テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
アインワルド族の住む村アルター 朝 残り期日三十七日
カオス「………おはよう………。」
アローネ「おはようございます。」
ウインドラ「………」
カオス「…昨日はごめん。
ちょっと気が立ってたよ………。」
ウインドラ「いや俺の方こそ憶測でものを言ってしまったな。
お前からしたらマクスウェルに助けられたなどと到底考えたくはないことだろうに。
俺の配慮が欠けていたんだ。」
カオス「俺が大人げなかっただけだよ………。
ウインドラは可能性の話をしていただけだったのに………。」
アローネ「結局何だったのでしょうね………。
私達が意識を失っている間に一体何方が私達の代わりにアンセスターセンチュリオンとトレントを………。」
ウインドラ「その件はもういいだろう。
これ以上深く考えても当事者が分からないのであれば答えなど出てくることはない。
それよりもこれからだが………。」
カオス「うんそうだね………。」
昨日はカオス達の頑張りでトレント達を目的地にまで誘導することができた。後は雨が止み次第トレント達の一斉討伐の日が来るのを待つだけだが、
ウインドラ「とりあえずは昨日の経過をクララ殿のところに行って報告してみてはどうだ?
昨日はトラブルで話すことすらできなかっただろう?」
カオス「あぁ確かに………。」
アローネ「私のせいで報告が遅れてしまいましたね………。
本当に「謝るな。」」
ウインドラ「お前達はできるだけの仕事はやりきったんだ。
本来は昨日も俺達はこの雨の中で何もせずに待つしかできなかったと言うのにお前達は現場へと向かう許可を獲得して三人で実績を残してきた。
それで十分じゃないか?」
カオス「ウインドラ………。」
アローネ「ここは素直にそのお言葉に甘えることに致しましょうかカオス。」
カオス「そうだね。
あんまり謝ってばかりでもウインドラ達も困るだろうしね。」
ウインドラ「分かってるじゃないか。
謝るのならお前達と一緒に行かなかった俺達の方だろ。
お前達が昨日の事故の時に俺達さえ側にいれお前達を危ない目にあわせずに済んでいただろう。」
カオス「昨日のは………、
………止めようかこの話。
いつまで話してても同じだろ?」
ウインドラ「………フッ、
そうだな。」
アローネ「では参りましょうか、
クララさんのお宅へ。」
……………………………………………………………………
アインワルド族族の住む村アルター クララ邸
ラタトスク『(………なぁクララ。)』
クララ「(何ですか?)」
ラタトスク『(………昨日の話なんだがな………。)』
クララ「(昨日の………?
カオス様方がアンセスターセンチュリオンに襲われたことですか?
私も昨日はいつの間にか寝ていたようなので詳しくは………。)」
ラタトスク『(レイジングミストなんて大技を気軽に使うからだぞ。
……じゃなくて昨日あのガキ達が襲われた時間帯辺りにユミルの森から………、
………!!)』
クララ「(ユミルの森がどうかしたのですか?)」
ラタトスク『(…何でもない。
どうやらそのカオス様が来たみたいだぜ。)』
クララ「(え………!?)」
コンコンッ、
アローネ「失礼致します。」
カオス「おはようございます。」
ウインドラ「失礼する。
昨日の進捗を報告に来た。」
クララ「!!
お、おはようございます。
今朝はお早いお目覚めですね。
てっきりもう少しかかられるかと思いましたが………。」
アローネ「昨晩は申し訳ありません。
私の不注意でアンセスターセンチュリオンに襲われてしまって………。」
カオス「作戦自体は成功したんですけど最後の最後で失敗しちゃって………。」
クララ「まぁ………、
……やはり雨天時にユミルの森へ向かわれるべきではなかったかもしれませんね。
今こうして無事ではあったようですが最悪の事態を招いていたことも考えられるのですよ?
これからはもう無茶なことはなさらないでくださいね?」
カオス・アローネ「「はい………。」」
無理を言って作戦を実行することを許されたのにその作戦中に予期していた筈の危険に遭遇したカオス達であったがクララからはそこまで強くは叱責されなかった。何かとこのクララという女性はカオス達に対しての判決が甘い気がする。と言うよりかはカオスが絡むと途端に判断がカオス寄りになる。
ウインドラ「…クララ殿、
たった今誰かと話をしていなかったか?」
クララ「え……あぁはい………。
ラタトスクと少々お話を………。」
アローネ「ラタトスクと………?」
この部屋に入る前にカオス達は彼女の父親のケニアと会い彼からクララは私室に
クララ「はい、
話をしていた……と言ってもそれほど長い話はしておりませんでした。
カオス達方がいらっしゃるほんの数分ほど前にラタトスクが昨夜のことで気になることがあるようだったので………。」
カオス「俺達に何か関係していることですか?」
クララ「…いえぇ………、
それすらまだ私も聞かされて………。
………ラタトスク、
カオス様もいらしていただいたのですから貴方の感じたことを話してみてはどうですか?
昨晩貴方は何を感じとったのですか?」
カオス・アローネ・ウインドラ「「「?」」」
ラタトスク『……あぁ悪いな。
ありゃ、俺の
カオス「気のせい………?」
アローネ「何が気のせいだったのでしょう………?」
ウインドラ「そもそも何があったんだ?」
クララ「そうですよ。
ユミルの森で一体何があったのですか?」
ラタトスク『だから何も無かったんだって。
なんかアンセスターセンチュリオンが一体減ったぞ、って言おうと思ったんだよ。』
カオス「あぁ、
そういうことですか。」
ウインドラ「ラタトスクにはトレントやアンセスターセンチュリオンの数を把握する力があるんだったな。
もしやそのアンセスターセンチュリオンが
ラタトスク『!?
………いや、
残念だが俺に分かるのはマナの鼓動だけだ。
それで昨日突然アンセスターセンチュリオンが一体消えたからお前達が倒したんだろうよってクララに教えようとしてたんだ。
昨日はお前達に共鳴を教えてやる筈がこいつさっきまで寝坊してやがったからな。』
クララ「!?
ここで私に振るんですか!?」
ラタトスク『だってそうだろうが。
お前が面白そうだからってちょっかいかけに行って教えることになったのに寛仁のお前が疲れて寝てるとか話にならねぇぞ。』
ウインドラ「…だから先程はカオス達にあまり強く忠告しなかったのか?
自分も昨日俺達との約束をすっぽかしてしまったから………。」
クララ「なっ!?
そういう訳では………!!」
ラタトスク『(上手く誤魔化せたか………。
一瞬ヒヤヒヤしたぜ………。
………一見すると昨日の三人やあのバルツィエの娘と纏っているマナは似ているが………、
この間クララがカオスから聞き出したこいつらの旅の始まりを聞いても
こいつだけは他の奴等とは何かが違う………。
こいつのマナは巧妙に隠されているがこのマナはまさか………。)』