テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
アインワルド族の住む村アルター 民家 夜 残り期日三十八日
ミシガン「何それ………。」
タレス「カオスさんもアローネさんも気絶していて起きたらトレントとアンセスターセンチュリオンが倒されてたんですか………?」
ウインドラ「カーヤが倒したんじゃないのか?」
カーヤ「カーヤは何もしてない………。
カオスさんとアローネさんが倒れてたところに行っただけ。」
ウインドラ「では一体誰が………?」
カオスの話を訊いてタレス、ミシガン、ウインドラの三人も疑問の表情を浮かべた。状況だけ聞けば何者かが二人を助けたことにはなるがトレントやアンセスターセンチュリオンが徘徊する危険な森に一体誰が………?
アローネ「…………う、ううん………?
………ここは………?」
カオス「!
アローネ!」
先程までの状況を三人に話終えた直後アローネの意識が覚醒する。
アローネ「カオス………?
ここは………?
私はどうなって………?」
ウインドラ「何も覚えてないのか?
お前とカオスの二人はアンセスターセンチュリオンに襲われたようだが………?」
アローネ「!!
そうでした!!
カオス!
アンセスターセンチュリオンはどうなりましたか………!?」
カオス「え、ええっと………。」
このアローネの発言でアローネ以外の五人はもしもの可能性が消滅したことを察した。トレントとアンセスターセンチュリオンの両方を倒したのはカオスとカーヤではないのなら
やはりあの森にはカオスとアローネとカーヤのさんにんの他に誰かがいたのだろうか。
ウインドラ「アンセスターセンチュリオンはどうやら倒したようだぞ。
お前がこうして無事なのがその証拠だ。」
アローネ「!
………では私はあの攻撃で気を失って………。
カオスとカーヤに助けられてここまで運んでいただいたのですね………。
………すみませんカオス。
私が愚かなばかりにカオスにまで余計な手間をかけさせてしまって………。」
カオス「いや俺の方こそ後ろに乗ってたんなら周りをよく見ておくべきだったよ。
ごめん………。」
アローネ「いえカオスは私の無茶に付き合っていただいただけで何も悪くは………。」
二人してお互いを庇い合う。もし今回の悪所を見付けるとしたらアンセスターセンチュリオンやトレントが雨によってどれ程狂暴性が増していたのかを認識していなかったことだろう。
カオス「…アローネじゃなかったのか………。
じゃあ一体誰がアンセスターセンチュリオンを………。」
アローネ「?
カオスが私を運んで下さったのですよね?
カオスがアンセスターセンチュリオンを倒したのではないのですか?」
カオス「ううん、
俺じゃないよ。
俺もアローネと一緒に気を失ってたんだ。
カーヤも俺達二人が気絶してるところに来てはくれたんだけどカーヤも違うみたい。」
アローネ「…では私とカオスはどうやって助かったのでしょうか………。
あの森には私達の他に人はいませんでしたし相手はヴェノムの感染個体で普通の方にあれを倒すことは………。」
ミシガン「私達も今そのことを話してたの。
なんか変な話だよね。
カオスとアローネさんの二人が気絶してる時に誰かが助けてくれてカーヤちゃんが来たときにはいなかったなんて………。」
タレス「ラタトスクも今ユミルの森にいるのはカオスさん達の三人だけだと言ってました。
他にいるとしたらこのアルターにいたボク達とアインワルド族、それからマクベルだけのようです。」
ウインドラ「森にいた三人が全員アンセスターセンチュリオンの姿は確認しているがその中の誰も奴の討伐に関与していないと言う………。
話が面倒なことになったな。
カオス、
一つ尋ねるがアンセスターセンチュリオンに襲われてからお前の意識が戻るまでどのくらい時間が経過していたか分かるか?」
カオス「時間………?
………そんなには経ってなかったと思うけど………。」
カオス達が奇襲にあったのはもうそろそろアルターに戻ろうかとしていた時である。その時には空も雨模様とは関係なく時間帯的に暗くなり始めていた。そして気絶してからも空の色はそんなには変わっていなかった。
カオス「………多分一時間も経ってなかったと思う………。
そこまで長く気絶はしてなかったはずだよ。」
ウインドラ「そうか………。
ということはお前が
それもトレント達も纏めて。」
ミシガン「そんな強い人がいるの?」
タレス「いたとして何でカオスさん達を助けていなくなったんですか?」
ウインドラ「………実はな。
カオス達がいない間に俺達は共鳴修得の特訓をしていた訳だがその時に興味深いことがあったんだ。」
カオス「興味深いこと?」
ミシガン「あぁ、
あのラタトスクの宇宙の話のこと?」
アローネ「宇宙の話………?
ラタトスクがそのような話をされたのですか?」
ミシガン「うん、
そうなの。
結構これが衝撃的でねぇ………。
話せば色々と長いんどけど………。」
ウインドラ「確かにその話も興味深かったが俺が話したいのはその話じゃない。
俺が話したいことはカオスやクララ殿のようなシャーマンは憑依されている本人が無意識の内でも活動できると言うことだ。」
カオス「どういうこと?」
ウインドラ「前にクララ殿はあまり魔術を使うことができないと言っていただろう?
あれは使った後に疲労に襲われて眠気が来るそうなんだ。
今日俺達が共鳴の特訓をしているのを見てクララ殿が共鳴の手本を見せてくれたんだがその直後に意識がラタトスクに変わってそれからラタトスクと暫く話し込んでたんだ。
そして話が終わるとラタトスクはクララ殿の体を休ませると言ってきた。
クララ殿の意識はその時点で既に無かったらしい………。
………お前達二人を助けた者はアンセスターセンチュリオンを瞬く間に倒してその場に姿を見せなかった人物………。
精霊マクスウェルがお前の体を動かしてお前達を救ったんじゃないか?」