テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
アインワルド族の住む村アルター クララ邸 夜 残り期日三十四日
クララ「そうですか………、
今度はカオス様が………。」
あれから直ぐにカオス達はアルターに戻った。アルターに到着する直前にカオスは意識を失い今は別室で休んでいる。症状はの事情に詳しかったアローネはカオスについた。なのでこの部屋の中にいるのはクララと他はタレス、ミシガン、ウインドラ、カーヤの五人だけだ。
ウインドラ「あいつが今どういう状態なのかは分からん。
あのような病状は非常に稀らしいからな。
あれが一時性のものなのか………これからもずっとああなのか………。
それによって今後は作業の手順を変えなくてはならなくなる。」
ミシガン「カオス………、
すぐ善くなるといいんだけどねぇ………。」
タレス「厳しいところなんじゃないでしょうか………。
あの症状についてはよく分かりませんがカオスさんの中にあるマナがカオスさんの許容量を越えてしまってカオスさんが苦しんでいるみたいですからカオスさんの中のマナを出しきってしまわないことには………。」
ウインドラ「…アローネの話ではこの地が多量のマナに満ちていることが原因らしい。
症状を改善するにはカオスを一刻も早くこのアルターとユミルの森から離れさせなければどうすることできないだろうな。」
クララ「……!!」
カオスが倒れたのはカオスの中に多くのマナが凝縮されて詰め込まれてしまっていることが原因だ。前にアローネがそのことをカオスに指摘はしていたが今日カオスが倒れるまではカオス自身も普通に過ごせていた。そのことからカオスのマナを内包する容量に限界など無いのだと思い込んでいたがどうやら限界は存在したらしい。
ミシガン「どうするの?
カオスを一旦ここから連れ出すの?」
ウインドラ「それが賢明なところだがここでの作業もまだ残っているしカオス一人を外に連れ出すとしてもその後カオスをどこに滞在させておく場所も俺達は検討がつかん。
下手に動いてそれにトレント達が追跡してきても面倒だ。
この雨はまだ後三日は降り続くのだろう?
それなら俺達だけでこの三日でトレント、アンセスターセンチュリオンを全滅させてその後にカオスを安静にさせて出ていくのが妥当だろう。」
カーヤ「三日………。」
ウインドラ「…カオスが動けない今頼れるにのはお前だカーヤ。
俺達もフォローはする。
カオスの代わりに今日の作業を引き継いでくれないか?
そうすればカオスも早くにここから運び出すことができる。」
カーヤ「………うん分かった………。」
カオスの症状は恐らく世界樹カーラーンのあるこのアルターの近くにいては改善されることはない。それなら早急にここでの用事を済ませてブルカーンの地に赴くのが無難な話だ。彼等はそういう方向で話が固まってこれから行動しようとして………、
ラタトスク『………なぁ………、
あいつがダウンしたらここはお前達だけでどうにかなるとして次のレッドドラゴンはどうするんだ?』
アインワルド族の住む村アルター 民家
カオス「すぅ………………すぅ…………………。」
アローネ「………」
カオスの調子が大分安定してきて先程までは苦しげな呻き声を上げていたがそれもなくなった。魔力機能障害は体内でマナが圧迫されてマナを放出する器官がショートを起こす。なのでマナを吸い上げる魔術を使わなければ苦しむことはない。
だがそれも根本的な解決には繋がらない。カオスの意識がないこの時にでさえもカオスはマクスウェルの力によってマナを取り込み続けている。マナを溜めるだけなら問題はない。ただマナを放出する際に膨れ上がった体内のマナが一気に噴出されようとするためマナを体外に放つ部位に過度な負担がかかり破壊される。そうなると神経が焼き切れたり最低限体の内に残しておかなければならないマナまで拡散していき精神を保つことができずに廃人と化す。
アローネ「…いつかはこうなるのではないかと思っておりましたがそれが今この時に………。
これではもうカオスに魔術を使わせるわけにはいかなくなりましたね………。
………この先どうしたら………。」
カオスが魔術を使えなくなってしまったとしてもここでの仕事はもう後一息だ。カオスが欠員してしまっても他の五人で依頼を達成することはできる。
しかしその後に待ち構えるレッドドラゴンはカオスを当てにしていた面もある。そのカオスがブルカーンの地へと赴いたとして症状が改善されなければアローネ達だけでレッドドラゴンの相手をしなければならない。レッドドラゴンは地上最強の生物と言われる程の生物だ。それのヴェノムの感染個体となると更に強さに磨きがかかっていることは予想できる。人が人以上の強さを持つ生物に挑むには魔術は絶対になくてはならない。それをカオスが使えなくなってしまったのであればカオスをレッドドラゴンとの戦いに参戦させるのは避けるべきだろう。
事実上カオスの旅はここで終わりを宣言するのが仲間として彼の安全を考量した上での判断だと下すべきか………。
アローネ「………例え貴方が魔術を使えなくなったとしても………、
姉のような不自由な生活をおくることになったとしても私は………、
ずっと貴方の側にいますからね………。」
ユミルの森 丘 夜
アンセスターセンチュリオン「グゴアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!」
猛獣のようにカオスの作った穴の底で咆哮を轟かせるアンセスターセンチュリオン。カオス達が飛び立った後もアンセスターセンチュリオンは穴の中から抜け出せないでいた。
そこへ………、
「ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!」「ギィオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!!」「ゲアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!」「ギュルルルルルルルルルルルルルルルル!!!」………
続々と騒々しい怒声を響かせて既存のアンセスターセンチュリオンが集まってきた。まだこの辺りにはカオスの放った
そしてそれらのアンセスターセンチュリオンは次々と穴へと落ちていく。底の方へ下りればマナを持った生物を捕食できるのだといわんばかりに穴へと突撃していく。
そこからはカオス達も想定していた通りのことが起こった。アンセスターセンチュリオンで穴が埋まってしまった。上の方に重なった個体は簡単に穴から抜け出せるぐらいの高さにきていた。
シュルシュルシュルシュルシュルシュルシュルシュルシュルシュルシュルシュルシュルシュルシュルシュル!!!!
そうはならなかった。重なりあったアンセスターセンチュリオンがツルを互いに巻き付けてやがて………。