テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
アインワルド族の住む村アルター 残り期日三十四日
ザアアアアアアアアアアア……!!
カオス「………行こう。」
昨日の内に森の北西の方でカオス達はトレント数百体を纏めて入れられる巨大な穴を作った。穴を作っている最中はアローネとウインドラがトレント達が邪魔をしないように誘導してくれていた。その甲斐あって念入りに深く穴を作れた。あの穴ならアンセスターセンチュリオンが紛れ込んできてもそう簡単には抜け出すことはないだろう。問題が発生するとしたら押し寄せてくるトレント達を素早く倒すことができるかどうかだ。トレント達は密集すると合体し始める。そうなるとアンセスターセンチュリオンが精製される。アンセスターセンチュリオンはトレントの数倍の大きさと体力の高さがあるので倒すのに時間がかかる。時間をかけすぎればその分他にアンセスターセンチュリオンが誕生してしまう。そうならないためにも今回の作戦は全力でトレント達を捌くところにある。
カオス「(………とは言うもののそこまでこの作戦失敗するようには思えないんだけどなぁ………。)」
地形の設計から倒すまで今回は全てカオスの力頼りだ。カオスはいわずもがな無限とも思えるマナを有している。その力の源は精霊によるところだがカオスが魔術を止めでもしない限りは失敗する未来は見えない。この作戦は高確率で成功する。カオスの
アローネ「…ではタレスは私の後ろへ。」
タレス「はい、
お願いします。」
ウインドラ「カーヤ、
頼むぞ。」
ミシガン「ほ、本当に三人も乗れるのこれ………?」
カーヤ「三人は………、
乗せたことはないけど多分乗れる。」
ミシガン「…墜落とかしないよね?」
カーヤ「………」
ミシガン「ちょっと!?」
今日の作戦はカオス以外はサポートに回る予定だ。トレントを落とす穴の様子を見てトレントが溢れかえりそうになったら調節のためにトレントを押し留めたり逆に容量以上に入らないようにトレント達を近づけさせないようにする。
アローネ「カオス………、
本当にお一人で平気ですか?」
ウインドラ「これからやる作業はカオス、お前に全てがかかってるんだ。
それなのにお前だけ
お前が倒れでもしたらそれだけでこの作戦は破綻するんだ。
…やはりお前は体力温存のために先に飛行して現場に向かっていた方がいいんじゃないか?」
二人が言うようにカオスはこれから飛葉翻歩で現場に向かう予定であった。レアバードを使わずに向かう理由はレアバードが乗せられても二人から三人がやっとで乗るようになってから長いカーヤならまだしもアローネはつい先日乗れるようになったばかりで事故も起こったためアローネの乗るレアバードにはあと一人までしか乗せられない。効率を考えれば全員がほぼ同じ時間に現場に向かうのであれば足の早いカオスが地上からレアバードを追う形しかとれなかったのだ。
タレス「カオスさん、
無理をし過ぎないようにてください。
カオスさんはカイメラの時からずっと働き過ぎなんです。
これからのことだってカオスさんが殆ど役割を担っているじゃないですか。
そんなに詰めていてはいくらカオスさんでも………。」
ミシガン「ウインドラと私が着いたらまたカーヤちゃんにカオスを迎えに行ってもらえばいい話じゃないの?
こんなに雨が降ってる中で走って進むなんて危ないよ?」
カオス「心配無いって。
俺一人でならこの間も帰ってこれたんだしそんな無茶はしてないって。
それよりも皆の方が心配だよ。
この間は空中にいてもアンセスターセンチュリオンがツルを伸ばしてきたから飛ぶなら結構上の方まで行った方がいいんじゃない?」
ウインドラ「今はお前のことを話していたんだが………。」
四人には心配されているみたいだがカオス自身は四人が心配するほど負担になっているとは思っていなかった。これまでの経験上自分がダウンすることなどあり得ない、あるとしたらそれはトレント達からの集中攻撃を受けてしまった時だろう。しかし今は自分が追い詰められたとしてもそれをカバーしてくれる仲間が一緒だ。もしトレント達に囲まれてしまったとしても上手いように逃げるか仲間達が援護してくれるだろう。それなら何を必要に心配するというのだ。正直言って自分が
カオス「ほら、
時間はそんなに多くは無いんだよ?
俺の心配よりもこの雨が止まない間に早く決着を付けに行こうよ。
俺は先に行くからね。」タッ!
アローネ「カオス…!」
あのまま話込んでいても仲間達は納得はしないだろう。ならば強引にでも話を区切らねばいつまでも仲間達が飛び立つことはない。カオスは仲間達をおいて先に森へと駆け出した。
ウインドラ「………仕方ない。
カオスを追うぞ。」
タレス「あの様子じゃあ本気で走って行くみたいですね。」
カーヤ「追う?」
アローネ「そうするしかないでしょう。
カオスのペースに遅れるわけには行きませんから。」
アローネ達もレアバードに騎乗する。五人が全員乗り込みカオスを追うべく浮上していく。
ミシガン「………?
なんかカオス………、
変じゃなかった………?」
ウインドラ「ん?
あいつがどうかしたか?」
ミシガン「なんかいつもと違うって言うか………。」
ウインドラ「…特にそんなのは感じなかったが………。
会話もいつも通りだったと思うぞ?」
ミシガン「…共鳴の特訓してたからかなぁ………?
カオスの雰囲気とかじゃなくてね…。
カオスの………、
マナが凄く荒ぶってるように感じたんだけど………。」