テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~   作:モニカルビリッジ

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雨が降るのなら…

アインワルド族の住む村アルター 残り期日三十五日

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マクベル「ははぁ………。

 これはこれはとても重大な相談を持ちかけられたでやんすねぇ。

 この件は俺っちの小さな脳みそじゃあ解決してあげられそうにないでやんす。」

 

 

カオス「そうか………。

 そうだよね………。」

 

 

 藁にもすがる思いでマクベルに話をふったがやはりいい話は聞けそうになかった。

 

 

マクベル「お客さん達がどうしてそこまで早くにここでの仕事を終わらせたいのかは知らないでやんすけどお客さん達なりの事情があるでやんしょ?

 俺っちもこの間助けられた恩を返せるかと思いやしたがすんません。

 俺っちにはいい案が纏められないでやんす。」

 

 

 そう言ってマクベルは頭を下げる。相談された立場であるのにそこまで親身になって一緒に作戦を考えてくれただけでも有り難いのに頭を下げさせるのはなんとも忍びない。

 

 

カオス「そんないいですよ。

 顔を上げてください。

 俺達がただせっかちなだけなんですから………。」

 

 

 本当のところは違う。ここでの仕事を早期に終わらせたいのはこことブルカーンの地のヴェノムの主を倒さねば世界の行く末が決定してしまうからだ。無用な混乱を避けるために時間が有限であることは伏せてそこまで焦っていはいない体を装ったがここで何も良案が思い浮かばないのはかなりの焦燥感に襲われる。

 

 

 何か………、

 何か良い策は無いのか………?

 この雨の間にトレント達を集めておく策は………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マクベル「雨が降って火の魔術の加減が難しいっていう問題よりもトレント達が凶暴になって手に負えないって状況の方が現実問題面倒な部分なんでやんすよね?」

 

 

カオス「…そうですね………。

 雨の降ってる間はトレント達も普通のモンスターと同じ様に動き回るしそんなトレント達を倒す方法は最後には火の魔術しか手がないですし………。

 トレント達を集めてから壁を作って包囲しておくのも森を不必要に荒らしそうでラタトスクに怒られそうですし………。」

 

 

マクベル「ハハァ!?

 ここまでヴェノムに感染したトレント達が繁殖しまくってそこを気にするんでやんすか!!

 もう十分ヤバイでやんしょこの森!」

 

 

カオス「そうは言いますけどここには世界にとって大事な世界樹カーラーンもあるからある程度は森という形を残しておきたいんですよ。

 木々が少なくなればその分このアルターも外から人が出入りしやすくなりますしそうなってしまうとアインワルドの人達が隠し通してきた世界樹の存在が他の部族の人達の目にも止まることになるかもだろうし。」

 

 

マクベル「う~ん………。

 トレント達を森を傷付けずに一気に倒す方法………。

 雨が降ってトレントが凶暴化してあっちこっちに行ったり来たり………。

 トレントから森に火が回るのは避けたい………。

 でもそれだと時間がかかりすぎる………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ………なんか()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()やんすけどね。

 流石にそんな大きな穴掘ってる時間もないでやんしょ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオス「………………地下………………?

 ………………空間………………?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マクベル「昔からヴェノムに対して使われてる対処方法でやんすよ。

 ヴェノムは時間が経てば勝手に消えるでやんすから皆穴掘ってはそこに落としてきたでやんす。

 でも流石に千体を超すトレント達を落とせるほどの大穴なんて何人がかりでやっても数ヵ月は「それですよ!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオス「どうしてこんな簡単なことを思い付かなかったんだ………。

 地上が荒れるのが駄目なら()()()()()()()()()いいじゃないか!

 地下を作れればトレント達も一纏めに集めておけるしその穴を壁で囲ってしまえば火が森に燃え移ることもない!

 おまけに地下で作業ができるなら火の手加減だって要らない!

 思う存分トレント達を燃やすことができる!!

 

 

 しかも!!

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()!()

 その作戦は雨が降っている今だからこそ活きる!!」

 

 

マクベル「お、お客さん………?

 俺っちの考えは単なる冗談のつもりで「マクベルさん!! 」はひっ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ギュッ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオス「助かりました!!

 マクベルさんのおかげでトレント達と直ぐにでも決着をつけられそうです!!

 本当に有り難うございました!!」

 

 

マクベル「へ……!?

 本気でやんすか!?

 本気で穴を掘るつもりでやんすか!?

 そんなの一体どれぐらいの時間がかかると「できるんですよ!」」

 

 

 

 

 

 

カオス「…俺………!

 全然自分の持っている能力を活かしきれてなかったんだなぁ………。

 マクベルさんに言われるまで全然そういうこと考えたこともなかった。

 それに気付かせてくれて本当に有り難うございます!」

 

 

マクベル「い、いやぁお礼なんていいでやんすよ………。

 俺っちは穴を掘るとしか言ってないでやんすし………。」

 

 

カオス「そんなことありませんよ!

 マクベルさんは俺に凄い知恵を授けてくれた!!

 マクベルさんがいなかったらこの世界は………!」

 

 

マクベル「世界………?」

 

 

カオス「!

 と、とにかくマクベルさん色々と助かりました!

 俺ちょっとこの後()()()()()()()()()()()()があるんでこれで!」タタタッ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マクベル「………何だったんでやんすかねぇ………?

 まさかあれを本気にしてるでやんすか………?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオス「(いける!いけるぞ!

 マクスウェルの力を利用すればきっと………!!)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 数々の問題が重なって難題化したトレントとアンセスターセンチュリオンの討伐だったがマクベルの意見を参考に起点を見いだすことができたカオス。この後彼は仲間達と共にトレントとアンセスターセンチュリオンとの決着を付けに向かうのだが………。

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