますがカオスの術の性質の変化はダレイオスの人々の戦力を増強するのに貢献するわけです。
この話が事実であった場合アンセスターセンチュリオンとトレント達をアインワルドの方々と共に倒してしまうこともできるはずです。」