テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~   作:モニカルビリッジ

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計画の破綻

ユミルの森 夕方 残り期日三十四日

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオス「ファ………ハァ………ハァ………!!

 

 

 『ファイヤーボール!!!』」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ボオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!

 

 

トレント「「「「「「「「「「グルアアアアアアアアアッ…!」」」」」」」」」」

 

 

 カオスの火の魔術で葬られていくトレント達。火の中で消え行く最期までその耳障りな奇声がカオス達の耳の奥深くを引っ掻くような感覚がしてそれだけでも体力をごっそり持っていかれそうだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオス「ハァ……!ハァ………!ック………ハァハァ……!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そう、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 だから自分は()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。ずっと同じ奇声を聞き続けて精神がおかしくなってきているだけなのだ。自分が感じているこれはそういった類いのもので決して魔術を行使し過ぎて発生するような疲れでは………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アローネ「!

 いかがなさいましたか?」

 

 

カオス「ハァ………?

 何………が………?」

 

 

アローネ「いえ………カオスが何だか………。」

 

 

ウインドラ「どうしたんだお前?

 見るからにキツそうだが………。」

 

 

カオス「そん………な………ことぁ………!」

 

 

ミシガン「呂律が回ってないじゃない!

 何があったの!?」

 

 

 カオスの調子が悪くなっていることに気付いて皆が集まってくる。

 

 

 カオスがここまで疲れた様子を見せるのは珍しいことだ。攻撃を受けたわけでもないのにカオスの体力が見るからに限界に達しようとしている。マテオとダレイオスを共に旅してカオスがこのような姿を見せるのは()()()()()()()()だ。

 

 

タレス「カオスさん………?

 まさかマナが枯渇して………?」

 

 

ミシガン「嘘!?

 カオスのマナが………!?」

 

 

ウインドラ「お前………そうなのか?」

 

 

カオス「ハァハァ………!

 マナは………大丈………………夫………!」

 

 

 カオスのマナは枯渇はしていない。これまでと同じくマナは溢れるほど余っている。…なのにカオスのこの疲弊はどういうことか。

 

 

アローネ「………もしや、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 内包するマナが暴走しているのでは………?」

 

 

カオス「暴………走………?」

 

 

 アローネがカオスの様子を見て何かを悟ったようにそう言った。マナの暴走とは一体………?

 

 

アローネ「人の体の中に貯められるマナは限界があるのです。

 人の容量以上にマナが蓄積していくとそれは当然外に漏れ出るか最悪決壊してしまいます。

 カオスの場合はダレイオスに来てから既に数千人分のマナを吸収していましたがどうやらそれが今決壊を起こそうとしているのです。」

 

 

カオス「…!?」

 

 

ミシガン「それって決壊するとどうなるの!?」

 

 

アローネ「………決壊しますとマナを体外へと吐き出す器官が損傷する訳ですから魔術の行使が難しくなります………。

 その損傷具合によってはカオスは………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 もう()()()()()()使()()()()()()()()()()()()()()()………。

 この症状の際に無理して魔術を行使しようとすると返って悪化し身体機能への弊害も出てきます。

 ………私の姉のように………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオス「………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 想像以上に危険な状態であった。アローネの姉のアルキメデスは先天性魔力機能障害というものを患っていた。生まれながらにして多すぎるマナと肉体のバランスが保てず体調を崩しやすくなりアルキメデスは生涯の大半をまともに歩くことも出来ずに過ごしてきたと言う。その症状自体はハーフエルフであり夫のサタンの努力の甲斐あって回復はしたが虚弱体質だけは残ってしまい娘を産んでその後死亡した………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウインドラ「どうしてこのタイミングでそんなの発症するんだ!?

 この森に来てからはずっとカオスは魔術を使いまくってたんだぞ!?」

 

 

ミシガン「そ、そうだよ!?

 それってマナが唐だの中に沢山溜まって起こる症状なんでしょ!?

 それだったらカオスのマナが限界に達することなんてあり得ないでしょ!?」

 

 

 理屈の上ではカオスにマナが内包しきれない程貯まることは起こり得ない筈。それも今この作業中でカオスはずっと魔術を行使することによってマナを激しく消費している。カオスに憑依した精霊マクスウェルがマナを大気から吸収し続けているとはいえカオスもかなりのマナを放出して………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アローネ「その()()()()使()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()………。」

 

 

タレス「魔術の行使が原因で………?」

 

 

アローネ「人の呼吸は酸素を循環させるために行われます。

 意識せずに呼吸をする際は肺の中に入っていく空気も少ないものですがそれを意識して呼吸をするとなると通常よりも肺に入る空気は多くなります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 カオスの場合ですとマナを大量に消費した分それを取り戻そうと働く基礎的な回復効果が過剰にマナを取り込んでしまったのではないでしょうか………。

 この森の中心のアルターにはマナを生み出す世界樹カーラーンもありますしマナの濃度に至っては()()()()()()()()()()()()()でもあります。

 そんな空間に長期的に居続ければカオスの中に吸収されるマナが限界を迎えても不思議ではありません。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アンセスターセンチュリオン「ガアアアアアアアアアアッ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アローネ・タレス・ミシガン・ウインドラ「「「「!!?」」」」

 

 

 穴の底からアンセスターセンチュリオンが這い上がってこようとしている。しかしそれを撃退できるカオスは完全にグロッキーで地に膝をついている。

 

 

カーヤ「カーヤがやっていいの?」

 

 

アローネ「待ってください!

 今は緊急事態です!

 無駄にマナを消費してはなりません!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一時撤退です!

 作戦を中断いたします!

 急いでアルターに戻りましょう!」

 

 

 その一声でレアバードを展開してアローネとタレスが乗り込む。カオスもそれに乗せられる。カーヤ達の方も無事レアバードに乗り浮上する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオス「ハァ………ハァ………。」

 

 

タレス「大丈夫ですかカオスさん………。」

 

 

カオス「ハァ………………ハァ………、

 ………う……ん………。」

 

 

アローネ「タレス、

 カオスを支えててください。

 これよりアルターに帰投します!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオス「(………どうしてこんな大事な時にこんなことに………。

 ………俺の体は一体………、

 

 

 …どうしちゃったんだよ………!?)」

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