テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
ユミルの森 夜 残り期日三十八日
………チョン………、
………チョン………チョン…………
………………チョンチョンチョン………
カオス「………う、…………んんん…………?」
何かが顔をつつく感覚がしてカオスは目を覚ます。目が覚めて最初に視界に入ったのはカーヤだった。
カーヤ「こんなところで何してるの………?」
カオス「こんなところ………?」
カオスは体を起こして辺りを見渡す。
ザアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア………!!!!
カオスの周りには遠くの景色を遮る木々の森と空から降りしきる雨によってできた水溜まりがあった。カオスはその水溜まりの中で眠っていたようだ。何故自分はこんなところで眠っていたのか。それを思い出そうと記憶を辿っていけば………、
カオス「!!
アローネ!!?
アローネはどこ………!?」
カオスの記憶には自分とアローネとカーヤでユミルの森へと出向きトレント達を集めてくる作戦を実行しその作戦の最中にアンセスターセンチュリオンと遭遇してしまい襲われてレアバードが撃墜された。そしてアローネを守ろうとしてカオスは背後のトレントに突き飛ばされて気絶しアローネがトレントとアンセスターセンチュリオンに………、
カーヤ「?
アローネさん………?
………アローネさんなら………、
そっちの方で寝てるよ?」
カオス「………へ?」
カーヤが指を指した方向にはアローネが倒れていた。記憶が途切れる前と同じ格好であった。その傍らにはレアバードもあった。
………そしてその奥には………、
原型が跡形もなく
カオス「………カーヤが助けてくれたのか………?
俺達がアンセスターセンチュリオンに襲われて気を失って………そこにカーヤが来てアンセスターセンチュリオンとトレント達を………。」
状況を見極めるためにカオスは自分達が何故無事だったのか確かめるべくカーヤにそう質問した。二人が奇跡的に無事だった可能性としては気を失った直後にカーヤが駆け付けてトレントとアンセスターセンチュリオンを撃退した。そう考えるのが自然だろう。一瞬カーヤがカオスを起こした際に彼女もこの状況を分かりかねているからこそあのように起こしたのではないかとも思ったがやはりカーヤがトレント達を倒したとしか考えられない………。
カーヤ「カーヤは………
カオス「…………え?」
カーヤ「カーヤは言われた通りにトレント達を集めてきただけでここに飛んできたの………。
そしたらここで寝てるカオスさんとアローネさんを見付けたから今さっき来たところ。」
カーヤはトレントとアンセスターセンチュリオンのことは知らないらしい。ここに駆け付けてきた時には既にトレントとアンセスターセンチュリオンは倒されていたようだ。
カオス「………それじゃあトレントとアンセスターセンチュリオンは誰が………?」
カーヤ「カオスさんがやったんじゃないの………?」
カオス「俺が………?」
カーヤ「うん………、
ここに飛んできたのはこの辺りで
きっとカオスさんが魔術をトレント達に使ったんじゃないかって思ったからここに来たの。
そしたらカオスさんとアローネさんとあそこのトレント達がいたの。」
カオス「………俺は………何も………。」
自分の記憶では自分が気絶したことだけは覚えている。その証拠に背中から感じる痛みはトレントによって加えられたものだ。自分はこの背中に一撃を受けて気絶させられた。自分である筈がないのだ。
カーヤ「じゃあアローネさん………?」
カオス「………アローネは………。」
今この森にいる人物はここにいるカオス、カーヤ、そしてアローネしかいない。その内のカオスとカーヤがトレント達を倒していないという。
ならばアローネしかいないのだが………、
トレント「「「「「ゴアアアアアアアアアアアアアッ!!!!」」」」」
カオス「!?」
この現状の謎を究明しようとしているとカオス達の後ろから猛り声が上がる。
カーヤ「………そういえばトレント達を連れてきてる途中だった。」
カオス「カーヤもトレント達を引き連れてきてる途中だったね!」
カーヤ「どうするの?
戦う?
アローネさんも寝てるし。」
カオス「そんな場合じゃないよ!
アローネも怪我してるからカーヤはレアバードに乗ってアローネをアルターまで運んで!」
カーヤ「カオスさんは?」
カオス「俺はレアバードを操縦できないから走ってカーヤを追い掛けるよ!
アルターまで道案内お願い!」
カーヤ「うん………。」
カーヤはレアバードを起動させ発進する準備を始める。カオスはもう一機のレアバードをウイングバッグに収納してカーヤに渡しアローネをカーヤのレアバードに運び込もうとして………、
カオス「………!?」
カーヤ「どうしたの?」
カオス「………アローネの………、
怪我が治ってる………?」
カーヤ「カオスさんが治したんじゃないの?」
カオス「いや………本当に俺は何もしてないんだよ………。
トレントのこともアローネの怪我も治したりしたりも………。」
アローネが怪我を負ってたのを見たのはほんの数秒であった。それなら単に打ち所が悪く気絶していただけで傷を負っていたかどうか怪しく思えてきた。
カオス「(………見間違いだったのか………?
確かにアローネの額から赤い血が出ていたようにも見えたんだけど………。)」
カオスとアローネがどれ程の時間気絶していたか分からない。その気絶している間に不可解な謎が発生した。
トレントとアンセスターセンチュリオンが誰によって撃退されたのかとアローネの傷を誰が治療したか………。
カオスは結局この疑問の答えを